岡本優(岡本インド研究所)

北インドを駆け巡って人々の生活を記録するひと。文化人類学の博士課程。 赤提灯のさがった居酒屋の空気とインドと猫を愛している。 website→ https://lit.link/okapindia

岡本優(岡本インド研究所)

北インドを駆け巡って人々の生活を記録するひと。文化人類学の博士課程。 赤提灯のさがった居酒屋の空気とインドと猫を愛している。 website→ https://lit.link/okapindia

マガジン

  • 博論執筆日記

    限界文系博士課程の岡本による七転八倒執筆日記。こんな私でも博士論文を書ける(と思う)から、みんなもあきらめる必要ないよ。

  • インドのちょっと有益な話

    ヒンディー語学習のサポート記事とかインド情勢とかインド文化の研究の話とか

  • 漠然と取り留めのない

    岡本の思考や感覚を文章にまとめたエッセイ集です。読むと岡本の人生観や価値観がうっすらほんのりわかる気がします。

  • インドでの写真

    インドで見たものを切り取ったもの

  • 動画日記

    おもいついたときに動画とってアップします 旧:iPhone4Sがぶっ壊れるまで撮る日常(2020.5.12追記:昨年ぶっ壊れました)

最近の記事

2024.09.15&16

日曜日、ウォーキング強化のため山に行こうかなと思っていたけど、昼過ぎからオンラインで研究会があったことを思い出し、ならば市内の総合体育館にあるジムを使わせてもらおうと午前からてくてく歩いていく。 が、遠すぎた&道に迷ったので到着して市民カードを作ったところでジムは使わずに自宅に戻る。往復で1時間以上歩いたので良い運動にはなった。 吉祥寺秋祭りの最中ということで街の至る所で神輿を見かけた。いいねえ。 研究会ではライフストーリー論について当たり障りない発言をして無事終了。その

    • 2024.09.13&14

      腰がまた痛み始めている。最近ウォーキングをサボっていたからかな。 作業に集中し始めれば気にならなくなるのだけど、のめり込むまでに痛みや違和感が気になって、なかなか読書も執筆も捗らない。いや、言い訳かもしれない。とにかく昨日今日はスローペースで、あんまり研究に取り組めたと言えない状況。うーん。 昨日は論文を一つ読んだ。細見和之「記憶のエコノミーに抗して」という、良い論文。3章3節か、もしくは4章3節…どちらかに影響を与えそう。でも執筆には着手できず。来週に迫ったワークショップ

      • 2024.09.12.thu

        今日が12日の木曜日、ということは、明日は13日の金曜日だ…!明日には忘れているかもしれないから今日書いておこう。 昨夜は飲んでから寝たこともあり、睡眠時間は7時間確保できていてもなんだか熟睡感がない。酒を飲むと私の場合は眠りが浅くなって次の日の午前中のパフォーマンスが下がるような気がする。とはいえ飲むのだが。 論文の3章2節をほぼ書き終わる。インタビューの書き起こしを多めに引用することにしたので加筆する箇所はあるのだけど、大幅に変わることはないから一安心。 4章の冒頭も

        • 2024.09.10.tue

          研究室でのバイトのために出勤。お弁当を作って持っていく。コーヒー飲みながら本を読むという余裕ある朝時間を過ごせて嬉しい。 『傷を愛せるか』読了! バイト先では頼まれた仕事を終わらせれば、あとは自分の研究を進めていて良いので、今日も博士論文を書き書き。3章の後半だいぶ書き上がった…!文献も大量にコピーして帰宅。 今日は軽く飲んで帰るぞ〜と入った飲み屋さんで、お通しに秋刀魚が出てきて大興奮。二年くらい前に博論を書き上げている飲み屋の知人にも励まされ、今日もいい日だったなあと、

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        • 博論執筆日記
          7本
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          5本
        • 漠然と取り留めのない
          7本
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          9本
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          2本

        記事

          2024.09.09.mon

          午前中に論文を読むほうが頭に入りやすいらしい。そんな「脳科学的にベストな時間の使い方」というツイートを見て、私も午後ではなく午前に読んでみようと、積んであったコピー済み論文を机に広げた。 たしかに、スムーズに頭に入ってくる。これはいい。たまたま読んだ論文が質の良いものだったのかもしれないが。 笠原一人「記憶のアクチュアリティへ」(2007)、ここには間違いなく今の私に必要な叡智が詰まっていた。うおーー!と興奮しながら内容を読書ノートにまとめ(最近はnotionに書いている)、

          2024.09.08.sun

          今日は4章の構成見直し。やはり大規模に変える必要がある。順序を入れ替え、章の問いを変え、やっと「これなら書けそう」という構成が見えつつある。 3章の最後(3節)の内容を変えたことで4章に繋げやすくなったと思う。昨日の私、よくがんばった。えらい。 構成の変更はこれで一回落ち着いたので、というかもう変更するような事態にならないでほしいという祈りを込めながら、今は3章2節を加筆している。メモ書きはあるので文章を組み立てていく作業がメイン。この文章を組み立てて書く時間が私は一番楽し

          2024.09.07.sat

          相変わらず無軌道にはちゃめちゃにアップダウンしながら生きている。 『博論執筆日記』なるものを思いついた、のでとりあえず書き始めてみる。手書きで書いてる日記内容をまるまるnoteに書こう。研究上重要な内容を含むときは有料記事にして、あとは無料公開で、いや、有料マガジンで最初からやってきこうか、いや、そうしよう、リスク負ってるんだから。 (と手書きの時点では思っていたが、まあいいや、やれるとこまで無料公開しようという心意気になった) 今日も構成を見直す。今年提出するぞと豪語して

          インド旅のしおり vol.1

          今日からぽつぽつと「インド旅のしおり」シリーズを投稿していこうかと。これは私が去年(2023年)に友達とインド旅行に行ったときに作ったもので、初めてインドに行く友達のために役立ちそうな情報や行きたいお店の情報などをまとめたものだ。 こういうガイドブック的なものを作ったのは初めてで、右も左もわからず、パワーポイントでせこせこ作って自宅のプリンターで印刷したものをホチキスどめした。渡したときに喜んでもらえたのが嬉しかったなあ。 このガイドブックがきっかけになって、一緒にインドに行

          愛と理解と信頼と

          昨日の夜、これから合同会社を立ち上げるメンバーの一人とオンラインで会話した。 私は「自分を見てくれ」という欲がすごく強い。彼女にもそれを見抜かれていて、クライアントさんに貢献したいのか、それともクライアントさんたちを通して自分の力を誇示したいのか、その心持ちが微妙に違うだけで事業には大きく影響するだろう、だからまず自分と向き合ってみてほしい、と言われた。 あなたの本当にやりたいこと、あなたが本当に欲しいと願っているもの、それはなんなのか、と問われているような気がした。

          ラクダとヤギ

          2023年、バラナシでガンジス川の対岸に渡ったとき、柔らかい砂地を歩く感覚で思い出したのは2010年の出来事だった。 2010年、私はインド西部の州・ラージャスタンの砂漠の中で迷子になって死にかけていた。どうしてそんなことになったのかと言えば、「私が砂漠を舐めていたから」に他ならない。なにせ携帯どころかコンパスさえ持たずに踏み込んだのだ。 村からまっすぐ進んでまっすぐ戻るだけ。そう思ってしばらく砂の中を進み、振り返るともう足跡は風に消し飛ばされていた。四方どこを見ても砂と

          スワルナとの思い出

          留学一年目に住んでいた家の近くにスラムがあった。あるお祭りの夜をきっかけに、私はそのスラムに住む一家と仲良くなった。 一家の大黒柱は40代くらいの女性で、私はそのおばちゃんのことを「アンティー」と呼んで慕っていた。夫は酒とギャンブル中毒、ほとんど家に帰ってこないで仕事もせずほっつき歩いているという。家計を支えていたのはアンティーで、彼女は家政婦として朝から晩まで働きに出ていた。 同じ敷地に住むアンティーの姪・スワルナ(仮名)は当時14歳くらいだった。 スワルナの母はだいぶ

          ¥100

          ZINEを出し個展をやり1日店長やる

          だいぶ長いこと書けていませんでした。 はてなブログもツイッターもインスタもあるのでね、いまいちnoteのポジションが自分のなかで定まっていなかったんですけど、まあいいやもう書いちゃえ、だって私いくらでも書けるんだから、と振り切って今書いてます。 今年の5月に自費で本を出しました。 16年間分のインドの思い出の一部を綴ったZINEで、その名を「Word Chain-dia」といいます。なんとこちらはvol.1で、つまり第1号ということで、要するに続編を作るつもりでいます。

          ZINEを出し個展をやり1日店長やる

          忘れることを許すこと

          家の近くの空き地が売れたようだ。雑草避けのようなシートが張られていた空き地にはフェンスが立ち、工事予定の看板が下がっていた。 私はここの空き地が好きでも嫌いでもなかった。建物が建つことに賛成も反対もない。 ただ、雨の日にこの空き地に張られたシートに雨粒が当たり、反射して聞こえてくる音が、川のせせらぎのようだったことは覚えている。その音をよく聴こうと雨の中わざわざ立ち止まったこともある。雨の日のほんのささやかな楽しみだった。 もともと、今いる場所から別の場所に繋げてくれる

          書くことを恐れない

          しばらくnoteとブログを全く書かないでいた。半年以上か。書くことが好きでいながら、人前に書いたものをさらすのは恐怖を伴う。無理をする。取り繕う。素直な文章ではなくなって、書くこと自体が重くなる。それを繰り返して、なんだかいつもnoteをうまく書けないでいた。 昨日、指導教官に論文(の切れ端)を送った。自分が心の底から書きたいように書いた、ピアレビュー相手からは「論文らしくない」と評価された、そんな論文。 怖くて怖くて泣きながら送信ボタンを押して、押した後も涙は止まらなくて

          ギャーンヴァーピー・モスクとアヨーディヤー事件

          最近のインドでは、バラナシにあるモスクが注目を集めている。 「ギャーンヴァーピー・マスジッド」という、ヒンドゥー寺院を破壊して建設されたモスクでヒンドゥー教徒が礼拝することを容認するように裁判所に嘆願が出されていて、その審議が地方の裁判所の手に負えなくなり、最高裁に移されたのだった。 大きな注目を集めたのは、モスクの内部調査で「シヴ・リンガ」らしきものが見つかったと報告されてからだった。このモスクがカーシー・ヴィシュヴァナート寺院を破壊して建造されたものであることはとっくの

          ギャーンヴァーピー・モスクとアヨーディヤー事件

          研究者とバンドマンを重ね合わせる

          先日、無事に学会報告が終わりました。 学会があるからと後回しにしていた仕事やなんやもようやく片付き、やっと日々が平穏に戻りつつあります。 さて今回は、人文系の研究者の活動をミュージシャンの音楽活動に例えてみよう!…と思いつきましたのでご覧ください。以前ツイッターで少しつぶやいたものを整理してみました。 (人文系すべてに当てはまるものではないです。なお岡本は文化人類学専攻です) 所属ゼミでの発表=スタジオ練習?私の感覚では、大学のゼミ発表はバンドのスタジオ練習やギター教室で

          研究者とバンドマンを重ね合わせる