心が泣く12月の記憶

よくいわれる香りと記憶の関係。
昔使っていた香水をたまに嗅ぐとそれは強烈に、しかも一瞬にして生々しく、その時に感じていたであろう心の状態やその時の状況の感情まで
同時に記憶として訪れるからたまりません。

私にとって12月は、そんな記憶のフラッシュバックが起きる季節です(プルースト効果というらしいですね)。

12月の空気のにおい。
冬の朝の気配、街の慌ただしさ、オルゴールVer.のジングルベル、店頭に飾られた派手なクリスマスカラー。
街並みはとても華やかで幸せそうなのに、行き交う人は気忙しくどことなく物悲しい。

冬の夕暮れはとても美しいのに、どうしてこんなに心が泣くんだろう。

二人の娘を出産したのが12月でした。
特に長女は予定日を過ぎてもなかなかおりてきてくれなかったので
当時の不安や戸惑い、もやもや。夫の言葉に素早く反応し、錦糸町のショッピングモールのトイレでめそめそ泣いたのとか
そんな小さなこと全てまとめてよみがえります。

義父が亡くなったのも12月。
夫からの電話を受けた時。無言で東京行きの最終便に乗り込んだあの日のこと。機内でずっと遠くを見ていた彼の横顔などすべてが生き返る。

年の瀬だからセンチメンタル2割増しになっていることも加味して
私は毎年、12月の空気にやられてしまうのです。

今年の私の記憶も、いつかの12月に思い起こされるのかな。

風邪だけはひかないように気をつけなくっちゃ。

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