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ボクたちは今どこにいるのか#1:小田原文化財団 江之浦測候所

こんにちは

ボクたちは今どこにいるのか、なんてちょっと壮大っぽいタイトルですが、先日訪ねた“ある場所”を巡っていると、そのような気持ちになります。

さっそくですが、今回のお話に入っていこうと思います。
何故そんな気持ちになったか、って言う理由もこの後に綴っていきますのでお付き合いくださると嬉しいです。

ではいきますね。

|小田原文化財団 江之浦測候所

その場所は小田原文化財団 江之浦測候所。
現代美術作家 杉本博司氏を中心に神奈川県小田原市江之浦地区に建てられた美術館・展示施設です。

施設について
江之浦測候所の各施設は、美術品鑑賞の為のギャラリー棟、石舞台、光学硝子舞台、茶室、庭園、門、待合棟などから構成される。また財団の各建築物は、我が国の建築様式、及び工法の、各時代の特徴を取り入れてそれを再現し、日本建築史を通観するものとして機能する。よって現在では継承が困難になりつつある伝統工法をここに再現し、将来に伝える使命を、この建築群は有する。

江之浦測候所HPより抜粋
光学硝子舞台と相模湾

▼江之浦測候所、杉本博司氏について詳しくは下記をご覧ください。

そこは建築だけではなく敷地、周囲の全ての自然が一つとなった場所です。
ここの施設は完全予約制で午前と午後の2部制で約3時間程度が見学時間として設けられています。

ボクは初めてだったので、隅々まで知ろうと時間目一杯要しました。
ただ、それでもまだまだ見落としている所はありますし、一度で全ては見切れないなぁという感じです。
それだけ見どころも多く敷地も広い場所。
そして、順路というのも特別決まっているわけではありません。

コンセプト
今、時代は成長の臨界点に至り、アートはその表現すべき対象を見失ってしまった。私達に出来る事、それはもう一度人類意識の発生現場に立ち戻って、意識のよってたつ由来を反芻してみる事ではないだろうか。
小田原文化財団「江之浦測候所」はそのような意識のもとに設計された。

江之浦測候所HP 建築コンセプトより抜粋
夏至光遥拝100メートルギャラリー
夏至光遥拝100メートルギャラリー内部
入口から海まで突き抜けるような通路
杉本氏の作品が展示されている

ここから先はどのような場所だったかをダイジェスト的に綴っていこうと思います。


|海と大地と建築

駐車場から入口までの道のりは、もうすでに気持ちが良い。
海から吹くちょっと湿った風に包まれるような柔らかさを感じ、木々のトンネルの道は木洩れ日で溢れていて豊かさ感じられずにはいられません。

竹格子の柵
大谷石

高台の上にあるので海が見え、地形そのままの傾斜の中に展示物、建築が配置されています。
人工物、ではあるが自然の資源を活用し、それらは周囲の環境と違和感がなく無意識に歩いていると見落としてしまいそうで、そのくらい場に溶け込んでいます。

元の地形そのままに

山中を歩くように巡り、アップダウンを繰り返し、舗装されていない(整備はされている)土の地面を進んでいく場所もあります。

海があり、傾斜した大地があり、風が吹き、木々が揺れ、鳥や虫がいて、っていう、一体どこまでが作品なのかを考えさせられるほどに、あるがまま、の姿にここはどこ?的な感情が湧いてきます。
そして思うのが、江之浦測候所には原初的な自然というものが存在していて時間をかけ、一つ一つの偶然で成り立っていった、地球、という所なんだ、です。

見晴台

つまり、都市部のような合理的な(自分たちにとって都合の良い形)人工物の集合体ではなく、ボクたち(人間)はここ(地球)に居る(住んでいる)ということを再認識にも近い気づきを得ます。

ただただ、江之浦の自然を、杉本氏の作品を感じながら巡る時間はとても心地の良いものでした。

旧奈良屋門
茶室「雨聴天」と石造鳥居

ということで、この辺りで失礼しようと思いますが、今回は江之浦測候所という場所がどのような所なのか、を中心に綴らせていただきました。

そして次回、ボクが歩いた中で見た作品や風景についてお話させていただこうと思います。

「石棒」囲う硝子の社

もう少しだけ耳を傾けてもらえたら嬉しいです。

ではまた

▼後編はこちらから


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江之浦測候所

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