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辛い時、一人称視点をやめる

悩みや疲労からくる肉体的、精神的辛さを軽くする方法を考察します。

FPSとTPS

シューティングゲームをする人には馴染みの言葉、
FPS(First Person Shooting)と
TPS(Third Person Shooting)

一人称視点のシューティングゲームと
三人称視点のシューティングです。

一人称視点では、現実で自分がそのキャラクターの体を扱うかのような景色が画面に広がります。

例えば、現実で走ったり銃を撃つ時、
自分の頭や背中は見えません。
見えるのは手や目の前に広がる景色だけです。

現実で見える景色と差がないため、
より臨場感がありゲームの世界に没入することができます。


これに対して三人称視点では、
自分の背中や頭が見えます。
キャラクターの後方、斜め上の少し離れた位置から見下ろすような映像が映し出されます。

現実で生活している時、
自分の目から自分の頭や背中は見えませんから、一人称視点ほどの臨場感はありません。
その代わりに現実よりも広い視野を持ってキャラクターを動かすことができます。


ゲームとしてはFPSの方が人気なようです。
より現実に近く臨場感、没入感を味わえるからです。 


それはゲームの話で現実には関係ないと考えるかもしれません。

しかし、視点の切り替えのは非常に役立ちます。

では視点の切り替えがどのように役立つのでしょうか?


視野が狭いと辛くなる


勘の良い読者の方はお気付きかもしれませんが、

ゲームではよりリアル(臨場感、没入感が高い)に感じられるFPSが流行っていると言いました。

それはゲームは楽しいもので、
その世界に浸りたいと望んでプレイしているためそれでよいのです。 


しかし、現実が辛い時は一人称視点はやめてみるのが得策です。

三人称視点で自分を観察することで、
客観的に目の前の物事や、
自分の感情を捉えることができます。

一人称視点では見えなかったものが、
三人称視点では見えます。

例えば、悩みがある時、

そもそも、自分は何を悩みと感じ不快感を感じているのか?
と考えると冷静になれます。

冷静になれない場合、
なぜ冷静になれないか?
何か気分転換はないか?

冷静になれないなら今は冷静になれなくていいや。と開き直る。

冷静さを取り戻したなら、
同じ悩みを抱えている他者の経験と、
解決をさがす。実行する。 

などと現状を打開する行動を取れます。


また肉体的にも同様です。

想像してください。

あなたは、重い荷物を持って山の中をヤブをかき分けて歩いています。
アップダウンがきついです。
もう10km以上歩いています。
目的地はまだ先です。

当然身体はつかれているでしょう。

どの部分がどんな風にきついか?
痛いのか?苦しいのか?それはどんな風に?

三人称視点で自分を観察するとこのようになります。

「〇〇(自分の名前)は右足の親指がズキズキと痛いと感じているなー」

あえて、名前で言う(頭の中でもOK)のは辛いと感じている身体とそれを感じている「私」を切り離すためです。

そして、「感じているなー」がポイントです。

痛い。
で終わらせると一人称視点になってしまいます。
と感じている。
まで含めると他人事(三人称視点)になります。

さらに語尾の「なー」がどこかとぼけた感じで、気楽な気分を誘発させます。

一人称視点しか持っていないと、

「つらいつらいつらいつらいつらい」
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い」
「苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい」

これだけがひたすら頭の中をループするだけです。どんな人でも心が折れます。

そして、脳がループする思考で汚染されているので、状況を克服する方法は思いつきません。


しかし、困難な状況にある時、
自分を他人事として観察する冷静さを持つことで、辛さを軽くし、状況を克服することができます。

三人称視点を持つとそれが出来ます。

さらに広い視野を持つ


またさらに、時間軸も拡張するとさらに視野が広がります。更に辛さは軽くなります。

過去の悩みは振り返ると大したことがないと感じるものです。
未来からみた今の悩みはきっと小さいでしょう。

体力的な辛さに関しても同様です。
苦しいトレーニングも、やりきった後には解放感と達成感が待っています。

未来の自分は過去(辛いと感じている今)の自分に感謝します。

よくやり遂げた。と。


また、誰かのため。を考えることでも、
辛さは軽減されます。

例えば、
家族全員と自分が天秤にかけられている時、
自分一人が犠牲になれば済むのなら仕方がないか。
と思える人は少なくないでしょう。

命そのものが天秤にかけられる厳しい状況は、
幸いあまりないでしょうが、
家族全員に対して、自分の価値が相対的に低いため自分のマイナスは軽くなるのです。

家族の幸せを守りたいという感情が大きく、
自分が辛いや苦しいという感情が軽くなっているのです。

誰かのため。
がある人がとてつもないエネルギーを持つのはこのためです。
簡単に折れることはありません。


視点を高く持ち、時間や場所を広く見渡すことができれば、自分の辛さは軽くなります。

宇宙からみれば自分の辛さなど無いようなものです。

辛い時は視野が狭くなっているときです。

誰でもそういう時はありますが、
少しでも視野を広げることができれば、
辛さを軽くすることができます。

続き

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