マガジンのカバー画像

養護教諭について

14
►►►エッセイ本『保健室からの手紙~養護教諭という生き方』発売中https://amzn.asia/d/0emLsQt
運営しているクリエイター

2023年6月の記事一覧

コロナとみんなと保健室

コロナとみんなと保健室

退職後、子どもたちや先生方との思い出話を綴った「保健室からの手紙」をnoteで仕上げて、自分なりに一区切り。
と思っていましたが、数日経って今、またフッと込み上げてきたものがありました。

…コロナと共に過ごした、退職前の数年間を振り返り、どこかに残したい…誰かに伝えたい…と。

多くのみなさんがそれぞれのお立場で向き合ってこられたであろう、コロナ。

学校においても、発生からその都度その都度の流

もっとみる
noteひと月分の思いを、形にしてみたら。

noteひと月分の思いを、形にしてみたら。

ちょうど1ヶ月前、娘にすすめられてドキドキしながら始めたnote。

退職したんだし、何を書けばいいかしら。

今の私には、一体何があるんだろう…。

素敵なみなさんの作品に触れながら、そっと自分探しができたなら、幸せかも。

そんなふうに思いながら、少しずつ少しずつ私も記事を書かせていただきました。

今の自分。
これまでの自分。
家族のこと。
私がしてきた仕事。

すると…

ひとつひとつ書き

もっとみる
保健室からの手紙

保健室からの手紙

これからを生きる子どもたちの幸せを願うすべての方へ、このエッセイを贈らせてください。

揺るぎない思い2023年3月、私は辞職しました。

子どもたち、保護者さん、同僚、養護教諭仲間に見送られ、達成感に包まれた最後でした。

いただいた花に囲まれて1ヶ月が過ぎ、思い出を片付けて2ヶ月が過ぎた頃、私は辿り着いたのです。

34年間、自分の中にあった「揺るぎない思い」。

それは私が保健室の先生をして

もっとみる
保健室から見ていた、忘れられない先生たちの姿

保健室から見ていた、忘れられない先生たちの姿

約1ヶ月かけて、これまでに保健室で出会った子どもたちや保護者さんとの忘れられないエピソードを書かせていただきました。

退職直後の感情を溢れるままに出し切って、お恥ずかしいことに私自身が満たされた気持ちになっておりました。

一気に書いちゃったなぁ…と少し気が抜けたようになっていたところでしたが、今日、急に思い出したのです。

先生たちのことを、書いてなかった!

保健室は、子どもたちだけでなく先

もっとみる
保健室からの手紙を読んでくださった皆様へ

保健室からの手紙を読んでくださった皆様へ

5月21日にnoteを始めてから今日までに、16回記事を書かせていただきました。

最初は、退職した私を心配したであろう娘から背中を押されるままに、オドオド気味に書いておりました。が…

次第に色んな思いがどんどん溢れてきて、止まらなくなりました。

誰に宛てるでもないはずなのに、どなたかに宛てて書いているような…。

私は長いこと保健室の先生をしていて、この春退職しました。

学校現場は波瀾万丈

もっとみる
答えはいつも、自分の中にある。

答えはいつも、自分の中にある。

春からnoteを始めて10投稿目ほどになります。

退職後の「何か」を見つけられたら…。
この世界で「自分探し」ができるかも…。

そんな気持ちで、1回1回大切に重ねてきました。

私の小さなつぶやきに反応してくださる方々の存在に驚いたり感謝したりしながら、私は今日、ひとつのことに気づきました。

それは、紛れもなく自分自身の中にある「揺るぎない思い」についてです。

長い教職人生に終わりを告げ、

もっとみる
大変だったはずの学校で、彼らが私を育ててくれました。

大変だったはずの学校で、彼らが私を育ててくれました。

退職してから、平日の日中に車を走らせることが増えました。

車窓から見る景色はとても新鮮で、長年いかに色んなことを見過ごしたり気づかないまま暮らしたりしていたかを痛感します。

ただただ目の前のことに必死だった年月を悔いているわけではありません。

あの頃があるからこその今なのだから。

田舎だけど落ち着きのある美しい街並み、
近くに遠くに目に映る豊かな自然、
身近なのに疎遠でいた優しい人たち…

もっとみる