【理科】中学生でもわかる相対性理論 パート3
みなさまこんにちはLIT代表のはるです。国立理系大学院を修了した私が、天才物理学者アルベルト・アインシュタインの「相対性理論」について、数式を使わずに、中学生でもわかるようにお話していこうと思います。
本企画では、「相対性理論」のイメージだけお伝えします。数式に当てはめるには、トレーニングが必要になりますので、後日チャレンジしたい方は、やってみましょう!数学が嫌いで数式をみると鼻血がでてしまう私には、数式を完璧に理解できませんでした。ですので、「相対性理論」の本質だけ触れていきたいと思います。
今回の記事は、「一般相対性理論」にチャレンジしていきたいと思います。ぜひお読みください。
※わかりやすさを優先するために、厳密には異なる部分がありますので、
予めご了承ください。概要を理解するのには全く支障ありません。
前回のおさらい
アインシュタインが「特殊相対性理論」の中の主張したことは、「とりあえず、今までの常識を疑ってみよう」というシンプルなものでした。このシンプルさが、天才物理学者たるゆえんです。
「光速が30万km/sと慣性の法則という2つが事実」と仮定したときに、どこの常識がおかしかったというと、「空間、時間は不変でない」ということでした。つまり、「あなたの感じる1mと私の感じる1mは違うよ」、「あなたの感じる1秒と私の感じる1秒は違うよ」ということです。この考え方の間違いは、今のところ見つかっていません。
詳細は、前回の記事を読んでみてください
パート1の記事をまだ読んでないという方は、こちらからどうぞ
一般相対性理論へ
1905年に「特殊相対性理論」を発表したアインシュタインは、次なる疑問の解決に向けて、動き出します。それは、ニュートンの「運動の法則」を相対性理論の中で、理論崩壊しないのかです。
「特殊相対性理論」では、静止しているときや等速直線運動をしてる場合になりたつもので、限定的でした。そこで、加速度を含めた理論に拡張できないかというのが、「一般相対性理論」です。アインシュタインをもっても、「一般相対性理論」を完成させるのに10年の歳月を必要としました。
凡人の私では、完璧な理解は難しいですが、本質をかいつまんでお話します。
アインシュタインの疑問
地球は、万有引力(重力)によって、太陽方向に加速しているおかげで、太陽の周りを回ることができています。太陽と地球までの自然界のルールで最も速い光速で、8分程度離れています。この時、太陽が一瞬で消滅した時に、地球は回り続けるか、はたまた地球は吹き飛んでしまうのかという疑問です。
アインシュタイン的には、地球が飛んで行ってしまうと、「特殊相対性理論」が崩壊してしまうので、どうにか「運動の法則」に矛盾しない形で組み換えたい時に、「重力は、ニュートンの重力のイメージのようなものではなく、空間、時間へ影響を及ぼすのではないか」と仮説を立てます。
この仮説を数学的に解決するまでに、10年かかりました。
アインシュタインが至った結論は、
時空間は、トランポリンのようにひずむことができること。(重力場)
時空間は、ひずませるのは、”質量”であること
”質量”によって、時空間のひずみが「重力」であること
時空間のひずみが解放される(太陽が消える)と、時空間は、波打つように重力を伝える(重力波)
これらの計算結果により、太陽が一瞬のうちに消えても、消えた情報(重力)が、波のように伝わるので、一瞬のうちに地球が吹き飛ぶことはないと結論づけました。
こうして考えられた「一般相対性理論」は、現在のところ、矛盾しているところは見つかっていません。
一般相対性理論から予測されたこと
「一般相対性理論」が発見されたことで、大きく3つの仮説が生み出されました。
〇ブラックホールの存在
〇重力レンズ効果
〇重力波の存在
「ブラックホールの存在」では、非常に大きな質量が非常に小さな空間に集中すると、重力が極端に強くなり、光さえもその引力から逃れられない領域が形成されること「一般相対性理論」から示されました。銀河の中心にある非常に強力なブラックホールが周囲の星の動きに影響を与えていることが観測されています。
「重力レンズ効果」では、光はまっすぐ進むように見えますが、重力によって空間が曲がっていると、その曲がった空間に沿って光も曲がることが示されました。こちらも天体望遠鏡の技術の向上により、撮影に成功しています。
「重力波の存在」では、2015年に、二つのブラックホールが合体する際に発生した重力波が初めて直接観測されました。
これらの仮説が検証されていることからも、「一般相対性理論」は矛盾していないとされています。
まとめ
みなさまいかがでしたでしょうか?今回のシリーズでは、アインシュタインの「相対性理論」について中学生でもわかるように数式を一切使わずに解説させていただきました。「相対性理論」について、ちょこっとでもこんなこと言ってたんだーとか、今回詳しく触れていない部分どうなってるんだろうなど「理科」という科目に少しでも興味を持つきっかけになることを祈っております。
最後に、アインシュタインの名言を紹介して終わりにしたいと思います。
天才物理学者アインシュタインでも「一般相対性理論」を証明するのに10年という歳月の間、何度も何度も失敗を繰り返した上にたどり着いた結果ですので、我々も見習っていきたいですね。
みなさまシリーズ最後までお読み頂き、ありがとうございました。次の記事をお楽しみ!!
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