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コインランドリータイム

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コインランドリーにいる時間に書くマガジンです。
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記事一覧

食べたいものが入ってない冷蔵庫なんか、小さくていい。

食べたいものが入ってない冷蔵庫なんか、小さくていい。

今日もコインランドリーに来ている。呪いにかかっているのかと疑うほど洗濯物が溜まる。たまに朝きちんと洗濯を終え庭に洗濯物を干すと予報ではおくびにも出さないくせに雨が降る。そうして3日分ほど溜まった洗濯物はたった3人の家族なのに莫大である。

ここ数日とくに重労働をしたわけでもないのに、「疲れた」という気持ちがはりついて離れない。なんというか「力がみなぎる」というののぴったり反対側の感じだ。そういうの

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2ヶ月後にどんな桜が咲くのかわからないけど。

2ヶ月後にどんな桜が咲くのかわからないけど。

元日であるがコインランドリーに来ている。ほんとうならば旧年の汚れは旧年のうちにかたをつけておくべきだったが、一昨日は朝から市場に出かけていって興奮のままに魚介類を買い込み腕が抜けるほどの重量になった保冷バッグを持ち帰り、午後から昨日の夜にかけては窓拭きや納戸の片づけなど大掃除しごとにいそしんだ結果、信じられないくらいの腰痛に見舞われ力尽きてしまったのだ。しかしここまでの腰痛が生じた原因は、さらに遡

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おい新しい洗濯表示よ。

おい新しい洗濯表示よ。

おい新しい洗濯表示よ。わかってるよ衣類の製造国だって販売網だってグローバル化してるし世界共通で言語に依存せず視覚的に直感的に洗濯のしかたが識別できるようにしたいんだろう?

しかしこれはいくらなんでも無理筋ってやつじゃないかい。

かたっぱしからバツつけていきやがって、何をしたってダメって言いたいのか。これがわからないお前に洗濯をする資格などないと言いたいのか。

言語に頼らずマルと線だけで何もか

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雑記 それがとんでもなく良かったら、学習した機械に恋しちゃうと思うな。

雑記 それがとんでもなく良かったら、学習した機械に恋しちゃうと思うな。

今日もコインランドリーに来ている。昨日は梅雨のあいまの晴天に恵まれ、4回洗濯機を回し庭の限界まで干したがまだ足りなかった。ひとはおおむね洗濯の頻度や時間を決めて適切に滞りなく洗濯を済ませるのだろうが、自分はよくわからない何かに阻まれて洗濯物を溜めてしまう。そこにねこが追い打ちをかける。

さてコインランドリーでTwitterを見ていたらこんなサービスを見つけた。好きな漫画のタイトルを入れると似てい

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情報格差は経済格差。こんな真理まで、どうぶつの森には落ちている。

情報格差は経済格差。こんな真理まで、どうぶつの森には落ちている。

昨日の天気を一切思い出せない、そんな翌日、穏やかに晴れているがコインランドリーに来ている。そんなにしょっちゅうコインランドリーに行くのおかしいだろうと思われるかもしれないがほんとうだ。小銭をつくろうと自販機に向かったら、「あたたか〜い」の飲み物が軒並み「つめた〜い」に置き換わっていることを発見したのが今ここにいる証拠である。コインランドリーに座り込んでるわたしに、つめた〜い、は、まだ早いよ……。昨

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自然の理どおりに機能しているわたしのからだ。

自然の理どおりに機能しているわたしのからだ。

とてもよく晴れた木曜日の午後だがコインランドリーに来ている。数日前に腰がいかれて洗濯物が溜まりに溜まり、まとめて洗濯したものの物干し場の許容量を超えてしまったためである。乾燥料金300円を払ってふわふわのバスタオルを手に入れるんだ。

近所の鍼灸師の友人に鍼を打ってもらっていまは少し軽減したが、昨日までは震えるほど腰が痛かった。もともと事務所をもたないフリーランスの自分は自粛などしなくてもじゅうぶ

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鴨長明、書き出しめっちゃバズってるけどさ。

鴨長明、書き出しめっちゃバズってるけどさ。

コインランドリーに来ている。今日はねこが悪さをしたわけではないのだが、何日か前、そんな話は聞いてないというのに夜半すぎに雨が降り出し取り込み忘れた洗濯物が重量3倍になるまで水を含み、雨はさらに1日降り続いていやんなるほど洗濯物がたまってしまったためである。ハイパワーの乾燥機で一気にかたをつける。洗濯物たたみが大嫌いなのだが、コインランドリーでぬくぬくと仕上がった衣類をたたんではランドリーバッグに入

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ねこに翻弄される

ねこに翻弄される

今日はよく晴れているがコインランドリーに来ている。

家にいるとき、わたしはいつも落ち着かない。散らかっていて居心地の良さとはほど遠い状態にあるというのも原因のひとつだろう。目に入る情報量が多すぎるとひとは疲れる。でもそれ以上に、家にいると自分の思念がぐるぐる同じところを回り続けてしまって抜け出せなくなるのが難儀なのだ。

衣類の洗濯と乾燥という機能だけで構成された、この上なくシンプルな空間。ここ

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コインランドリーにいるときだけ書くnote。

コインランドリーにいるときだけ書くnote。

コインランドリーが好きだ。

真っ暗な街の中でぽつんと明るくて、ぐるぐる回るランドリーを眺めたり眺めなかったりしながら、小銭を作るために自販機で買った甘い缶コーヒーを飲み、粗末なベンチに座って仕上がりを待つ時間。

100円につき8分間×4=32分間の、外部化された日常。

コインランドリーにいるときだけ、書いていくnoteです。