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起業編3-スタートアップの採用事情

こちらのnoteは「mameka記」シリーズになります。

「僕は良く、若手のキャリア相談を受けるけど、君が言う『”経営人材”になりたい”』っていうのにすごく違和感を感じるんだよね。そもそも経営ってなんだと思う?」

この方はSさん。最先端テック企業で30代にも関わらずCFOをしている。コンサルティング業界、ファンドを経て、スタートアップでCFOをしている方だ。私は、経営をしたことがないので、経営について語ることはできない。

企業の運営に責任をもってビジネスをすることですかね?と私は答えた。
確かに、そもそも経営ができるようになる人材とは何なのだろう。

「スタートアップ界隈でよく言われるのが、『早く行きたくば一人で行け。遠くへ行きたくば共に行け』ということなんだよね。君には、遠い目的地が存在するの?」

正直、私は、目指していた目的地が時間と共に薄れていた。薄れていくということは、本当に辿り着きたい目的地ではないのだろうか。

「僕でさえ、会社を辞めようかたまに悩むときがあるよ。5年ほどCFOをやっているけど、IPOは直近ではできなさそうだし、そもそもマネジメントという仕事が僕は合わないと感じている。それでも、経営を担う場合は、結果にコミットし続けなければいけないんだよね。従業員のうちは、『プロセスも評価してください!』と甘えがちだけど、経営からすると数字で示してくださいって感じ」

何があっても、言い訳できない。結果にこだわり続けることが、経営人材なのだろう…私はまだまだ、会社員というマインドから抜け出せていない。

「あと、取締役と執行役員はよく混合されがちだけど、全く別な立場だと思った方がいいよ。経営に責任をもつか執行に責任をもつかは全然違う。」

私は、Sさんが経営に就くまでにどんなキャリアを歩んできたのか聞いてみた。

「世間では、上流の仕事ができるからコンサルが人気らしいけど、コンサルが本当に経営に繋がる仕事ができるかどうかっていうのはよく調べた方がいいよ。本当に、目的に合った経験ができるのか。あと、周りでプロフェッショナルファームの知り合いは多いけど、優秀だからといって性格がいい人が溢れているとは限らない。確かに、彼らと働くことで、自分を高めることができるけど、本当に一緒に働くべきかは見極めた方がいい。」

Sさんは、働く環境を選ぶ際に、一緒に働く人が優秀かどうかは、成長の観点でも重要ということを教えてくれた。
特に、「誠実さ」と「優秀さ」が秀でている人たちが集まっている職場がいいという。

「僕はキャリアにおいてスタートアップは条件付で非常にオススメする。まずは、①プロフェッショナルファームで結果を残してきた優秀な人達と近くで働ける環境があるかどうか②CEOもしくは経営陣のお墨付きを得て入社しているかどうか。この2つだね。」

私は、気になって理由を聞いてみた。

「まずは、コンサルティング業界だとしても、トップ10本指に入るようなファームでないと、本当に経営に近いような仕事ってできないよ。また、外資は短期スパンでの成果が求められるので、じっくり成長したいのか、Up or Outの中成長したいのかでその人の性格にもあらわれる。」

自分の特性を理解して、身を置く組織を早いうちから定義するのは、キャリア戦略において重要なのだろう。

「スタートアップをオススメするのは、中長期的に育ててくれるリーダーの下につける可能性があることだよ。最終的に経営に関わるような仕事をしたいなら、人脈を早いうちから築いておく必要がある。」

なるほど。スタートアップにいくのは、”人”と”カルチャー”という観点で中長期でリターンをとりにいく場合にとてもいいオプションだろう。
私は、Sさんに採用で見られるポイントを聞いてみた。

「もちろん、目を見張る経験や実績、スキルがあることに越したことはないけど、ポテンシャルとしてみるのは、3つだね。①僕たちがやっている事業内容に対するモチベーションがあるか、②インターパーソナルスキルがあるか、③学ぶ意欲があるか。これらがないと、スタートアップで働き続けることは難しいだろう。」

インターパーソナルスキルが聞き慣れなかったので、調べてみると、コミュニケーション力や人間関係づくりができるスキルのことらしい。

例えば、人から話しかけやすいと思ってもらえる、さりげなく情報を与えたりする雰囲気づくりや、会話の中でも1か100ではなく複雑性を受け入れることや、相手を観察して、適切な応対ができるようになるスキルだ。
聞いてみると、学歴はあまり関係ないらしい。

「mameka君に、これからアドバイスをすると、誠実さを大切にしつつ、30代は、ビジネスパーソンとしてのスキルと能力を伸ばしていった方がいいよ。40代からは、人脈で勝負するフィールドに入ってくる。それまでに自分に足りないものを補ってくれる相手を見つける。」

スキルと能力、そして大事なのは人脈。稼ぐことに繋がるようなスキルが必要だな。自分にとってそういうスキルは何だろう?
自分の世界観で戦えるフィールドを早く見つけないと…

「君が本当スタートアップに対してにやる気があるなら、誰か紹介するよ。これは、もう1つアドバイスだけど、身だしなみが自己管理能力や社会性をみる指標になるよ。」

今後の独立や起業だけでなく、キャリア開発をしていくために、スタートアップという選択肢は有望だと思った。本当に、自分が目指したい目的地についても考えなければとハッとさせられた。

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