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#過去世リーディング
#7 アイドルとは一緒になれない
2019年5月。
私のアイドルが突然、結婚発表をした。いや、正確に言うと既に結婚していた、という事実だ。
いや、わかってはいたんだよ。彼だって人間だもの。恋愛はしますよ。だけどやっぱりしばらく受け入れられない。だって憧れだったんだもん。
「私のアイドル」とは、例の、バンコクと東京を間違えた営業担当のことだ。いつの間にかアイドルになっていたのは後で説明する。
彼が3月に再訪してくれた際はよも
#8 この感覚をどう説明しろと
2019年5月30日。
彼との個人的なやり取りが始まって1か月が経とうとしている。今日は天気もいいし、なんだか気分もいい。仕事のメールが落ち着いているのとは反対に、私の心の中は浮足立っていた。
不覚にも40過ぎてまた恋に落ちたのはどこの誰だ。まるで私、10代の乙女だ。すっかり忘れていた恋心。しかも、相手は旦那でもない、あまりよく知らないアメリカ人だ。突っ込みどころ満載だ。
私にはかねてから抱
#9 やり場のない怒りは涙に変わる
2019年6月15日。
太陽が眩しい。日射しはもう夏だ。
しかし、空気はねっとりとじっとりと重く、まるでサウナにでもいるかのように、地面から熱を帯びた空気が上がってくる。息をするのがおっくうになりそうになったところで、私は空を眺めた。雲一つない青空を見て、そんなサウナ気分をチャラにする。
私は今日、Cさんと久々に再会する。
Cさんは私の地元で知り合ったスピリチュアルカウンセラーさんだ。つい
#10 灰色の空に何があるというのか
2019年7月15日。
あの日、私が見た私とアメリカ人の彼の過去世。それは心臓をえぐるような後悔の念を伴うものだった。
愛する人を手放さなければならない後悔。
何もできなかった後悔。
何もしてあげられなかった後悔。
そして、自分ではどうすることもなかった「身分の差」。
過去世を見たことは、間違いなく私の人生を変える出来事だった。人生だけでなく、ものの見方、考え方、捉え方、すべてを変えてしまう