今年初のアナフィラキシー(人生では四度目?←全て違うアレルゲン)

結構苦労して指の血管から採血と注射剤を投薬。

投与中、ちょっとふわッとしたか? そうでもなかったか? 少なくとも、気の所為かと思うくらい。

しかし、投薬直後くらいに吐き気がした。

あ、ビニール袋貰っておいた方が良さそうかも……

一応、看護師に軽く浮遊感と嘔気が出現したことを伝える。

結構な回数投薬を受けていた薬剤だったし、迷走神経反射だと思ったもよう。

「ごめんね、時間かかっちゃって。」

「横になって休んで」

と優しく声をかけられた。

しかし、その矢先、なんか急に痰が増えてきて、その後咳と喘鳴……

喘息っぽい症状……

私は多分、無言だったのではないだろうか?

無言というか、自分で自分を疑い、本当に症状があるかを自身で観察というか、確認というか……

その数秒? 数分になったのだろうか? 短期間と予想される期間の間に、咳は着々と激しさと頻度を増した。

若干の様子見で症状が軽快するという希望は儚く消え、アナフィラキシーだと認識した。

ほぼ同時期に急に便意というか、もはや直前にトイレ行ってなかったらなんか漏らしていたかもという感覚が襲う。

これは、看護師にその旨を伝えなければと勇気を振り絞って口を開きかけた時、「〇〇打ってから咳で始めた?」と聞かれた。

(普段無駄に多弁なクセに、自身の体調不良に関しては口が重い。というか、脈とかで客観的に判断できる要素が無いと、なかなか言い出しづらい。)

咳をしながら頷く私を見ながら、場の空気が一瞬凍る。

即座にその場にいる看護師がサクッと救急外来に私を連れて行くべきか議論した。

即座に決断した彼らは、一気にベッドを押して私を救急エリアに搬送した。

即座に医師や看護師に囲まれ、モニターを装着し、ヘッドダウン。血圧測定と聴診が同時進行で実施され、即座に点滴のルートが挿入された。

聴診をした医師がアドレナリンを筋注し、5分間隔の血圧測定が終わる頃、ちょうど問診が始まった頃には、咳が減ってきていた。

アドレナリンが結構直ぐ効いた。

問診途中になんか罰悪そうに、狐につままらたような表情をしていたであろう私に「もう良くなって来た?」と聞く医師。

私は治療的診断からも、原因を確信しながら「ハイ」と答えた。

医師が看護師にアナフィラキシーだと伝え、次々と投薬を支持する。

採血と投薬をしてくれた看護師さんが、心配そうに看てくれている。

投薬も自ら率先して行い、私のベッドサイドにずっと着いていてくれている。

なんと優しいのだろう。

その間、何度も何度も謝っていた……

「もっと早く気がついてあげられなくてごめんね」と。

けど、本人すら確信を持って伝えきれない、ちょっとフワッとするとか、気持ち悪いという症状を…それも幾度となく投与して大丈夫だった薬剤の投与後にアナフィラキシーだと疑うのも難しいだろう。

・浮遊感
・嘔気
・呼吸器症状

これらが出揃った瞬間にハッと気がつき、遅滞なく救急に繋げたのは最善の対応だろう。

彼女の速やかな対応のおかげで、アナフィラキシーを疑ってから投薬開始までものの数分で完了したのだ。

もちろん、このスピーディーな対応は予後を大きく改善した。

アナフィラキシーにはなったものの、軽度の呼吸器症状、軽度の消化器症状、頻脈に留まったのは、不幸中の幸い。

彼女が迅速に対応してくれたからこそ、何事もなく速やかに改善し、一泊の観察入院だけで済んだのだ。

その後も何度か廊下で会ったが、毎回お礼を言っていると思う。

もしかしたら、配属部署を代わったのかもしれない。残念ながら、すれ違う以外に会うことは無くなってしまった。

向こうからしたら、もう何ヶ月も前のことなのに、会う度に言われるのはもはやクドイのだろうか……

いや、それでも、感謝している。

本当に❣️

#医療従事者に感謝  というハッシュタグは形だけのパフォーマンスではなく本心。

コロナ禍で医療崩壊しているにも関わらず、我が身を顧みずに献身的に臨床現場に立ち続けて患者のために尽くすスタッフの方々には頭が上がらない。

医療を必要としているのは新型コロナ感染症が重症化した者だけではない。

今まであったあらゆる病気や怪我で医療を受けなければ死んでしまう人間が、日々病院とそこで働くスタッフに助けられている。

私もその一人だ。

そのスタッフらに感謝を伝えると共に、初回や2回目に限らず、3回目以降の投薬でもアレルギー反応が出ることが有ることを知っていただければ幸いだ。

また、院内で発生したアナフィラキシーの予後が改善しているのは、速やかな処置のおかげだ。

(院外発症例では、依然として亡くなる方が相当数いる。エピペンを所持していなければ急変してしまう、恐ろしい急性疾患の一つなのだから)

アレルギー体質の方は、アナフィラキシーの症状を知っていることで症状をもっと早く、そして的確に周囲に伝えられるかもしれない。

アサーションが命運を分けることもある!

あれ? と思ったら、躊躇なくスタッフに伝えよう。

(私はもっと事後報告や確信を得てからの報告ではなく、色々伝えた方がいいのだろう。躊躇しすぎだ。)

この時対応してくださった看護師さんも医師も、ありがとうございます。

それでは次回のエピソードまで ¡Adios Amigos!

ぜひサポートよろしくお願いします。 ・治療費 ・学費 等 に使用し、より良い未来の構築に全力で取り組みます。