SFに敗北す(ウサギノヴィッチ)
どうも、ウサギノヴィッチです。
みなさんは、文系でしたか? 理系でしたか?
僕はガチガチの文系でした。歴史が好きでした。ちなみに、現代文はそんなに好きではなかったです。教師から小説や評論の読み方を教わってもなんにも意味がないと思っていたし、人前で立って読まされるって言うのが嫌でした。
なのに、今は小説を書こうをしてるなんて、笑い話ですよね。しかも、小説だけじゃなくて、小説のレビューなんかも書いている。
いやぁ、人って何があるかわからないですね。
さて、なんで文系か理系かという問いを立てたかというと、今回読んだのがサイエンス・フィクションつまり、SFだからです。
今回読んだのは、円城塔の『Beaver Weaver』という作品です。
そこに出てくる言葉が聞き慣れない、恐らく物理の法則(?)の言葉だから、なにを言っているのかわからないし、宇宙の話をするし、しかも百年後や千年後の話だから、頭の中がバーストしてしまいました。
コルタサルのときもそうでしたが、想像力を必要とされる作品は、どうも、苦手です。ましてや、今回は理系な話なので置いてけぼりをくらいました。
でも、最初立てた問いは、ナンセンスなんですよね。小説が書けるのが文系だけだというのが。そうでなくて、理系もきちっとした文章を書ければ小説は書ける。しかも、SFというものすごいイマジネーションが必要とされる広大な小説が。もちろん純文学も書けると思う。でも、SFという独特の世界観を必要とされる小説が書ける強みがあると思うんですよね。SFは大きい箱庭を作るようなものだと思います。その箱庭は純文学や普通ののエンタメよりかは遥かに大きい、正しく宇宙の広さを持っていると思います。
自分の周りにはSFを書く人間がいないのでどうなのかわからないので、よく分からないのですが、今回読んだのは恐らくハードSFだと思います。純度百パーセントのSFということです。普段SFを読まない人間がこんな作品を読むとついていけないのでしょうね.......。
ただ、円城塔は好きです。『道化師の蝶』のメビウスの輪のような話。メタな感覚は好きです。もともとはSF畑の人なのは分かっていたのですが、円城塔の本気を見たような気がします。
普段から理系的なことに対しては無頓着な人間なので、SFのような作品を読むと面食らってしまうことは何回も書いているが、自分の想像力の欠如に関しては、何とかしたいと思っている。
現代の日常の中に不思議なことが起きる話を自分は好物としていて、そこから一歩外出てしまうと自分の脳みそは考えることを止めてしまう。
今までレビューをやってきたものでも、生き生きと書いてきたのは、現代ものだったし、苦しんでいたのは幻想文学だったり想像力を必要としていたものだった。
これからもこれを繰り返していくかもしれないが、少しでも感想の言葉で出てくるように努めていきたいとは思っている。
いつもより短いが、今日はこれくらいで終わりにしておく。
次回をしてください。
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