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【違和感】旅先で考えた。やらない善より、やる偽善…?

いつもご覧くださりありがとうございます‼️
💓やコメント、とっても励みになっています。
今日は8000文字に全力を込めて綴りました。
ぜひ最後までお付き合いいただけたら嬉しいです😆

先日、ぼんやりと違和感を覚えていた
やまない雨はない』という名言について、コミックエッセイを描いてみました。

ということで、違和感シリーズ第2弾🍀
今回はこちら!

『やらない善よりやる偽善』

このフレーズを、旅エッセイでしたためます。
日本の子ども食堂や、キューバとフィリピンを訪れて、物凄く沢山感じることがあったのです…!


私の趣味は、イラストと旅行です。
20代の現在、42都道府県と20ヶ国を巡りました。

実際に訪れてみた結果、
フィリピン、キューバ、日本の貧困の違いが特に興味深かったのです。
最初に、私なりのまとめです👇👇

フィリピン・・・段違いの格差があり、飴をあげると大喜び。
キューバ ・・・貧しさを分かち合い、楽をして稼ぎたい。
日本   ・・・貧しさは自己責任、だから隠したい。

👇「やらない善より~」のフレーズで項目分けをしてみます!


【やらない善より知らない善意】

ハッピーランドとスモーキーマウンテン

私が足を踏み入れたのは、こちら👇👇

"ハッピーランド"と呼ばれるエリア

フィリピンは貧富の格差が大きいことが課題です。
例えば、子供の貧困率は25%を超えます。
私が訪れたのは、フィリピンのマニラにあるハッピーランド。

もともとゴミ・死体を捨てていたエリアで、タガログ語の「ハピラン(捨てる)」をモジってハッピーランドと呼ばれているそうです。

ここにあるのは衝撃&驚愕フード。
意外と美味しそうなこちらです👇👇

パグパグという食べ物

ゴミを漁って、まだ食べられそうな肉茹でたり揚げたりして食べるのです。
例えばケンタッキーであなたが食べて捨てたチキンの骨を拾って食べているということです。

もう1箇所は、スモーキーマウンテン。

続いて、スモーキーマウンテン

ゴミ廃棄場としてできあがったゴミ山です。自然発火で煙が出ることから、スモーキーマウンテンと呼ばれています。
ここに、人が住んでいるのです。

ゴミの中でリサイクルできるもの、換金できるものを拾って生計を立てます。ここで暮らす人々は『スカベンジャー(腐った肉を食べる動物)』と呼ばれます。

皮肉にも、高層ビルを臨むこともできるエリアです。

ボロ屋の向こうに聳える高層ビル

どちらのエリアも非常に不衛生。
臭いもつきますし、じめじめしていますし、のら犬やのら猫も多いです。
雨が降れば洪水になりますし、乾燥すれば火事が起きます。

葬式をあげるお金がないから、と賭け事をしてお金を集めていました。

ここに住む子どもたちにキャンディをあげると大喜びです。

1人にあげるとあっという間に集まる子どもたち
え、どこからこんなに出てきた!?

何か違う。。。けどわからない

あげて良いもの、あげて良い場所はある程度決まっています。
でも私たちにできるのは、飴をあげることなのでしょうか。

例えば、本やノートはどうでしょう。
でも彼らにとって、今一番ほしいのは甘くて美味しいキャンディーなのでしょう。
文字を読めるのかも書けるのかもわかりません。
食べられないものは嬉しくないかもしれません。

それなら、少しでも売ってお金になるものや現金の方が良いのでしょうか。
しかし彼らは大金を手にして、どのように活用できるのでしょう。

例えば、お金を払って少しだけゲームができる部屋がありました。
5ペソ(14円)で3分間Wi-Fiを使うことができ、宿題をする子もいます。

貯めたお金でやるゲームが楽しみ?

この生活の中で、ゲームをするなというのは酷です。
しかし、少しのお金があったら貧困から抜け出すような何かができないのでしょうか。。。

身も蓋もない言い方ですが、
そもそも本人たちに、貧困から抜け出そうという意欲はそこまでない可能性もあります。
なぜなら他の世界を知らないから。
でもいきなり外国人が来て、飴をばら撒いていく姿を見て何も感じないとも思えないのです。。。

NPO法人が資金を提供していたり、ニンニクの殻向きをする雇用を生み出したりと援助をしています。

私が思う、知らない善意

よくあるのが、アフリカへの古着の寄付
現地の繊維産業が発展しようとしているのに、先進国の優れた衣服がただ同然で流通してしまったら…?

身近な例では、被災地への千羽鶴
壊れやすくて役に立ちません。
その挙げ句に子どもたちの応援メッセージがついていようものなら迂闊に破棄もできず保管コストも大変です。

最もタチが悪いのは、こうした"知らない善意"。
悪意がなく自分では気付きづらいという難しさもあるからです。

グリーンウォッシュと呼ばれる、見せかけの環境保護にも通じそうだなと感じます。
例えば、エコバッグは本当にエコですか?
ビニール袋を作る100倍の温室効果ガスを出すため、100回は使わないとエコではないのだそうです(NHKのクローズアップ現代より)。

フィリピンを通じて感じた私の結論。

「やらない善よりやる偽善? ではない。
 なぜなら知らない善意の方がタチが悪いと思うから」

では仮にそうだとして。
正しく現地の状況を把握した上で、私に何かできることはないのでしょうか?
・・・まだ自分なりの結論に辿り着けていません💦💦

実際、こういった写真を撮る瞬間、ショックを受けたのです、
自分自身に。。。
飴に喜ぶ子どもたちを見て、"シャッターチャンス"だと思ってしまった自分がいたからです。

思わずレンズを向けてしまった自分への嫌悪感。
しかし、知らない善意を減らすためにも知らせる責任がある。
今もなお、葛藤しながら綴っています。


【やらない善より困らない善意】

皆んなで分かち合いたい「貧しさ」

首都 ハバナの人々の暮らし

私が訪れているのは、キューバ。
日本から20時間かかる中南米の国です。

差別と貧困の多いこの中南米で、誰もが平等に暮らせますように…‼️」
本気で願った英雄達が命を懸けてつくりあげた理想の国家。それがキューバです。

キューバは世界で5カ国しかない社会主義国です。
簡単に言えば、マクドナルドもセブンイレブンもありません。
広告もネットもないですが、配給と無料の教育・医療の仕組みがあります。
必死に働かなくても、最低限の衣食住が提供されているのです。

とはいえ、近年はそうも言っていられなくなってきました。
どこまで資本主義に寄せるかのバランスに迫られているところです。

配給に並ぶ人々

キューバは、貧富の格差には目を瞑って国の経済力を蓄えるのではなく、目の前でお腹が空いている子どもを見捨てないことを第一に歴史を刻んできました。
そのため、他の中南米とは一線を画す教育環境があり、医療水準は先進国並みです。
その甲斐もあり、相対的貧困が少ないのです。
日本ユニセフ協会によると、所得格差を表すジニ係数は以下の通りです。

フィリピン:44.4
キューバ :27.0
日本   :33.9
  ※0が平等、100が不平等

キューバは貧しいけれど、子どもたちは楽しそうに遊んでいます。
路上では、人々がジャズを演奏していたり、絵画を販売していたり。
心がとても豊かに見えました。

賑やかだなと思っていたら、幸せそうなお披露目だった!

一方で、経済発展が遅れているのは否めません。
ネットも易々とは使えません。
アメリカの経済制裁を受けてきた影響でもあります。

観光客からぼったくろうという価格表示を至る所で見かけます。
アメリカドル価格が併記されている場合、現地の通貨(キューバペソ)の50倍だったりします。

こりゃもう現地通貨に両替するしかない!!
・・・と思って調べたら。
なんと、正規レートとは別に闇レートが存在するのです…!

正規レートは「1ドル=24ペソ」だけど…
闇レートは「1ドル=250ペソ」 実に10倍!?

安いし、せっかくキューバに来たのだからと闇レートに挑戦したところ、、、

ピュッ ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ
ズドドドドドド💨

奪って走って逃亡されました💦
一瞬で100ドルが散りました😭
さよなら、1万5千円…泣泣(しかも円安過ぎませんか)

パスポートや命を盗られるわけにはいかないと思い、追いかけもしませんでした。

一つ一つを切り撮りたい「人々の暮らし」

ただのゴミ箱も、絵になる

強奪トラブルもありつつも、キューバは歩くだけで目がとっても楽しくなる国なのです。
青い空に映えるコロニアル建築。

一本路地を入ると、趣のある小道が永遠と続いていきます。
家も配給されるので、ほとんど見た目が一緒でまるで迷宮のよう。
迷子にならないように慎重に進みます。

道には野良犬もいる

👆キューバにいれば、ありふれた何の変哲もない路地。
カメラで切り撮ると、とっても情緒豊か。

スペイン語のため、何をしているのかはわからないが楽しそう笑

子どもたちが路上に溢れ、至る所で遊んでいます。
ローラースケートをやったり、スケボーをやったり、駆けまわったり。

アメリカ車が当たり前のように佇みかっこいい😎

乗り物を見るのも面白い!
1950年代のクラッシックカーがブンブン走っています。
これは、アメリカの支配下だった時はアメリカ車しか輸入できなかったことが理由だそうです。
その後、社会主義国となったことで新しい車が入って来なくなります。
その結果、ずっと昔ながらの車を使い続けているのだそうです。

、、、ええ、そうなのです。
キューバは、このように一刻一刻と置かれる状況が目まぐるしく変化してきました。
そしてこれからも変化し続けるはずです。
あなたも聞いたことありませんか?
「キューバ革命」や「キューバ危機」という単語を。

キューバはもともと、独裁政権に支配されていました。
そこで冒頭の理想「誰もが公平に暮らせる社会を…!」と英雄が立ち上がったです。それが、キューバ革命です。

しかしこの英雄の善意が、結果的にキューバ危機を招きます。
というのも、革命を起こされて、当時支配していたアメリカが面白いはずありません。
様々な経済制裁を行い、国交が断絶。そこでキューバは、ソ連(社会主義国)の仲間となり、アメリカV.S.ソ連の最前線に立たされてしまうのです。

その英雄が2016年に死去した際、マイアミでは当時亡命した富裕層が喜びのパーティを開催したほどです。
もちろんキューバ国内は、大きな悲しみに包まれました。

この英雄の評価は、立場によって大きく異なるでしょう。
しかしキューバが他の社会主義国と異なるのは、指導者が独裁者とならなかったことにあります。

キューバを通じて感じた私の結論。

「やらない善よりやる偽善?
 そんなことより、みんなが困らない善意を考えたい」

キューバの英雄は、本気で「自由で平等な社会」という理想の実現に尽力しました。
「やらない善より~」なんて考えていること自体が後ろめたくなるほどです。
私の人間力では到底及びませんが、
少しでも多くの人が"困らない"善意を考えられるようになりたいです。


こんな国、キューバ。
長らく国交断絶していたアメリカですが、2015年にオバマ大統領が国交を回復(キューバの雪解け)しました。
ところがトランプ政権が再び断絶。

キューバを取り巻く環境は毎年のように変化しています。
格差が少ないまま豊かになっていくのか?
それとも豊かさと引き換えに貧富の格差が広がるのか?
今のキューバが来年にはどうなっているのか。一瞬一瞬が目を離せません。


【やらない善よりいらない善意】

最後は、日本のお話です。
貧困女子高生をご存知ですか?

低所得のため費用を捻出できず進学を諦めた女子高生のエピソードです。
彼女はアニメグッズを集めており、それなら貧困ではない、と炎上したのです。

改めて、
日本は「豊か」か? と聞かれると頭を捻ります。
円安や人口減少、他国に置いていかれる技術力など枚挙にいとまがありません。

反対に「貧しい」か? と聞かれても、路上で野垂れ死ぬほどは貧しくはないと思います。
今日のご飯がない、と焦る人の数は非常に少ないでしょうし、生活保護の仕組みもあります。

日本の貧しさは、"相対的貧困"と呼ばれます。
アフリカのように、1日100円で生活するわけではありません。
しかし日本国内において相対的に貧しい人は沢山いるのです。

食料を配る支援のお手伝いに行きました。
ここに参加して知った事実があります。

豊島区が力を入れていると聞いて行ってきました

良品計画の本社のエントランスにて、食料をお渡しするフードサポートプロジェクトです。
無印良品の1階のフードサポートは、かなり人気らしく50人近く予約が入っていました。
ファミリーマートや無印良品が提供している商品が年々豪華になってきていて、人気だそうです笑
確かに豪華で、お米5キロをはじめとする食品等で、持ちきれない方が多くいらっしゃいました。

困窮してる人がタクシーを使っている

例えば、母子家庭。
前と後ろに幼い子どもを連れて自転車でやってきます。
ひとり親なので留守番させるわけにもいかないのです。

タクシーで来るご家庭もありました。
祖母と孫の家族です。
自転車は漕げず、タクシーを使うしかないのです。
見てみないと気付けない現実でした。

次に、子ども食堂に行きました。
なんと、子ども食堂に来られない現実があることを知りました。
子ども食堂の存在を知らないから、ではありません。

豊島区は子ども食堂もこんなにたくさん!!

助けてと言ったら助かる社会なの?

"子ども食堂に来られない人もいる"
その実情にも驚きました。

"子ども食堂に行くことが恥"だと思ってしまう心理もあるようです。
人と比べて貧しいのは自分のせいだと考えたり、恥ずかしいと感じるからです。
そのような方たちに、子ども食堂の紹介や生活保護の説明が役に立つのでしょうか。

助けてなんて言ってない!!
このように拒絶する人もいるはずです。
助けが必要な人が、助けを必要としていない場合もあるのです。

そもそも、日本は申請主義が根強いです。
『助けて』と言わなければ手を差し伸べられない社会なのです。
そこに反論する主張を考えてみます。

助けてと叫ぶだけが助けてじゃない!!
例えば、お腹を空かせていたり、身体中にアザがあったり、自殺未遂をしたりしたら。
それは立派な『SOS』だと思います。
では、さらにさらに、その反論を考えてみます。

助けてと言われる覚悟はあるの!?
いざ、助けてと目の前で言われた時。助けられますか?
どう助ければ良いのかわからない、というのが私の本音です。
迂闊に手を差し伸べたら、それは"知らない善意"になるかもしれません。
また、自分なりにしっかり考えて行動しても、本人からしたら"いらない善意"かもしれません。

これらを通じて私なりに導きました。
なぜ、日本の貧困は孤立するのか。

1つ目。まだ自分は大丈夫だと思っているから。
まだ人に迷惑をかけたり、行政や地域を頼ったりする段階ではないと考えているのでは、と思います。
特に男性や大人はこの傾向が強いのではないでしょうか。実際、悩み相談にくる割合は女性が多く、実際に自殺するのは男性が多いと聞きます。

2つ目。自己責任だと思っているから。
貧困を抜け出せないのは自分の努力が足りないから。
自分がもっと頑張れば、迷惑をかけずに済むと考えることもありそうです。

3つ目。恥ずかしいと思っているから。
生活保護の申請に、親族の扶養照会が必要だったり。
行政用語を捲し立てられて、馬鹿にされたと感じてしまったり。
取り繕うために周りから見えやすいアニメグッズなどからお金を使い、結果勉強や生活に必要な資金がなくなってしまうケースがあります。

ちなみに生活保護には、抜け出そうとすればするほど支援額は減るため抜け出しづらいという側面もあります。
フィリピンやキューバのように目に見える貧困ではないためわかりづらく、孤独を感じやすいのです。

上記のように考えている場合。

「やらない善よりやる偽善?
 一番深刻なのは"いらない善意"と感じる心」

日本は心が貧しいなと思います。
例えばもし、信号待ちの交差点で。
東南アジアのように道路のど真ん中からモノを売り始めたら。
一瞬でネットに晒しあげられるでしょう。

中南米のように陽気にジャズを奏で始めたら、速攻で騒音のクレームが入るでしょう。

こうやって綴る私だって、日本の道路で地べたに座って遊んでいる子どもたちを見たら、微笑ましいとは思わないと思います。。。

では一体どうすれば、
日本も心が豊かになるのか?
それをこれから生きていく中で探してみます。


【やらない善より、思いもよらない善意】

貧しさからくる悲しさ

実際に肌で感じた、3ヶ国それぞれの”貧しさ”故の悲しい側面があります。

日本:貧しさは隠したい。貧しいのは自己責任という風潮。
フィリピン:格差が大きい。チップビジネスが横行。
キューバ:怠惰になりがちで、観光客からぼったくる傾向。

2024年の今は、私はこう感じています。
数年後や数十年後、各国がどうなっていくのかが楽しみです。
特に楽しみなのはキューバです。

フィリピンは、キューバみたいに格差ない国になれば素敵だなとお思います。
日本も、貧しさを正しく知って隠さないで良い国になれたら良いなと思います。

先日嬉しかったことがありました。
一人暮らしの友人がコロナになった時、インゼリーなどを買って玄関のドアにかけて帰ったことがありました。
買って行くことと、置いたことは告げ、会わないためにそうしたのです。

もちろん、お礼は言われましたが驚いたことがあります。
一番嬉しかったのは、私には思いもよらないことだったのです。

その日、私は『必要なものあったら買って行くから言ってね』とLINEをしました。

最初は申し訳なさそうに渋っていましたが、
『うつしちゃうから会ってお礼言えなくてごめん』とLINEが来ました。
『逆にこっちが元気うつしにいくね』と返信しました。

この言葉が友人にとってはなにより嬉しかったそうです。
私にとってはただの何気ない行為や言葉でも、誰かにとっては思いもよらない善意になるかもしれない。

そういうことがお互いに連鎖していけたら素敵だな、と感じます。


【最後までご覧くださりありがとうございます!!🍀🍀】
私が今まで訪れた中で、とっても印象に残っているのはアウシュビッツです。
短めですのでぜひ覗いていただけたら嬉しいですッ😆


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