朝、台所に立つ 立ち昇る生臭さが おまえはナニモノなのだと 今日も僕を詰る きっと綺麗にピカピカに 苛性ソーダならにおいもなくなる 魔法のようにまっさらに 生まれ変…
腕時計を気にしながら 階段を急ぎ足でくだる 地下鉄の生温かい風がふく 一段降りるごとに薄暗くなる 一段一段 ぬるりとした闇の中を いちだんいちだん 腕時計が闇に溶け…
灰色の世界で 君の後ろ姿だけが色鮮やかに 君を彩る蝶が ひらひらと舞う ああ とても とても会いたかったのだよ だのに 生温かい絶望が 喉の奥にずるりと張り付いて 声…
一歩が その一歩が たとえ僕に 地球から飛び出すほどの勇気が あったとしても あったとしても 踏み出せないんだ その一歩が とてつもなく とてつもなく 僕の足はもう動…
ぽっかりと 取り残された静寂のなかで ただ寒さに凍えるようなこの世界で 瞼が重たい 目を瞑ってしまおうか ぼんやりと願う私のすぐ横を ついっと魚が 通り過ぎていく 頬に…
樹雨
2023年9月6日 14:47
朝、台所に立つ立ち昇る生臭さがおまえはナニモノなのだと今日も僕を詰るきっと綺麗にピカピカに苛性ソーダならにおいもなくなる魔法のようにまっさらに生まれ変わってまっさらにあ詰まった部屋中に僕の悪夢が溢れ出る
2023年9月5日 18:43
腕時計を気にしながら階段を急ぎ足でくだる地下鉄の生温かい風がふく一段降りるごとに薄暗くなる一段一段ぬるりとした闇の中をいちだんいちだん腕時計が闇に溶けていくはてこの先になにかあったのだろうか私はなにを降りているのだろうか
2023年9月5日 18:41
灰色の世界で君の後ろ姿だけが色鮮やかに君を彩る蝶がひらひらと舞うああとてもとても会いたかったのだよだのに生温かい絶望が喉の奥にずるりと張り付いて声が出ないのだよ君はパッとそれこそ魔法のようにパッと消えてしまうのだ君はもうどこにもいないのだった
2023年9月5日 12:02
一歩がその一歩がたとえ僕に地球から飛び出すほどの勇気があったとしても あったとしても踏み出せないんだその一歩がとてつもなく とてつもなく僕の足はもう動かないのだよ僕はもう息ができないのだよこぼれ落ちるあなたの涙を僕はこぼれ落ちるダレカのナニカを僕はボクハココニイル
2023年9月4日 23:40
ぽっかりと取り残された静寂のなかでただ寒さに凍えるようなこの世界で瞼が重たい目を瞑ってしまおうかぼんやりと願う私のすぐ横をついっと魚が通り過ぎていく頬にざらりとした痛みを感じた指先が触れた頬が赤く赤く熱をもつ