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わたホコリの一生

そろそろ、太陽の日差しが強くなり薄暗い私の部屋にも締切った、湿きった窓の隙間から、光のカ-テンが差しこんできます。

明るい光は、暗い性格の私にとってナメクジに塩のような関係かもしれません。

そう、、まるで光によって私の心が溶けていくように・・・

私は何時生まれたのか、記憶にありません、、気がついた時には植木ばちの中にいましたそんなある日、私がろくに水がない乾燥しかけている土壌の中で木の屑をなめまわしていました。
「ホッホッホッ、、 ナメクジさん、、大変ネ、オナカが減っているノ?」
それは、綿ボコリのお姉さんでした。 綿ボコリさんは、暗い部屋に光が差しこんでいる時に現われてきます、ト言うより見えにくいのです。

「私なんか、別に食べなくても生きていけるのヨ、、それにホーーラ 空を飛べるのよ
ユーラ、ユーーーラ 風に乗って色々な所に行けるのよ。。
サッキマデ、お風呂にいたのよ、、あそこにはナメクジさんの好きなお水や湯垢がイッパイあったわよ」

「ネェー ネェー、、 綿ボコリさん、そのお風呂にはどうやって行けばイイノ?」

「そうね、ナメクジさんなら1日かかるかもしれないわね・・・、大冒険になるかも」
ト綿ボコリさんがシャベッテいるうちに、床のほうにゆっくりと下りていきました。
「ごめんね、、ナメクジさん、、私の命もこれまでなの、、床に付くとなかなか飛ぶ事が出来ないの、また飛ぶようになれたらお知えてあげるわ・・」
そう言うなり綿ボコリさんは、深い眠りにつきました。。

それからいくら綿ボコリさんを呼んでも返事がありませんでした。。

命と言うものは、はかないものだナァーー。。 ト、私は植木ばちから旅だちの決意をしました。。

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