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映画【ゴールデンカムイ】楽しむために知っててほしい3つのポイント

実写映画が公開されましたね!

漫画やアニメを知ってる人も、映画で初見の人も事前に知っておくと楽しめるポイントをまとめた!

この記事はこんな方を対象にしています。
 ✅映画『ゴールデンカムイ』を観に行く予定の方
 ✅金カムが好きな方

映画の感想はこちら。
観て後悔はしないハズ!


アイヌ埋蔵金をめぐる物語

徳川埋蔵金ならぬアイヌ埋蔵金を探して、主人公・不死身の杉元佐一とアイヌの少女・アシリパが北海道中を旅する。

これが、『ゴールデンカムイ』の話の軸。

ここで1つの疑問がうかぶ。

「アイヌは黄金の民だったのか」

アイヌは砂金を交易や装飾品に使っていたらしい

どうやら、『ゴールデンカムイ』で描かれているように、砂金採取していた説もあるようだ。
アイヌの砂金採取に関する史料は2つある。

1つ目は、ある和人商人からの聞きとり記録。

アイヌは砂金と銀を多くもっており、それによって日本人からコメや綿布などを買っている、といいます(『セーリス日本渡航記・ヴィルマン日本滞在記』)。

瀬川 拓郎さんの『アイヌ学入門』より

2つ目は、アイヌの長老の刀に銀の金具をみて、オランダ東インド会社のフリースが入手場所と方法を聞いた時の記録。

手を砂のなかに入れて掘りはじめました。そして、わずかな砂をとりあげ、「シッシッ」という声を発しながら、それをひとつの壺のなかに入れ、火にかける身振りをしました。彼女は「カニ」という言葉を発しましたが、それはアイヌが銀を指す言葉であった、というのです(北構一九八三)。

瀬川 拓郎さんの『アイヌ学入門』より

「カニ」は、アイヌ語で鉄・金・銀などを指す金属の総称。

本州に暮らす人たちとの交易や装飾品に砂金を使っていたんですかね。

1.カムイという概念を知る

タイトルになっている”カムイ”って概念を知ってるとより楽しめる。

カムイはアイヌの精神世界を知る上で不可欠の言葉で、これがわからないと アイヌ文化は何もわからないと言っても過言ではありません。

中川 裕さんのアイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」より

カムイ=神と思われがち。
犬や鳥などの生き物に加えて、草や虫もカムイ。
さらに、服や食器など人間が作ったものもカムイになるんだとか。

こう聞くと、対象が広すぎて神だとしっくりこない…

自然と言いたくても、人工物も含まれている。

『ゴールデンカムイ』2巻12話より

じゃあ、”カムイ”という概念は、我々の言葉で表現できないのだろうか?

アイヌ語監修をされた中川さんは、
「環境」が適切だとおっしゃってます。

アイヌとは「人間」を指す言葉ですが、アイヌの伝統的な考え方の根幹にあるのは、アイヌと カムイが良い関係を結ぶことによって、お互いに幸福な生活が保たれるということです。
カムイを「環境」に置き換えると、「人間」が自分をとりまく「環境」と良い関係を保てれば世界がうまくいく

中川 裕さんのアイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」より

”環境”と調和するためにできた思想

アイヌの人々の中では、獲った獲物の肉を食べ残すようなことは、強く戒められているんだとか。
というのも、カムイからもらったお土産を粗末にすることになるから。

粗末にしたことがカムイに知れたら、「 そんなことをするのなら、もうあそこの家に土産を持っていくものか」 と思われて、動物たちが姿を見せなくなる。

上手くできた思想ですよね!!

この考え方によって、動物を狩ったり、周囲の樹木や山菜を採りつくすのが自然に控えられますよね。

めっちゃサステナブルな思想だなーと。

”カムイ”の考え方に、過去のシクジリがいっぱい含まれてるんだろうな。
きっと動物を狩りすぎたり、周辺の山菜を採りすぎたりで飢饉になったんだろう。

その失敗を糧に試行錯誤してできたのが、いま伝えられてる思想なのかしら。

↓のエネルギー獲得の歴史と真逆の思想で興味深い
現代は科学技術によって大量のエネルギーで大量の食糧を得ている。
もう一方は、思想で周囲の”環境”と調和している。

口頭伝承で脈々と語り継がれる

アイヌの人たちが口頭伝承だけで、この思想を子孫に伝えてきたのには驚いた!

みんな仕事してる時のことを思い出してほしい。
口頭だけの議論で認識が噛み合わないことなんてしょっちゅうやん。

聖書だって文字に起こされて、語り継がれているのに……口頭だけで伝えてきたのはホンマ凄い!!

2.アイヌの食文化を知る

この作品でグルメは外せない。
アニメや漫画を見ながら、涎たらしてたよね。

エゾリスのチタタプ 『ゴールデンカムイ』1巻より

チタタプ ▶ オハウ(お鍋) の黄金コンボでお馴染み。

当時の味付けは素材の味+少量の塩が中心。
めっちゃ健康そうな食生活ですね。

きっと当時のアイヌの人たちは生活習慣病には縁がなかったんだろうな。

「チタタ、チタタ」と言いながら皆で刻むのは、野田先生の創作だそう。
食べたいみたい気持ちはわかるが、素人がチタタプを作ると死ぬ思いをすることになるので、気をつけましょう

ひれや尾を食べられるようにするためには、そうとう辛抱強く刻まないといけません。適当に刻んだために、骨が肛門の近くに刺さって死ぬ思いをしたという人の話が残っています。

中川 裕さんのアイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」より

オソマ

アシリパは味噌初見のような反応をしている。
これはあくまで当時のことであって、現代のアイヌの人は、調味料として味噌を日常的に使っているようだ。

自宅にて撮影

オソマの件が好きすぎて、買ってしまった。
欲しい人は、ゴールデンカムイ展へ!

ヒンナ

本当は、何かちょっとしたものをもらった時などに言う「ありがとう」「どうも、どうも」と言った意味の言葉

中川 裕さんのアイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」より

作中でも「感謝」の言葉だと説明されてますが、
ご飯食べながら「ヒンナ、ヒンナ」って言うシーンが多く、美味しいって意味と思いがち。

美味しいは「ケラアン」
ケラ ▶ 味
アン ▶ ある

もしをチタタプを食べる機会があれば、「ケラアン」って言いましょう!!

3.実在モデルがいることを知る

実は不死身の杉元にもモデルがいるとか……

今回は「白石由竹」、「牛山辰馬」をとりあげます!

↓のサイトに他のモデルも紹介されてたので、気になった方はどうぞ。

白石由竹

映画『ゴールデンカムイ』公式サイトより

モデルは、昭和の脱獄王・白鳥由栄
白石と同じく、全身の関節を外す特殊スキルを持っていたようです。

身体の関節を簡単に外すことができる特異体質を持っていたとされ、頭が入るスペースさえあれば、全身の関節を脱臼させて、容易に抜け出した

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E9%B3%A5%E7%94%B1%E6%A0%84  より

網走刑務所も含めて4回脱獄している。

 ・青森刑務所
 ・秋田刑務所
 ・網走刑務所
 ・札幌刑務所

網走刑務所でも紹介されてた。
なんと!肉声も聞けます!!

牛山辰馬

映画『ゴールデンカムイ』公式サイトより

モデルは、伝説の柔道家・牛島辰熊
「不敗の牛島」とも呼ばれていた。

試合前夜にはスッポンの血を飲み、当日はマムシの粉を口に含んで試合場に上がる。開始の合図と同時に突進して相手に躍りかかり、徹頭徹尾、攻めて攻めて攻め続ける。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%9B%E5%B3%B6%E8%BE%B0%E7%86%8Aより

スッポンの血とか、マムシの粉とか、牛島っぽいですね。

まとめ

実写映画『ゴールデンカムイ』を楽しむために知ってほしいことを紹介しました!

1.カムイという概念を知る
 ✅過去のシクジリを語り継いで出来上がった思想

2.アイヌの食文化を知る
 ✅素材の味+少量の塩で調味する健康志向
 ✅ヒンナ▶感謝、ケラアン▶美味しい

3.実在モデルがいることを知る
 ✅
白石由竹のモデル▶昭和の脱獄王・白鳥由栄
 ✅牛山辰馬のモデル▶伝説の柔道家・牛島辰熊

これ読んだらすぐに、映画館へどうぞ(笑)
ゆたろーはこの記事が投稿される頃には、観ているはずです。

※サムネイルは映画『ゴールデンカムイ』公式サイトよりお借りしました。


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