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教職がブラックなのは、教員のせいでもあるよね。


(※以下、疲弊した教員は閲覧注意です。)

🦉

「教育現場がブラックなのは、

私たち教員のせいでもあるのでは?」



臨時講師になりたての頃から、教諭として採用され現在に至るまで、わりとずっと常に心に引っかかっていたことである。


理由はシンプルで、
「この労働環境は良くないと思いますので、我々はこの条件で働くことを拒否します。」と、Noを突きつけることを、学校現場の教員たちが、長きにわたってサボってきたからだよな〜と。個人単位でも組織単位でも。

「目の前の可愛い可愛い子供たち」を人質にとられ、まんまと安い条件を飲んだからだ。

“責任感”や“愛情”を多分に持ち合わせる人間が足下を見られ、舐められて、搾取され続けた結果が、今の現場の膠着状態ではないか。

教員不足解消を目指して、
意味分からん政策が打ち出されるたびに、
ちゃんちゃら可笑しくて笑ってしまう。

身の回りの教員たちを振り返ってみると、
「この労働環境を、次の世代にまで引き継いでいくことは間違ってはいないか?」
という俯瞰的な視点を持ち合わせている同僚に一度も出会ったことがない。

議論の俎上に載っているのを、ニュース以外に見たことがない。

目の前の膨大な業務に追い立てられて、
長期的な視点を捨てざるを得ないからだ。

あとは、教員以外の仕事に就業経験が無い人がかなり多いことも理由だと思う。
世間知らずと言われる所以である。


🦉


持続可能性が見えないことを理解した教員は
潔く見切って辞めるか、
全てを賭けて続行するか、
遠からず、その二択に直面する。

辞める人は黙って辞めるし、
人生を懸ける人は、ブラック労働うんぬんを議論する間を省いて死ぬほど働き続ける。

え?

定時退勤している人もいるって?

じゃあ聞くけど、
その人、担任やってる?
その人、顧問やってる?
その人、授業研究やってる?
その人、顰蹙買ってない?

巷では、教員は就業時間内で授業研究の時間をほとんど確保できていない状況だと言われている。

そんなの当然である。

就業時間が8:30〜17:00なのに、
朝学活8:25〜終学活15:30〜部活終了17:00で
どうやって時間を作れと言うのだ。

錬金術かな?
(あと、就業時間通りに来たら朝学活に間に合わないのですが、本当にここは公の機関ですか?)(あと、昼休憩は書類上にしか存在しません。お昼ごはんは5分で流し込むか夕方に食べるか、諦めるかです。)

就業時間内に授業研究できないのなら、
残業と持ち帰り仕事以外で、
どうやって授業を改善すればいいのだろう。

経験を重ねることよって、板書や展開のテクニックは徐々に向上するかも知れないが、主体的で深い学び(笑)を得られるような実りのある授業を計画するために、まとまった時間が無くていいわけがないだろう。

ごく一部の天才なら可能かも知れないが、
あいにくそんな天才はほぼ教員をやらない。

そんなわけで、多くの勤勉な教師は私生活を犠牲にする。そして時を経て、それを同僚や後輩にも求める。

「この労働環境は良くないと思いますので、我々はこの条件で働くことを拒否します。」
なんて問題提起する思考回路は、残念ながら存在し得ない。

いっそのこと、成長を諦めてなあなあで中途半端にやれば万事解決?

授業をよりよくできない教師て。
走り込み練習しないマラソン選手かよ。

向上心のない人ほど楽に生き残れる。
責任感を持たないほうが苦しまない。
生徒指導も職員会議も、ローコストで最低限やった体をとっておけば早く帰れる。
皮肉通り越して破綻である。

🦉


色々書いたが上記をまとめると、現在の教職は、間違いなく“純粋な無理ゲー”である。

私が指摘したいのは、これほどの無理ゲーぶりにも関わらず、未だに学校現場にブラック労働が蔓延し、ずるずる長引いているのは、

“無理ゲーを無理に成立させてしまった頑張り屋さんの先生たち”

のせいでもあるという残酷な構造である。





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