書こうとするほど書けなくなる…。そんなときは「思う」より「思い出す」ことを大切にしよう。
文章を書こうと机に向かったものの、手が止まってしまったという経験はないでしょうか。
あるいは "まさに" 今、手が止まってしまい「ほかの人はどんな記事を書いているのだろうか」と僕の note を読んでくれているのかもしれません。
思ったことを書こうとすると書けなくなるのは、思いは常に変化し、流れ去っていくからだと思います。
今、思っていることを文章にすることは「流しそうめん」みたいなもの。流れてきた そうめん は目の前でつかまないと、一瞬で流れていきます。
それほど思ったことをそのまま書くのは難しいんです。
もちろん書けない、書くことがないと素直な気持ちを吐露することで書くネタは生まれます。
でも、それではすぐにネタが尽きてしまいますよね。
では、書こうとして書けなくなったときどうすればいいのでしょうか。
そんなとき毎日新聞の編集長だった近藤勝重さんの言葉がヒントになります。
自らの体験を書く
現在の近藤さんはコラムニストやジャーナリストとして活躍。常に活字と向き合ってきた文章のプロフェッショナルです。
その近藤さんの言葉を借りると、
だそうです。
たとえば、小学校の先生が子どもたちに「夏休みはどうだった?」と聞くと、
たのしかった
おもしろかった
ワクワクした
と口をそろえて答えてくれると思います。
では、質問を変えて「夏休みの思い出はあった?」と聞いてみたらどうでしょうか。
田舎のおばあちゃんに会った
家族と海でバーベキューをした
友だちと市民プールに行った
と一人ひとりが違った思い出を語ってくれるはずです。
ようするに思ったことは抽象的な感情なのに対して、思い出したことは具体的な体験として語ることができます。
つまり、心情の変化を書くよりエピソードを書くほうが文章にしやすいんです。
では、どうやってエピソードを書いていけばいいんでしょうか。
体験には具体性が宿る
たとえば、友だちとラーメンを食べに行ったことを書きたいとします。
「ラーメンがとてもおいしかった」と書く。でも、そのあとの文章に詰まってしまいます。
ではラーメンを食べる前、食べているとき、そして食べた後。どんな体験をしたでしょうか。
もしかすると、こんな体験かもしれませんね。
誰にでも「おいしかった」と感じることはありますが、そのおいしかったという体験は人それぞれ違います。
だから、どんな体験をしたのかを具体的に書くことで、自分の感じた「おいしかった」がより伝わりやすくなります。
思うより思い出すこと
日常生活の中の何気ないエピソードに目を向けてみましょう。
あなたが経験し、感じたことはあなた以外には伝えることができません。
普段なら気にもとめないようなものの中にこそ、あなたにしか書けないネタが埋まっています。
思うより思い出すこと。
書こうとした手が止まってしまったとき、ムリに続きを書こうとせず、過去の体験を思い出し、具体的に描写してみてくださいね。
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