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哲学

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#東洋思想

鍼灸治療の真髄は「霊体」の治療に有り

鍼灸治療の真髄は「霊体」の治療に有り

身体に点在するツボに鍼や灸で刺激して、様々な症状を緩和する鍼灸治療というものがある。近年では、科学の進歩や、研究が進んでいることもあり、鍼灸治療がなぜ効くのかということが少しずつ分かってきている。が、解明はされていない。それはなぜか。

鍼灸治療について書かれてある、最古の書物の一つに「霊枢」という古典がある。もう一つ「素問」という古典があるのだが、こちらは東洋医学に関する概要が書かれている。この

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絶対的精神の自由を求めて…『荘子』万物斉同の哲学

絶対的精神の自由を求めて…『荘子』万物斉同の哲学

荘子は紀元前369年頃から紀元前286年頃にいたとされる人物で、万物斉同と因循主義によって精神の自由と平安を求めた中国の思想家で、道教の始祖の一人とされる人物だ。

そんな荘子の著書が『荘子』である。といっても『荘子』の著者はそのすべてが荘子というわけではなく、『荘子』は前漢(紀元前206年-8年)の初めごろまでのほぼ百五十年間にわたる荘子学派の集積であり、荘子自身がどれを書いたかということは正確

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東洋思想が行き着いた哲学、道(タオ)の説明

東洋思想が行き着いた哲学、道(タオ)の説明

中国には道教という土着の民族宗教がある。それは日本でいう神道や、インドのヒンドゥー教のように、誰か明確な開祖がいるわけではない自然発生的な宗教である。自然発生的宗教は、民族特有の精神性が反映された思想体系であり、そういった意味で道教は、古代中国人の精神性といっても過言ではないわけである。

そんな道教では、道(タオ)といった概念を最上の思想と考える。では、道とは一体なんなのか。

道とは、真理であ

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孔子の『論語』に学ぶ聖人への道 ≪目安時間10分≫

孔子の『論語』に学ぶ聖人への道 ≪目安時間10分≫

聖人…なんと尊い響き…、そして我々一般人とはあまりにもかけ離れた存在…、ああ、しかし、聖人とは一体…?

今回はそんな謎に満ち溢れた聖人についてよく分かる『論語』という書物について説明していく。

『論語』とは春秋時代(紀元前770年)の中国の哲学者である孔子と彼の高弟の言行を孔子の死後、弟子たちが記録した書物である。

『論語』は孔子を始祖とする思考、信仰の体系である儒教の経書の1つに数えられる

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