映画『はちどり』を見て──かつてウニだった私の話
先日、4ヶ月ぶりに映画館に行った。自分のことをフットワークが軽い方だと思っていたけれど、緊急事態宣言開始あたりからほぼ毎日在宅勤務で、「会社帰りに寄る」ということができないと、こんなにも出不精になるんだなと驚いた。
そうして4ヶ月ぶりの映画館で見たのは、韓国映画『はちどり』だ。
簡単にあらすじを書くと、家父長制が非常に色濃い1994年の韓国社会に生きる少女・ウニが、家庭も学校でも安心して過ごせずフラストレーションを抱えるなかで、通っている塾のクラスを新しく担当してくれた女性の