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銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

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愛犬との出逢い、難病になったこと、愛犬が遺してくれた大切な想い出を、ノンフィクション小説に残しました。 命日から1年が経ち、アニマルコミュニケーターさんに愛犬からのメッセージを教…
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#筋痛性脳脊髄炎ME

#21 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#21 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

第十二章 虹の橋クラブジュビ子通信

 仕事の出来るジュビ子は、アフターフォローも忘れてはいなかった。
 これでもか!という数のメッセージを送り続けてくれていた。
 当面は私を励ます為に。
 ジュビ子の食器を片付けていた時のこと。
 いつも少しだけ最後に残しておくんだよなぁ~。
 ジュビ子も人間だと思って真似していたのかなぁ~。
 とクスッと笑った時にリンクしたのだ。
 火葬の時に、どうしておやつ

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#17 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#17 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

第9章 光を求めて裁判

 障害年金はついに第二審を迎えたが、同じく棄却された。
 日本は立場の強いものが勝つという恐ろしい審査しかしていない国であった。
 私は4年間で15箇所の病院を回り、どこも病名を知ってる医師が居なかった為に、東京の専門医でやっと確定診断がついたのだ。
 その病院の治療法では効果が得られず、違う治療法を探して東京の2件目の専門医に申請の診断書を書いていただいたら、
 その日

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#16 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#16 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

合併症の拾い物

 有名な病院だから、大きな病院だから……そんな事に気を許して命を預けることがどれだけ愚かで恐ろしい事かを学んだ私は、どの病気に対しても、その専門的な知識をもち、自分の命を預けても良い人間か?失敗されてもこの医師なら仕方ないと思える程信頼出来る相手か?をよく吟味してから動くという大切な事に気づけたと共に、素晴らしい出逢いに導かれた。

 合併症にさせた医師には「脳脊髄液減少症だ」と

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#15 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#15 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

治療の為の準備

 もう東京の病院へ通うしか無い。専門医じゃないと話にならない病気なのだと、やっとこの病気の重さを痛感した私であったが、まず、この身体ではもう東京へは行けない。

 車椅子が必要だった。

 そこで市役所に問い合せたが、障害者手帳が無いと何も出来ない。レンタルもやってない、と嘘をつかれた。
 無料の貸出もあったのに、その時の電話でそう説明されたので、私は障害者手帳をまず取らねばなら

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#14 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#14 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

地元の鍼灸院

 ネットで検索すると病名を載せてる鍼灸院があった。
 鍼灸なので、東京の病院と似たような治療だろうか?
 とりあえず電話で確認した。
 病名は知っているし治療法もわかっているとの事だった。
 予約が必要だと言われて数日後の予約を取った。
 運転も出来るはずもなく、バスはそこまで通ってなかった。
 仕方なくタクシーを呼び、行先の住所と院名をメモして渡し、座位が保てない私は後ろの座席で

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#13 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#13 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

サーカス

 今度はパートタイムの仕事を探そう。
 一週間に3日程で1日5時間位なら、続けられるんじゃないだろうか。
 そんな仕事はハローワークでは無いと言われた。
 しかも、亜急性甲状腺炎の診断書を出したので、それはもう治ったのか?と聞かれるので、治ってはいないが誤診で本当の病名がわからないと正直に言うと、その状態の身体で雇う会社は無い、と。
 そりゃそうですよね。
 人生そんなうまくは……
 

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