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菩薩の道

皆を愛している。
それゆえに皆に与えたい。

布施の原因は慈愛の心である。

布施はあらゆる功徳を生み出す源である。
功徳はあらゆる願望を叶えるエネルギーである。

布施功徳によって人は幸せとなるが。
それら一切の原因は慈愛にある。

心は慈愛を発するだけで幸福となり。
慈愛の習性に駆られて献身者は限りない善福である布施行に励む。善福により積まれた功徳の力は献身者をより一層幸福とする。

諸々の幸福の原因は慈愛にある。

慈愛の心を培えば。
あなたは今生来世において。
限りなく幸福に満ちた。
安らかな一生を送れるだろう。

慈愛を培うことに幾千の利益があり。
慈愛を培わないことに幾万の不利益がある。

慈愛は幸福である。
布施は喜びである。
功徳は楽しみである。

人ひとりを満たすのに多くの労力はかからない。

慈愛から連なる布施功徳だけで充分である。

全ての者を愛したい。
全ての者に施しを与えたい。
全ての者の幸福の原因となりたい。

私は衆生の為に幸福の礎となりたい。

私は衆生の医薬であり医者となりたい。
私は衆生の望みを叶える如意宝珠となりたい。
衆生に幸福の全てを与え尽くしたい。
衆生に降りかかる全ての厄災を滅ぼし尽くしたい。
衆生の幸福の為に我が身と命とを残らず捧げ尽くしたい。

私は一切衆生の願望を成就し得たい。
一切衆生のあらゆる苦悩を取り除きたい。

私は衆生の幸福の為に奉仕したい。

ただ衆生の幸福の為に仕えたい。
衆生に無量の幸福を与えたい。
飢饉の時代には飲食となりたい。
黄金の雨を降らし飢えと渇きの災厄を滅ぼし尽くしたい。
功徳の雨を降らし衆生の心を安らかに引き上げたい。

衆生の為に私には何ができるか。
私は絶えず衆生の幸福を願い。衆生の安楽を求め。またどのようにしてそれを達成し得るか。我が心は衆生への慈愛と慈悲で溢れ返り。絶えずそれをなし得る手段を思索熟考する。

全ては衆生の為に。
衆生の幸福が全てである。

我が心は衆生への愛と哀れみで満たされている。

一切衆生こそ功徳の宝石であり。
私に無量の安楽を与えてくれる得難き存在である。

ゆえに私は全ての生類に対して。敬々しく礼拝し。幸福を願い。この身と言葉と心とを用いて全力で奉仕する。

私ひとりが幸福になれども。苦しみは終わらない。衆生の全てが幸福とならない限り。菩薩の哀れみから生じる苦悩は決して尽きることがない。

他者の苦しみを自らの苦しみと捉える菩薩は。衆生の苦しみの影響下であり。絶えず慈悲の涙を流しては。衆生の幸福と苦しみの滅尽を如来に祈願する。

衆生の苦しみは私の苦しみ。
衆生の幸福は私の幸福。

衆生と共に一切苦楽を享受する菩薩は。その哀れみと慈愛から衆生に限りない智慧の果報を明らかとする。

牟尼の王者がそのように振る舞ったように。
愚かなる私もそのような牟尼の振る舞いに習う。

菩薩の実勢は慈悲と慈愛にある。
惜しみない慈愛は衆生に全てを与え尽くす布施者となり。限りない無辺の慈悲は衆生の全ての苦しみを背負う気高き勇者となる。

愛と哀れみ。
これこそ菩薩道の真髄である。

無量の衆生の群れを安らかに引き上げる菩薩は甚だ称賛せられる。

一切衆生に限りない智慧の果報を与え。
一切衆生の終わりなき苦しみを取り除き。
悉くを癒し救い得る菩薩は真に称賛せられるべきである。

汝に限りない果報を与える菩薩は。
数多の難行苦行を終え。絶え間ない苦しみを耐え抜き。無量の衆生の群れを安らかに救い上げようと決意し。自らの幸福を捨て去り。衆生の幸福の為に。我が身と命とを投げうち。衆生の救済という大目の為に。日々救済と奉仕に励んでおられる。

このような真に清らかな菩薩を汝は決して傷付けてはならない。

菩薩を傷付けることは根本罪であり。
ただの一度の罪で無間獄にまで堕ちゆく。

ゆえに汝は決して清らかな菩薩を傷付けてはならない。

菩薩の命は三千世界全ての命であり。
それは値の付けられない程の価値があり。
その御身体を傷付けることは最悪の罪となる。

ゆえに汝は菩薩に対して清らかな信を持て。

菩薩を敬い。菩薩に傅きなさい。菩薩は汝を限りない功徳の宝石と見なし。汝をたいそう手厚くもてなすだろう。しかしそれに甘んじてはならない。汝は菩薩に対して純粋で清らかな信を以て。敬々しく礼拝しなさい。菩薩は汝の信の深さを見て。満足を表し。あらゆる智慧の加護を汝に与えるだろう。

修行の始まりは信にある。
牟尼の王者もまた。
苦ありて信ありと説きたもうた。

大切なものは信である。

ダルマへの信。
サンガへの信。
如来への信。
菩薩への信。
修行への信。

信によって全ては成立し得る。

ゆえに智慧ある者よ。
信仰の教え。
すなわちバクティを世に広めなさい。
それが汝の過失全てを滅ぼす。

世の全ては仏陀の曼荼羅であると観想しなさい。全ては偉大なる仏陀と天空に等しき菩薩方の。至福と輝きに満ちた大いなる遊戯であると捉えなさい。

この世の一切に過失は存在せず。
全てが順風満帆であることを知りなさい。

喜びに満ち溢れ。疑いなく。邪な想いなく。あたかも荘厳に輝く仏陀の宮殿の如く。この世の全てを敬い愛しなさい。

一切は至福であり。一切は歓喜であり。一切から自由であることを知りなさい。

この世の全ては歓喜の館である。

その事実を如実に悟る為。
信仰行すなわちバクティに励みなさい。

常に如来や菩薩の御名を唱え。
常に輝かしき如来の栄光や菩薩の栄光を歌い。真言を以て。自らの愛する如来や菩薩に心を合わせなさい。また如来や菩薩への奉仕を通して。献身者。すなわち僕としての態度を養いなさい。またバクティの核心である。如来や菩薩に対しての激しい愛を培いなさい。強烈な渇望がバクティの鍵です。また一切を如来や菩薩に明け渡す。明け渡しの実践。これは自己の放棄が目的であり。自己の全てを如来や菩薩に捧げたなら。その瞬間に解脱の領域へと運ばれる。これが明け渡しの実践であり。明け渡しこそバクティの真髄である。

これらを日々実践し。明け渡し。絶対者への愛を育み。不断の信仰が確立された時。汝はこの世で完全なる至福と自由を体験するだろう。それこそが正に仏陀の曼荼羅であり。歓喜の館である。

信仰の修行の果てにそれは現れる。
ゆえに絶え間ない不断の信仰を以て。
バクティの道に邁進せよ。

それのみが汝を完全に救い取るだろう。

バクティは至福の権化である。

願わくば全ての衆生が献身の道を歩めますように。



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