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どう活かす?「新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ」

週1回マネー本を読むという計画を立てたため、今週は『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ』を読みました。資産を築いた何人かの人が「おすすめ」として紹介してくれたこの一冊。お金や税金、社会制度のゆがみなどについて、非常に丁寧に解説しながらも、ところどころで小説を読んでいるかのような面白さがあり、読みごたえ満点の一冊です。情報整理、思考整理したい人には、非常におススメです。

資産1億円は「勤勉、倹約、共稼ぎ」で誰でも目標額に到達

お金の知識がある人に、「今の資産を築くために役立った本を教えてください」と聞くと、だいたい教えてくれるのは、ロバート・キヨサキ氏の『金持ち父さん、貧乏父さん』、本田健さんの『ユダヤ人大富豪の教え』。『お金持ちになれる黄金の羽の拾い方』です。『黄金の羽の拾い方』は、初版が2002年に出版されていますが、そこから約10年たった2014年に文庫化、さらにその3年後の2017年に、改めて出版されています。本書の裏表紙では、小見出しとして使った『資産1億円は「勤勉、倹約、共稼ぎ」で誰でも目標額に到達する』という言葉が書かれています。つまり、特別なことをしなくても、誰でも資産を築ける、と。しかし、多くの人が社会のひずみに気づかず、税金を支払うだけで精一杯の生活になっているから、いつまでたっても今の生活から抜け出せない――。制度のゆがみから構造定期に発生する”幸運”「黄金の羽」の拾い方を教えます、という一冊なのです。

お金を貯める方法は超シンプル「増やす、減らす、投資する」

お金を貯める方法はたった3つ。①収入を増やし、②支出を減らし、③投資による運用利回りを増やす。2年間、マネーコラムを書きながらお金の知識を増やしてきた今だからこの方程式が理解できます。しかし、知識がほぼゼロの時はこの考え方ができなかったんです。

以前は「収入=労働収入」しかないと思っていたので、増やすためには働く時間を増やすしかないと思っていました。ただ、やろうにも今の仕事で手いっぱい。これ以上仕事を増やすのはムリという状態でした。②については、固定費・変動費の考え方を取り入れたので、携帯代やサブスクなどに支払う固定費は削減できました。同時に、ポイントを効率的に取得することで支出の一部にまわし、食費などの変動費をいくらか削減できました。

③の「投資による利回りを増やす」は、今勉強中です。『黄金の羽の拾い方』の本にも書いてありますが、「収入の10~15%を貯蓄に回す倹約を続けていれば、誰でも億万長者になれる」とあります。正確には、「平均年収の倍の収入が必要」とのことですが。この「手取り15%の法則」、実は先月取材で聞いたばかりなんです。

『手取りの15%を貯めることを目標にしてください。65歳で退職するまでの40年間、収入の15%を貯め続けたら、人生の三大支出と言われている教育資金、老後資金、住宅資金がカバーできますよ』(FP・中村芳子さん)

ここで大事になってくるのは、ただ「貯金する」だけではなく「投資する」ということ。私も含め、たいていの日本人の人は「お金を貯める=貯金」だと思っています。しかし、過去に比べてどんどん物価が上昇している今、現金を銀行に預け入れたままでは、20年後には現金の価値が目減りする可能性が大です。物価上昇率が2%だったら、対策としてそれ以上の利回りが得られルところに投資しないと、まずいなと思ったのです。そんなわけで、今は投資について勉強を始めているところです。

教育コストは底なし沼。見えない貧困化が拡がっている

『黄金の羽の拾い方』でも興味深かったのが、「見えない貧困化が拡がっている」という項目。人生の大きな買い物は住宅(不動産)、保険と言われていますが、それに匹敵するのが「子育てに関する教育コスト」。ちょうど今、教育コストに関する記事を書いていますが、親が子どもの教育費にかけるお金は底知らず。公立の小学校でも1年にかかるお金は約32万円で、そのうちの21万円が塾や習い事代などです。つまり、公立の学校に行って教材費や給食費などで年間11万円ほどかかるものの、それ以外は親が自主的にこどものためにお金を払っていると考えられます。私立だったら1年間で160万円、うち塾や習い事代などにかけるお金は64万円。高い~!教育費のしわ寄せは、働き手である父親のランチ代を直撃。吉野家やマックに並ぶことに。

「ごく普通のサラリーマンが貧困化するのは、家計のキャッシュフローが破綻の危機に瀕しているためです」(中略)「家を買い、保険に入り、子どもを育て、税金を払っていては、いつまでたっても資産などをつくれるはずはありません。私たちは「人生のなかの大きな買い物」の意味を真剣に考えなくてはならないのです」(本文より)

これだけ読むとかなり不安になります。しかし、教育コストに関しては、公立・私立高校授業料無償化、中高一貫校による公立学校の改革、幼児教育・保育の無償化、大学などの高等教育の税投入などが進んでいるため、それほど悲観的になることはないと思います。

自営業の人が読むべきページ「マクロ法人で人生が変わる」

フリーランスの立場として、直接的に役立つと感じたのが、「個人と法人、ふたつの人格を使いこなす」と「マクロ法人で人生が変わる」です。税金のことなので、直接的な支払いなどにかかわってきます。しかし、ここは数行で説明するためにはまだ私の知識がたりないので、省略します。ぜひ本書を読んでみてください。役立つ人は多いはず! 

ほかにも、生命保険の仕組み、税金や不動産(住宅購入)、税務署と公認会計士、税理士の関係、かつそれぞれの立場の心情、内情までとても丁寧に描かれているので、まるで小説を読んでいるかのようなおもしろさがありました。私はこの本を650円で買いましたが、価値としては650万円くらいあるんじゃないかと思います。賢い人は6500万円くらい余裕でつくれちゃうんじゃないかと思うくらい、濃い内容でした。エピローグの「新宿中央公園のホームレス」も必読。これが私にとっては一番リアルでした。いろんな意味で近いので。

本を読んで実践すべきこと2点

・手取り15%を貯蓄にまわすためには、どこを改善するのがいいか見極めること

・どのように貯蓄するのか、貯金とのバランスはどうするかも検討すること


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フィリピンセブ島の孤児院で出会った子どもたちをサポートします😊✨✨子どもたちが大人になったとき、今度は誰かをサポートしてあげられたら素敵ですね❤️