++++++VIII 南田回路

病気により、社会から引退した68歳です。 年寄りの癖につまらない文章を出すなという苦情…

++++++VIII 南田回路

病気により、社会から引退した68歳です。 年寄りの癖につまらない文章を出すなという苦情はごもっともです。 30歳くらいの独身時代に書いたものです。 できればビーガンになりたいですが、療養中でカミさんに肉魚を出されます。

最近の記事

    • わたホコリの一生

      そろそろ、太陽の日差しが強くなり薄暗い私の部屋にも締切った、湿きった窓の隙間から、光のカ-テンが差しこんできます。 明るい光は、暗い性格の私にとってナメクジに塩のような関係かもしれません。 そう、、まるで光によって私の心が溶けていくように・・・ 私は何時生まれたのか、記憶にありません、、気がついた時には植木ばちの中にいましたそんなある日、私がろくに水がない乾燥しかけている土壌の中で木の屑をなめまわしていました。 「ホッホッホッ、、 ナメクジさん、、大変ネ、オナカが減って

      • 卵2

        内臓破裂---1 頭部挫傷---2 腹部骨折---2 よって、即死 5 -------------------- 私は、卵子達と楽しいドライブをしていました。 卵子達は、後ろの座席でにぎやかにはしゃいでいました、、 「ネエーーこのまえの宇宙人失礼しチャウワヨ、、」 「ソウソウ、、わたし達の事を鳥類の うんち ダト報告シタノダッテ」 「エーー、、ヤッダーーー、、ウッソーーー」 「科学が進歩しているわりに、頭ヨワイノネ。。」 「デモ、間違っていたことに気付いて 赤く

        • マッチ

          暗闇の中、 整然とマッチたちは、 ひしめき合っていた オイ、お前のアタマデッカイゾ!! なんとかセイ!! 何言ッテル!! お前のほうがデッカイゾ!! 小さな箱に入っている、マッチ棒達はお互いに 押し蔵饅頭 をしていました 最後の野郎が出ていってからもう1週間になるなーー、ト、、誰が言い出したのか皆そうだそうだとうなずきました ・・・・・・ マッチ達は、信じていた 知らない世界が、この扉の向こうにある。。 こんな所に閉じ篭っていて、 一体俺たちは、幸せだろうか、

          あれは、何時の事だったでしょうか。確か今日のように雨がシトシト降る晩でした。 いつものように、食事をし終ってお皿を洗っていました。 ママレモンをきらしてしまい、洗濯石鹸で洗っていました。 お肌が荒ないか、とっても心配な夜でした。くもりガラスからは、時折車のライトがあたりそれは寂しい夜でした。 その時私はフト思いだしました。それは何時の日だったでしょうか、、 あの晩も、このように雨が降り続いていました。 いつものように、風呂に水を入れながら考え事をしていました。 どうせ雨が

          わかれの日々

          「頼む、、別れてくれ」 昼下がりの、オフィス街。。 太陽の日差しは私と、彼女の間に熱いカーテンを降ろしていった。。 彼女は、無表情でハンドバックを両手で持ち 遠くのビルを見つめていた 私は、ズボンのポケットに手を入れたり出したりして、彼女の反応を待っていた。。 突然なのは解っている、、しかし、、 何故、返事をしてくれないのか、、私は胸ポケットから1本のタバコを取りだしゆっくりと火をつけた。。 「君との出合は、一瞬だった。。僕は君を愛している、、でももう時間がないのだ」

           深夜のドライブ、洗った髪の毛を風になびかせ国道を突っ走る。 気持のいいものだ、チョット アクセルをふかしてみたい 交差点で信号待ちになると、にわかに蛙の合唱が聞えてくる。 ああ、もうすぐ夏・・どこから聞えて来るのかわからない声、ふと耳を済ますと私に語りかけてくる。 「オイテイケ おいていけ」ここは置いて池か、、ちょっと背筋が寒くなる。 まだオタマジャクシの頃、私は元気に池の中で泳いでいました。 ある日サウナで私は頑張りました。 汗は全身をなめるようにポタリ、ポタリ落ちて

          金魚

           私は、金魚さんです。赤いオベベの金魚さんです。 でも食べられません、どうして秋刀魚さんはおいしいのでしょう。? 私がジ-ットしていると、窓からドンドンされます。 食事の時もドンドンされます。 住む所が濁ってくると、ツメタ-イお水の中にホウリ投げられます。 危く心臓マヒします。  私は、やさしそうなお客さんだとジ--ットしてすくわれます。意地悪そうだと必死に暴れて紙を破ります。 でもこのまえ破ったのに、すくわれてしまいました。針金に引っ掛けられて外に放り出されました。 ワタ

          バレンタイン

          2月14日より少し前のことです  私が、ス-パ-で買物をしていると私の貧相な顔・服装を見てカワイソウだと、思われたのでしょう。 エプロンを付けたおばさんが、「これでも、食べていきなさい・」 ト、私に焼たてのウインナ-を2個くれました。そしてコ-ヒを1杯くれました。 「有難う!」これで今日の食事はタスカッタ! おもむろに歩いて行くと菓子を置いてある所に ナント!! あの憎きバレンタ・チョコがありました。 関係ナイと行こうとすると、、、、、 「アラ? 私達今まで男の人で知らな

          泥団子

          1.まずドロドロになった土を、手で丹念に丸める。    この時 なるべく小さくしておくのが、後々よい  2.乾燥したさらさらの泥状の泥? をピラミッド型又は山型に盛り上げる  3.1で作成した丸団子を2の山に、そっとのせてさらさらの泥を上にも振り掛ける  4.水分を含んでいた丸団子が、さらさらのドロに浸透して丸団子の回りに新たな泥が、ついてくる  5.時間を見計らい、さらさら山ヲ丁寧ニ崩す  6.一皮ついた丸団子を、傷がつかないように取りだす    あまり力を入れないように、

          傘子の思い出2

          梅雨に入り、私の傘美は忙しくなりました。。 「ネエ、、もう傘子さんの首が折れてから3回忌ね」 こぶ茶を口にしていた私は思わずこぼしそうになりました。 今まで、一言も傘美は傘子の話題に触れていなかったので、私の心は動揺しました。 何事も起こらない、無事平穏な傘美との生活が一挙に崩れさる思いがかすめました、、 「傘子を殺したのは、杖の代りに使っていたからだろう !」 警察の再三にわたる尋問に耐え、結局 台風による不慮の事故 として逃れる事が出来ました。 傘美は、傘子の事

          傘子の思い出2

          TV

          私は腹がへったので、あるラ-メン屋に入りました。そして醤油ラ-メンを頼みました。ここには雑誌が置いてありませんでした。 いつも食堂で食べる時は、自分で本をもっていくか そこの本を読みながら食べるのが私の日課です。 やることがない・・一人でブツブツと考えていると頭の上から声がしました。 ナント私の後ろにテレビが置いてありました。 そこで私は重大な過ちを犯した事に気がつきました。 どうやらTVは、お笑い劇場をやっているようです。 他の客約5名は、時々私の方を見てほくそえむよう

           暑く寝ぐるしい夜、ふと目がさめました。蒲団からはみだした足のあたりが急にかゆくなりました。 蚊夜子は、私の耳元でブンブンとうるさく騒ぎ始めました。何でも急におなかが空いたと私に言いました。 蚊夜子は小食で、何時も私と一緒に食事をした事がありません 何時も私の体から食事を取るので、私はいい加減にしてこのトマトジュ-スでも飲んでくれト何度も頼みましたが「あなたのほうが、オイシイワ、」と言うばかりで言うことを聞いてくれません。 私は、もう夜も遅いから寝かせてくれト頼みましたが

          ス-パ-マ-ケット

          日曜のス-パ-マ-ケットは、人々の生活でごったがえしています。 私は、ポ-ズをとりながらティシュとトイレットペ-パ-を抱えながらカウンタ-へ向かいました。 何か忘れてはいないかと考えながら歩く私の姿は、きっとク-ルな面持に違いありません私が、カウンタ-の前に置いてあるタバコを上体左半捻りしながら取ろうとすると。 前から、オッサンが歩いてきました。私は、平常な状態である視覚が、異常を察知しました。 そのオッサンの中央部が異常値です。社会の窓が空いていました。 「この 粗忽者

          ス-パ-マ-ケット

           本日は、よいお天気すがすがしい五月ではない睦月晴れ 青い空に、真白な雲、焼け付くような日差しが私を囲む。もうすぐ入道雲です そんな下で私は一人・・  クク・・シクシク 明日の食糧であるパンと牛乳を買いにス-パ-へ行くのは、私の日曜日の日課です。 他には・・何も有りません・・ 自動車は快いツインカムサウンドの雄叫びを上げ一路ス-パ-に行くのである バス停にはミニのオゼウサンがいる、、ウ--ムもったいないト気を取られていると前方30mに雀が道路の真中で昼寝していました。 

          敷布

          寒い冬・・・ 拝啓  風雪寒朝冷水の砌、皆々様いかんともしがたく温熱暖の助けをかり蒲団の中に芋虫の如く伸びたり縮んだり折れまがったりで朝を迎える事と存じ上げます。  しかるに、努力の介なく私は腹に手をばあてて華美ブトンにうずくまっている次第であります。  特に寒い朝は、足温器を抱き抱えふとんをカマクラにして或いは防空頭巾にして世をはかなんでをります。 コ-ヒを飲みに台所へ行くのにも、毛布を全身に巻、まるで蓑虫です。 毛布と言っても、実はこれ コタツの敷毛布なのです。だか