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加速器による未来予測
去年の10月にリリースされ今では社会イノベーションであると騒がれているAIだが,このAIを巡って理解できるのは,社会成長には未来投資が必要であるということ.
AIでも特に騒がれたのが言語生成AIと呼ばれるChatGPTの登場だった.日記の作成は勿論,論文の作成までもがChatGPTによって行えるようになった.
しかし日本はAI開発に遅れをとっている国と呼ばれ,最近商業用AIの開発支援としてソフトバンクへ約53億円の支援を行った.
そんな日本だがAIの受け入れは思った以上にスムーズで国としても規制よりも広範囲での導入を目指している.今後AIが社会の中心となる産業を見越してのことだろう.
そんなAI騒動もだが,国の支援によって可能になる最新技術は大量に存在する.
今は誰も(一般人)目向きをしないが,数年後には世界を変えるかもしれない.
そんな技術を今回は紹介したいと思って書いた次第である.
今回取り上げたいのは「ILC(国際リニアコライダー)」である.全く聞いたことがないと思う.プロジェクトには8000億円の資金が必要で日本は4000億円を出し実験を行う.
そんな誰も興味がなさそうだが今後の社会に重要な役割を果たすプロジェクトを語りたい.
内容を飛ばして経済効果の話をするとプロジェクトが成功すればオリンピックの経済効果の何十倍もの効果が期待できる.
さらに短期間ではなく数十年間はプロジェクトの経済効果が現れると予想されている.簡単に言えば地方再興と加速器技術で日本が先頭に立って世界をリードしていくのだ.
私の話を聞いてILCのプロモーションじゃないのか?と感じるかもしれないが実際ILC建設を推し進めたい気持ちはある.
だが,ILCとは何か?ILCは何ができるのか?を知って少しでも賛同者が増えればいいと思う.そんな思いで書いたことを念頭に入れながら読んで欲しい.
決してILC建設の広告ではないことはここに約束しておきたい.
そんな過大評価と言わないばかりのILCとはなんだろうか.
少し見ていこう.
ILC(国際リニアコライダー)とは
ILC(国際リニアコライダー:International Linear Colliderは国際協力によって設計開発が進められている次世代型の直線型加速機である.
加速器とは短く省略すると粒子を高速で加速させる装置で物理学でよく使われる.この装置を使うことで今まで謎だった物質や未来技術の進歩の支えとなる.
プロジェクトには世界100ヵ国、1000を超える大学・研究機関から世界トップクラスの研究者・技術者数千人が集まる予定で期待値が大きい.
要は世界のトップクラスの最新技術が日本に全て集まるのだ.
ILCによって解明できる謎
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構図は上記のような感じなのだが、粒子を最大まで高速で動かし最後の長い直線で光速まで加速させた電子と陽電子を衝突させる構図なのである.
簡単に説明するとILCは電子と陽電子をぶつけるプロジェクトである.
さらに説明すると電子と陽電子をぶつけることで宇宙の誕生や新しい粒子の存在、生命体や物質が存在する謎の究明ができる.
ちょっと宇宙の解明から説明する.宇宙は138億年前のビッグバンと呼ばれる大爆発で始まった.
そこでは想像をはるかに超える温度と高い密度の塊が大爆発を起こした.
問題はこの時の大爆発で生成された物質が発見されていないことである.当たり前の話で我々はビッグバンを見たことがないから、その時の物資を見ることはできない.
そこで可能になるのがILCの技術である.ILCの加速器では電子と陽電子を光に近い高速で正面衝突させ、ビッグバン直後の宇宙の状態再現可能なのである.
この状態を作りだすことで、大量の「ダークマター」や「ヒッグス粒子」と呼ばれる物質が生成される.
この生成されたヒッグス粒子の解明を行うことで新しい物理学の可能性を秘めてるのである.
ダークマター(暗黒物質)は天文学的現象を説明するために考えだされた仮説上の物質。
”質量を持つ”、"物質とはほとんど相互作用せず、光学的に直接観測できない”、"銀河系内に遍く存在する"といった性質が想定される。間接的に存在を示唆する観測事実はあるものの、直接的な観測例は無く、ダークマターの正体も不明である。
ヒッグス粒子(ヒッグスりゅうし、英語: Higgs boson (英語発音)/hɪgz ˈbəʊzɒn/ ヒッグス・ボソン)は素粒子の一種。
質量の起源を説明する理論であるヒッグス機構において存在が予想された素粒子であり、2011年以降にヒッグス粒子の存在が観測されたため、ヒッグス機構の正しさが示された。
ヒッグス自身はヒッグス粒子を「so-called Higgs boson(いわゆる ヒッグス粒子と呼ばれているもの)」と呼んでおり、他にも様々な呼称がある
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開発予定地
最大で全長50kmの直線上の加速器用トンネルに加え、アクセス用トンネル、粒子加速器を収容するから地下の大ホールが建設できる事が条件として提示されている.
他にも電子と陽電子の精密衝突を行うため、人工振動が限りなく少なく、活断層がない硬い安定岩盤にトンネルを建設できる事が条件として求められている.
その条件を唯一クリアしたのが東北の北上山地という事なのだ.世界のどこにでも建設できるわけではないので日本に建設できるのはチャンスなのだ.
気仙沼市が発表しているILCの計画のpdfを貼り付けたので気になる人は是非見て欲しい.
ILC技術の応用
では宇宙の謎を解く以上に何が研究から理解できるのか?
多分1番重要な焦点はここに集まる.正直ビッグバンだとか素粒子だとかは一般人からしたら微塵も価値のない研究だ.
そんなのは個人がやりたければやればいい話だと思う.しかしILCの加速器の技術の応用で多くの産業に影響を及ぼす.間接的に我々の生活に影響を及ぼすのだ.
その実例を挙げて考えていこう.
医療技術の発展
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日本の医療ではILCに使用される加速器が1000台以上使われている.電子、陽電子さらに重いイオン粒子を加速させる事によって物質同士を分離させようとする放射線が発生する.この時に発生した放射線を利用して医療を行っている.
放射線治療だったり放射線を使用した診断方法は幾度か耳にしたことがあるだろう.治療、診断以外にも創薬に関しても加速器は使用されているのだ.
放射線治療の向上:
放射線治療はがんの治療に欠かせない手段で腫瘍を破壊するために放射線を用いる方法だ.
しかし、健康な組織への被害を最小限に抑えながら、患部を的確に照射することが課題だった.
ILC技術を応用することで,放射線のエネルギーや方向を高精度で制御できるため,がん細胞により効果的に放射線を集中させることが可能となる.
その結果、周囲の健康な組織への被害を最小限に抑えつつ、がん細胞を効果的に破壊することができるようになるのだ.
このような治療法は副作用が少なく、患者にとってより忍耐しやすいがん治療法として注目されている.がんとの闘病は精神的に追い込まれるが,放射線治療の技術向上で緩和される可能性を秘めている.
放射線療法(ほうしゃせんりょうほう、英語: radiation therapy / radiotherapy)は、放射線を患部に体外および体内から照射する治療法の一つである。手術、抗がん剤治療とともに、癌(がん)に対する主要な治療法の一つである。放射線腫瘍学はこの放射線処方に対しての専門分野であり、撮影を主とする放射線診断学とは区別される。放射線治療をすることで救われる命がある。
放射線治療は、エックス線、電子線、ガンマ線といった放射線を照射することで細胞内の遺伝子 (DNA) にダメージを加え、がん細胞を破壊する。
BNCT治療の実用化:
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112169812/picture_pc_6838b1084cd635f346f5e9bf515b125c.gif?width=800)
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、がん細胞に選択的に集まるホウ素化合物を治療直前に患者に投与し、その後に中性子を照射することでがん細胞内で核分裂反応が起こり、がん細胞が選択的に破壊される治療法.
BNCTは、特に難治がんの治療に有望な手法とされてきたが、従来は研究用原子炉を使用して中性子を供給していた.
しかし,ILC技術を応用することで、小型の加速器を使って中性子を発生させることが可能となり、BNCTの臨床研究がより進められるようになった.
この技術の実用化によって、より効率的で経済的なBNCT治療が実現し、難治がんの患者に新たな治療選択肢を提供することが期待されている.
下のリンクに経済産業省が出しているBNCT照射システムの開発ガイドラインを貼り付けたので気になる方は開いて見てほしい.
創薬への応用:
ILC技術の応用によって,放射光を用いて薬の標的となるタンパク質の立体構造を解析することができる.
薬の効果を決定するたんぱく質の立体構造が非常に重要で、ILCが生成する放射光は高い解像度と精度を持っていることで知られている.
この高精度な放射光を用いてタンパク質の鍵穴(標的)と薬の鍵(分子)の結合の仕組みを詳細に解明し、効果的な薬剤の設計と開発を進めていける.
これにより、従来よりも効果が高く、かつ副作用の少ない新たな薬剤の発見に期待ができるのだ.
創薬の分野でのILC技術の応用により、多くの疾患に対するより効果的な治療法が実現し、医薬品の開発が進化していく.
下のリンクに創薬に関わる加速器利用についての概要を貼り付けたので気になる人は見てほしい.新薬の開発の成功率は30,000分の1と極めて低いがプロセスの間に加速器を導入することで合理化が可能になる.
農業技術の発展
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112169917/picture_pc_e1205192971192b44302637898eed54a.png?width=800)
加速器を使った放射線の突然変異育種が農業の品種改良の技術に大きく貢献している.
今までの品種改良は、交配によって有望な特性を持つ個体を選択的に交配させ、望ましい性質を持つ新しい品種を創出する試みが行われてきた.
しかし、この方法では交配の過程に多くの時間と労力を要するため、品種改良には時間がかかるという課題があった.
ここで、加速器を利用した突然変異育種が登場した.この手法では、加速器から発生した重粒子線ビームを植物に照射することで、植物の細胞内のDNAにダメージを与え,このダメージを自己修復しようとする中で、細胞内で突然変異が発生する可能性がある.
この突然変異を利用して、植物の色や形、性質などを変化させることができるのだ.
これは,品種改良の効率化を実現する重要な手段となっている.通常の交配に比べて、2~3年の期間で品種改良を行うことができるため、品種改良のスピードを飛躍的に向上せることに成功した.
この高速な品種改良は、農作物の生産性や耐性の向上に大きく寄与していく.
突然変異育種は、ガンマ線、X線、重イオンビームなどの放射線やエチルメタンスルホン酸(EMS)などの化学薬剤を用いて突然変異を人為的に誘発し、その変異体から有用な個体を選抜することにより、作物の品種改良を進める育種法である。誘発された突然変異を有する細胞はキメラ状に現われ、突然変異の大部分は劣性で現われるので、出現した変異を効率的に選抜するための育種方法が考案されている。
日本では1960年に農林水産省放射線育種場が創設され、主にガンマ線照射による突然変異誘発に関する研究が進められてきた。交配育種に比べ、現品種の優良な遺伝的構成をほとんど変えずに特定の形質のみの改良が可能、栄養繁殖性、単為生殖性など交雑育種を適用しにくい繁殖様式をもつ植物の品種改良に役立つ、従来存在しなかった新しい遺伝構成のものが得られる可能性がある、などの利点がある。一方、有用形質の出現率が低い、誘発変異に方向性が乏しく、誘発部位を制御できない、遺伝的に劣性方向への突然変異がほとんどである、などの問題点がある。
1990年代より突然変異育種に利用可能な新しい放射線として重イオンビームが注目されるようになり、研究が進められている。ガンマ線よりもエネルギーが高く、照射の位置や深度を精密に制御できるという特徴があり、特に不稔化、新花色といった育種目標に有効である。現在、理化学研究所加速器施設、日本原子力研究所高崎研究所などで植物実験が実施されている.
タイヤ技術の発展
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112169986/picture_pc_74a9cee53e97dcca82eb4917a9b083d6.png?width=800)
なぜにタイヤなのか.自動車においてタイヤは絶対的とも言える必要性があるが加速器でタイヤの構造の複雑化と品質向上の可能性がある.
ゴム材料の強化と品質向上:
ゴムは自動車タイヤの主要な材料の一つであり、その性能は車両の安全性や燃費に直結してしまう.
そのゴム素材に加速器を利用して放射線を照射すると、その分子構造が変化して強度が増すのだ.この強化技術により、タイヤの耐久性や耐摩耗性を向上させることができる.
また、加速器を使った精密な成形技術を適用することで、タイヤの品質を高めることができる.要は,自動車のタイヤがより長持ちし、高い性能を持つことが実現される.
材料の内部構造解析とコンピュータシュミレーション:
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112170028/picture_pc_51d495fbd8b01fd716f57a58e3841031.png?width=800)
加速器を利用した放射光や中性子ビームは、材料の内部構造や動きを非常に詳細に解析することができる.
特に、J-PARCやSPring-8といった加速器施設では、放射光や中性子ビームを用いてゴムの分子構造や挙動を詳細に観察し、それらのデータをもとにコンピュータシュミレーションを行っている.
このシュミレーションによって、新しいゴム材料の特性や性能を予測することができ、さらなる高性能なタイヤの開発が可能になっている.
中性子ビームとは大強度の陽子ビームを水銀ターゲットにぶつけると、 陽子が水銀の原子核と衝突して、そのときに中性子が高速で飛び出します。 飛び出した中性子を反射体で反射させ、モデレータに集めます。
モデレータ内で中性子は、水素と衝突を繰り返すことで速度が遅くなっていきます。
研究に最適な速度まで減速した中性子は、『中性子ビーム』として、実験装置まで導かれます。
持続可能性への寄与:
先ほど述べた通り,加速器を使ったゴム材料の強化技術により、タイヤの耐久性が向上し、交換頻度が減少する.
耐摩耗性や耐久性が高いタイヤは、長期間にわたって使用できるため、使用済みタイヤの廃棄量が減少し、環境に与える影響が微量で済む.
動車産業の技術革新:
加速器を活用した新素材の開発技術は、自動車産業における技術革新に大きく寄与する.
特にタイヤの開発においては、精密な材料設計や内部構造解析により、走行性能の向上や燃費改善などの目標に近づくことが可能となった.
さらに、加速器とコンピュータシミュレーション技術の融合によって、次世代の高性能なタイヤの開発が加速している.この技術革新は、自動車産業の競争力強化や持続可能なモビリティの実現に向けた重要な一歩となるのだ.
環境・エネルギー技術の発展
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ILC技術を応用することで環境破壊の流れを少し食い止められるもしれない.
火力発電所における大気汚染物質の除去技術:
火力発電所はエネルギーを供給するために燃料を燃焼させる過程で、酸性雨の原因となるイオウ酸化物や窒素酸化物を多く排出する.
これらの大気汚染物質は環境への悪影響を及ぼすため,除去技術の開発が求められている.
近年,小型の加速器技術が適用され,火力発電所の排ガスに電子線を照射することで,大気汚染物質を効率的に分解する手法が実用化された.
この技術は,環境への負荷を軽減することで地球環境保護に貢献している.
高レベル放射性廃棄物の短寿命化技術と加速器駆動未臨界炉(ADS):
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高レベル放射性廃棄物は原子力発電所の使用済み燃料から生成され、その処理と最終処分は原子力開発において重要な課題となっている.
加速器駆動核変換技術は,高レベル放射性廃棄物を核変換して短寿命の核種へ変えることで,廃棄物処理の負担を軽減することができる.
加速器によって高エネルギーの陽子を加速させ,液体金属ターゲットに衝突させることで中性子を発生させる.長寿命の核種を短寿命の核種に変換できると言うことだ.
加速器駆動未臨界炉(ADS)は,未臨界な状態で動作するため原理的に暴走事故は起こらず,安全性が高い特長がある.核廃棄物の処理と地層処分に伴う環境への影響を軽減し,持続可能な原子力エネルギーの利用が可能になると研究が進んでいる最先端技術なのだ.
人工光合成の研究と加速器からの放射光:
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人工光合成は,太陽エネルギーを利用してCO2などの物質を効率的にエネルギーに変換する技術の一つだ.
加速器からの放射光を用いた研究では,人工的に作られた分子が光エネルギーを吸収し,分子内に蓄える際の構造変化を観察している.
この研究により,光合成を制御する天然の分子よりも長時間光エネルギーを保持できる分子が見つかったのだ.
要は,より効率的な人工光合成システムの開発が期待され、持続可能なエネルギー源の確保ができると言うことだ.
人工光合成技術は,化石燃料の代替となる新たなエネルギー源になると言われ,特に自動車のエネルギー代替に注目が集まっている.他にも実用化されればプラスチック製品などの製造もい可能になるため化学業界にも大きな影響を与えることができる.
安全技術の発展
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112170861/picture_pc_34d21d2206b624203061797d2cf3137c.png?width=800)
非破壊検査技術は,大型構造物の安全性を確保し,長期にわたって安全に使用するために活躍する構図だ.
設備や建造物の内部の傷や劣化を物理的な破壊を必要とせずに問題を発見・解析することが可能で高価な機械類に用いられたり製品の安全性の検査時に用いられることがある.
鉄道,発電所,プラントなどの大規模なインフラ設備は,長期間の使用や自然災害の影響を受けることがある.
こうした構造物が安全であることは,社会の安定と持続的な発展に欠かせない要素だ.
しかし,外部から見たときには問題がなくても,内部に微細な傷や変形が生じている場合がある.目には見えない劣化というのは恐ろしいもので家などでも内部の劣化により災害時に倒壊してしまう恐れがある.
こうした隠れた欠陥が時間とともに進行すると,構造の強度が低下し,安全性に影響を及ぼしてしまう.
非破壊検査は,このような構造物の内部の状態を詳細に調査し,問題を早期に発見することができるのである.
この技術は,小型直線加速器で作られた高エネルギーX線や中性子線を対象物に照射することで,物質の内部構造を透過的に観察する.
これにより,目視では確認できない微小なひずみ,クラックと呼ばれる建造物内部の劣化,腐食などの欠陥や劣化を見つけ出すことができるのだ.
この検査技術は他の分野でも広く活用されている.
例えば,空港のセキュリティチェックや手荷物検査では,非破壊検査によって不審な物質や危険物を検出することが行われている.
確かにと頷くと思う,X線を通すことによって持ち物内部の影の配置を検査し通行をシームレスに簡潔することができる.
現在,理化学研究所では,加速器小型中性子源システムを利用したインフラの非破壊観察技術の開発が進んでいる.
現在,この技術は装置の小型化と可搬性の向上に焦点を当てている.
小型化により検査対象の設備の近くで検査を行うことが容易になり,持ち運びが容易になる.要は空港の検査場の大きさではなく手で持てるようなスティックタイプに進化すれば簡単に内部情報を受け取ることが可能になるのである.
今後の発展により構造物の点検・保守・管理がより効率的に行われ,安全性が確保されると思われる.
歴史と加速器
意外にも加速器は,遺跡や仏像などの年代測定や埋蔵文化財の検査において非常に重要な役割を果たしている.
文化財は人類の歴史や文化の発展を理解する上で貴重な資産であり,正確な年代測定や内部の状態評価は文化財の価値を高めるだけでなく,適切な保存や保護策を立案する上でも極めて重要となる.
年代測定においては,放射性同位体の測定が一般的に行われる.しかし,一部の文化財は試料が非常に小さく,試料の取り扱いや同位体の測定精度が課題となることがある.
文化財は貴重な財産なため容易に取り扱える品ではないということだ.
こうした場合に加速器を利用することで,微量の放射性同位体を検出し,より高精度かつ確実な年代測定が可能となる.
特に,小型直線加速器でつくった高エネルギーX線や中性子線を用いることで,目視では確認できない微細な内部の傷や劣化を見つけだすことができる.
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112170477/picture_pc_4fadc9ebe3825e6e5929a3801b61ea22.png?width=800)
一般的なX線透視技術では,金属部分の腐食や劣化を観察することができるが,中性子イメージングを併用することで相補的な情報を得ることが可能となる.
金属の腐食部分は密度が低下し,X線が透過しやすくなりますが,水素を含む腐食生成物が存在すると中性子は透過しにくくなってしまう.
このような中性子の相互作用により,金属部分と腐食生成物の境界をより詳細に把握することができる.
他にも金属容器内に存在する紙,布,植物などの有機物も中性子ラジオグラフィを用いて明確に確認できる.
これによって文化財の非破壊検査や保全活動がより効果的に行われることができる.
さらに,加速器の応用範囲は広がり,文化遺産の保護や人類の歴史研究に貢献するだけでなく,環境保護や科学技術の進展にも大きく寄与できると思われる.
中性子イメージング(ちゅうせいしイメージング)は、非破壊検査の一種で、中性子線を検査対象に照射して内部を透過させて材料背後にある写真用フィルムや蛍光板やフラットパネルディテクターで撮影することにより、内部の欠陥や構造を調べる手法。
中性子ラジオグラフィは、中性子線が物質中を透過した際、物質による吸収(あるいは透過)の大きさの差を用いて物質の透過像を取得する技術である。透過像を得るものにはX線ラジオグラフィーが著名であるが、物質によっては中性子線の透過性がX線と大きく異なるため、両者は相補的な技術として用いられる。例えば中性子線は、Al,Pb,Bi等に対しては、X線よりはるかに強い透過力を示すので、このような物質内部の欠陥や不純物の非破壊検出・検査を容易にする。一方、水素及び水、合成樹脂などの水素化合物に対しては、X線より強い不透過性を示すことから生体などの透過像撮影には必ずしも適さない。中性子ラジオグラフィは1960年代に研究用原子炉から高中性子束が得られるようになってから、非破壊試験の一部門として急速に発展した。十分な強度が得られる中性子線源の設備としては通常研究用原子炉が最も適している。
ILCの誘致による地域経済の波及効果
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112169540/picture_pc_ca3e21cb4b49f033470b519ae954ad8d.png?width=800)
ILC(国際リニアコライダー)の誘致に伴う地域経済への波及効果は,かなり大きい.
建設需要:
ILCの建設には多くの施設や設備が必要とされる.加速器の建設だけでなく従事する作業員の住居,販売施設など一つの街を作ることになる.
そのため,建設業や建設に関連した産業への需要が高まる.
建設に伴う需要拡大によって,地域の建設業者や関連産業の収益が増加することが予測できる.
関連産業への波及:
ILCの建設と運用には高度な技術が求められる.
そのため、機械工学、電子工学、情報技術などの関連産業に建設の委託が行われる.
これによって,地域内の関連産業が成長し,新たな雇用機会が生まれることが期待されるわけだ.
研究者や技術者の滞在:
先ほど述べた通り,ILCの運用には多くの研究者や技術者を必要とする.そのため,彼らの生活による消費が行われる.
要は需要が生まれるわけだ.滞在者の宿泊,食事,交通などに関連した産業が活性化し,地域の観光業やサービス業にも波及効果が生じるのだ.
地域振興:
ILCの誘致によって,地域の国際的な知名度が高まる.これは当然の話で技術関連の工場や研究所が進出してくる.
これによって,地域のイメージアップや観光産業の活性化が期待されるのだ.地域の魅力が高まることで,新たな投資や人材の流入も見込まれる.
ILC建設による波及効果はかなり大きい.このあと実際に半導体工場が進出した土地の話を出すが,技術地域となれば世界的な地位を確立できる.
さらに波及効果は数年ではなく数十年単位で効果を表す.結果として国が受ける恩恵を大きいだろう.
半導体製造拠点により地下価格が上昇する熊本県のある町
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112170533/picture_pc_5e375d1b09e4303047f1adcf8ded1878.png?width=800)
熊本県にある工場地帯に台湾の半導体大手製造メーカーであるTSMCの進出が発表された.
その時の影響を受けて地下価格の上昇率が31.6%となり全国で最も上昇率の高い町になり話題となった.
それが熊本県にある「菊陽町」という町.
今では菊陽町に工場設立を進出させたくても,土地確保が難しく進出を断念する企業が現れているほどだ.TSMC以外にもソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社(半導体設計や開発を行う企業),ホンダ,富士フィルムなど大手企業が集まっている.
要は大手半導体工場の進出によって菊陽町に「半導体バブル」が起こっているわけだ.
もう少し話をすると,この話があったのは菊陽町だけの話ではない.
実は平成に「シャープ」の工場進出で話題となった市があった.
それが三重県亀山市だ.
三重県亀山市はシャープの工場進出により工場地として栄えると注目が集まっていた.
しかし2008年に世界経済を大きくドン底に突き落とした事件があった.
そうリーマン・ブラザーズ・ホールディングスの経営破綻である.(リーマンショック)
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この影響により亀山市で設立された従業員用のアパートが空き家だらけとなる事態に陥ることになった.未来の工業団地と期待されていた土地が一気に風化し何も残らなかった.
企業誘致の場合,世界経済の影響を直接受けることとなり少しリスクが高い.
その点を考えるとILCは加速器の実験場であるため安定した技術者の定住と消費は生めると思われる.
しかし,ILCによって建設された観光地や企業誘致となると亀山市と同じ結末を迎える可能性はある.多少のリスクは常に存在する.
技術の拠点となれば状況は少し変わるかもしれないと私は思っている.どちらにせよ県がリーダーシップを取って誘致を含めリスクヘッジが必要となってくるのは間違いなさそうだ.
加速器とAI利用
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112169330/picture_pc_2bb87d9652321b292bc3aa28fd91f59e.png?width=800)
AI(人工知能)は、加速器の様々な側面において革新的な役割を果たせる.
AIは人間に代替する存在として多くの業界で注目を浴びている.実際に埼玉県にある浄水場では人間の代わりにAIが制御を行っている.
AIが得意とするデータ分析から浄水の最適解を見つけ,よりコストを抑えた運営を可能としている.
浄水場に限らずAIの利用は多くの場所でされている.
制御と運用
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112170623/picture_pc_d9a9f051926109b930e1cbd39c262b49.png?width=800)
加速器は複雑で高度な制御が必要となる.AIは機械学習や最適化アルゴリズムを用いて,加速器の動作を自動化し最適化することができる.
AIは過去の運用データを学習し,最適なパラメータ設定や運転条件を見つけることで,加速器の効率的な運用を行える.
また,AIによるリアルタイムなデータ解析により,障害や異常を検知し,適切な対応を行うことができる.
データ解析
加速器実験では大量のデータが生成されるが,そのデータを効率的に解析することが課題となっている.
AI技術はパターン認識やデータマイニングを行い,重要な情報や隠れた相関関係を見つけ出すことができる.
これにより,新たな物理現象の発見や複雑な実験データの解釈が可能となる.←データ量や処理能力の観点から実現は未だ難しいと考えられている.
また,AIは高度なモデル化やシミュレーションを行い実験データから理論的な予測を行うこともできるのだ.
最適化
AIは加速器の設計や運用パラメータの最適化にも利用される.
機械学習アルゴリズムにより,加速器の性能を最適化するための最適なアプローチを探求することが可能.
これにより,より高い精度や効率を持つ加速器システムを設計し,研究の進展に寄与できる.
他には新しい技術者を必要としないため,コストカットができる面でも注目の技術となっている.
故障診断と予防保全AIは加速器の故障診断にも活用される.今までのデータをもとに予測や問題を分析することで,センサーデータや異常値の検知を行い,故障の早期発見や予防保全のための発見を行うことが可能になるかもしれない.
これにより,システムの信頼性と安全性を向上させ,加速器の運用効率を高めることができる.
加速器は人類に大きな影響を及ぼす技術でも何故日本なのか.
ここまで加速器を利用する事で可能になった技術を紹介してきました.
加速器の技術を応用する事で医療技術や農業技術を大幅に進化させる事ができ,生活の向上や社会問題の解決に大きな前進が考えられる.
要は雲に隠れた研究のようで我々にとっては日差し的な存在を果たすということだ.
今までの話を見ていれば理解できたと思うが,これは日本だけの話でしょうか?
これは世界の技術に大きな影響を与える研究・開発でもあります.人類の技術的進歩を支える重要な技術とも言える.
最初の開発予定地で日本が選ばれた理由を述べましたが本当にそれだけなのか?少し疑問が残ってしまう.
開発と考えれば自然と土地が安定し,比較的広い土地に建設したいと考える.
しかし日本は安定大陸ではなく,地震の多発国として有名だ.
そこには日本の歴史が少し関係してくる.
日本をリードしてきた学者
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1990年代にビッグバンやヒッグス粒子に関する研究が進み,その素粒子物理学の知見が広がった.
最初は欧米諸国が先頭に立ち研究を進めていたが,流れが日本にきた.
今や素粒子物理学をリードしてきたのは日本となった.
新分野である中間子論の研究でノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹氏.日本人として初めてのノーベル物理学賞の受賞者として日本でも大きく注目された.
量子電磁力学の発展に大きく貢献した朝永振一郎氏もノーベル物理学賞受賞者だ.
他にもニュートリノ天文学の小柴昌俊,6種類以上のクオークの存在を提唱した益川敏英,CP対称性の破れの起源の発見で有名の小林誠等の日本では多くのノーベル物理学賞受賞者がいる.
日本が世界の量子物理学をリードしてきたのは間違いない.
中間子理論・・・1935年湯川秀樹によって提唱された理論。原子核内の陽子や中性子を結合する核力およびβ崩壊を媒介する未知の量子として中間子が初めて理論的に導入された。 37年 C.D.アンダーソンらが宇宙線の霧箱写真のなかで発見した粒子は中間子とみなされた。しかし宇宙線の詳細な解析から,この粒子は物質をよく貫通するので,核子との相互作用が強くて物質を貫通しにくいはずの湯川の核力中間子とは別の粒子であると考え,42年坂田昌一や谷川安孝は核力中間子が崩壊して宇宙線中間子を生じるという二中間子論を提案した。 47年 C.F.パウエルは宇宙線の乾板写真中にこの崩壊を示す飛跡を見出した。現在では核力中間子はπ中間子,宇宙線中間子はμ粒子と呼ばれている。
朝永振一郎博士(1906-1979)は,湯川秀樹博士に続いて日本人2番目のノーベル賞を受賞し,素粒子物理学を中心とする理論物理学の研究に大きな業績を残しました。 朝永博士は,第二次世界大戦中から戦後の困難な時代に,素粒子を記述する場の理論とアインシュタインの相対性理論の関係を明確に捉える「超多時間理論」を発表しました。
また,この理論を発展させて,場の理論の無限大の困難を解決する「くりこみ理論」を建設して,光と物質の相互作用を解明しました。
特に,水素原子のスペクトルが単純な理論の予想からわずかにずれる現象(ラムシフト)をくりこみ理論で精密に説明し,量子電気力学を完成させたことが高く評価され,米国のR.Feynman,J.Schwinger両博士とともに1965年にノーベル物理学賞を受賞しました。
相対論的な場の理論は,物質の究極の構成要素であるクォークやレプトンの間に働く他の基本相互作用(核力や弱い相互作用)にも適用でき,現代物理学の基礎理論として,素粒子・原子核物理学の発展の根幹を成しました。場の理論は,物質内の電子や原子の振動モードなども記述し,現代物理学の重要な要素のひとつです。朝永博士の物理学への寄与はこれにとどまらず,「集団運動の理論」,「中間子論」,「マグネトロンと立体回路の理論」など多岐にわたっています。これらの業績に対し,ノーベル賞のほかに朝日文化賞,日本学士院賞,文化勲章,ロモノソフ・メダルなどが授与されました。
ニュートリノ天文学(ニュートリノてんもんがく、英: neutrino astronomy)は、天文学の一分野。太陽や超新星爆発で生成されるニュートリノを観測し、天文現象の解明に役立てることを目的とする。ニュートリノ天文学はまだ発展途上の分野であり、確認されている地球外のニュートリノ源は太陽と超新星SN 1987Aのみである。
観測装置としてはカミオカンデ(解体済み)、スーパーカミオカンデ、カムランド、サドベリー・ニュートリノ天文台 (SNO)、ANTARES、BDUNT、 アイスキューブなどがある。
東京大学名誉教授の小柴昌俊、ペンシルベニア大学名誉教授のレイモンド・デービスがニュートリノ天文学のさきがけとなる成果をあげたとして、2002年にノーベル物理学賞を受賞した。
益川敏英氏は、昭和48年、素粒子の世界における粒子と反粒子の間の非対称性(CP対称性の破れ)を説明するため、当時3種類しか存在が確認されていなかった素粒子クォークが3世代6種類以上あることが必要だとする「小林・益川理論」を提唱された。この理論は、平成7年までに、新たな3種類のクォークの存在が確定することにより証明され、現在の素粒子物理学の基本となる「標準理論」として確立している。
平成20年には、宇宙や物質の成り立ちにかかわる根源的な現象を理論的に解明した功績が高く評価され、ノーベル物理学賞を受賞された。
また、京都産業大学理学部教授、京都大学名誉教授として、後進の育成に力を注がれるなど、本市はもとより我が国の学術文化の向上に多大の貢献をいただいた。
小林誠・・・理論物理学者。1967年名古屋大学理学部を卒業,1972年同大学院博士課程修了。京都大学助手,高エネルギー物理学研究所助教授を経て,1985年同教授,2003年高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所長,2006年同機構名誉教授。2007年から日本学術振興会理事。名古屋大学では素粒子理論を専攻,湯川秀樹の一番弟子であった坂田昌一に学び,4年先輩の益川敏英と共同研究した。1972年京都大学の助手となり,先輩で助手の益川と「CP対称性の破れ」について研究を開始した(→CP対称性)。これは,1964年にジェームズ・W.クローニン,バル・L.フィッチが K中間子の崩壊現象で粒子と反粒子と混ざり合うことを発見したことから始まる謎で,荷電共役変換と空間反転の二つの操作に対して「世界は対称である」ということが厳密には成り立っていないことを示していた。2人は,当時三つしか確証のなかったクォークが少なくとも六つあれば CP対称性の破れが起こることを証明,1973年に発表。1994年に六つ目のトップクォークが見つかり,2001年にはこの理論の正しさが実証された。2008年,この業績により益川とともに,また素粒子理論の基礎を築いた南部陽一郎とノーベル物理学賞を受賞。同年文化勲章も受章した。(→弱い相互作用)
日本が素粒子物理学をリードし世界に貢献してきたのは間違いない.さらに加速器の技術も世界一と評価されている.タイヤ技術の発展の部分で少し紹介したJ-PARCやSPring8も同様に日本を代表する加速器施設だ.
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それ以上に世界から注目されているのが茨城県のつくば市に存在する「KEKB」と呼ばれる加速器施設である.
この施設では世界で最も密度の高い電子ビームを作ることができる.この電子線とも呼ばれる電子ビームは実際に溶接の際に放出された電子を加速させ発生した熱を使用される.
そんな日本は物理学界から言えば物理学の宝庫とも言える技術が大量に存在する.まさにシリコンバレーのような世界中の物理学技術が詰まっている.その面から見ると日本がILC建設の予定候補地に上がったことは妥当な意見であると認識できると思う.
それだけ世界からの期待値がでかいと言うことだ.
脱線した憶測
ちょっと話を脱線させて聞いてほしい.
ここからは物好きが読んでくれたら良いと思う.
早速だが,2025年に開かれる大阪万博はご存知でしょうか.
パビリオンメンバーを見ると東大の宮田先生や落合先生といった名だたる業界の偉人的存在がいるのだが,注目したいのが「会場」である.
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大阪府の夢洲に建設予定の大阪万博は円形の会場に少し海が面しているデザインをしている.
今回の万博のパビリオンメンバーには東大の宮田教授や落合陽一先生が参加し,各業界の名だたるメンバーが揃っている.
この円形のデザインは細胞核(命)をテーマにしているが,どこかあの形に似ていると思わないだろうか.
そう加速器である.
あの形がちょうど加速器のデザインに似ている.
大阪万博は世界に発信できる絶好の機会であることから,ILC開発の絶好の機会とも言える.
まあ良い加減な憶測とでも思っていてほしい.
今回の記事を読んで少しでもILC建設に興味を持ってくれれば嬉しい.
ILCプロジェクトは決してマイナーな研究ではなく,人類の進歩に大きく影響する技術であることを今回知ってくれたら幸いと思う.
最後に
ここまでついて来てくれた読者の皆さん本当にありがとうございます.
15,000文字にも及ぶ長文に付き合っていただいたこと本当に感謝します.
今回はILC,国際リニアコライダーを中心に書かせてもらいました.
今回の記事は最初に述べたとおり,メモ的な感じで片隅に置いてもらえると嬉しいです.
また会えることを楽しみにしています.ありがとうございました.
今後も未来予測系や新技術をまとめた記事を出していきたいと思っていますのでよろしくお願いします.
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