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イジメられのカリスマ   2 〜娘もイジメられた〜   第参話

小学6年 決意の日 前日

昨日まで半袖を着てたのが嘘みたいに肌寒い日。

学校が終わり、カカと近くのスーパーへ晩御飯の買い出しに。

店頭に並ぶ食材も秋の食材に変わっている。

すれ違う人達の顔も気のせいか、夏の暑さから解放され、清々しく見える。

その中でも特に私は喜びに満ち溢れている。

今日は仲良しのユカが久々にお泊りに来る。

ユカが好きなオカズとお菓子をカゴ一杯に詰め込み
家に帰る。

カカと一緒に料理を作りながら、あぁでもない、
こうでもないと言いながら楽しい時間が過ぎていく

インターホンが鳴り、ユカを家に招き入れ、
お食事会開始。

ここ半年、ユカを含めた仲の良い7人と放課後遊べてなかった。

皆、習い事や用事で忙しかったらしい。

だから私も放課後遊びには行かず、弟や妹の迎えに行ったり、家のお手伝いをしていた。

そんな半年のウップンを一気にはらせた。

ユカは沢山お話を聞いてくれて、ハル君の応援もしてくれたし、沢山笑わせてくれた。

九時前にトトがドーナツを買って帰ってきた。

ユカと過ごせた大切な時間。

そう言えば寝る前にユカから聞かれた。

「ハナの今、大切にしてる物って何?」

「この間トトに買ってもらったスヌーピーの鏡。」


小学6年 10月某日 決意の日  夕方

トイレに閉じこもっていた私は嫌な予感がした。

慌てて部屋に駆け込み、机の引き出しを開けた。

スヌーピーの鏡を開けると鏡が割れていた…

トト…

悲しいよ…

離れたくないけど、死にたい…

はやく…

早く帰って来て…



第肆話へ続く

1日遅れてスミマセン!
来週は火曜日に掲載致します。






#眠れない夜に

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