エヴァンゲリオンと、わたしのふるさと。空っぽの10代から今までの話。
ふるさとが嫌いだった。山口県宇部(うべ)市。大人が敷いたレールをまっすぐ進み、脱線した町。
勉強、習い事、部活動、生徒会。学級委員、英語のスピーチ、野球の応援団。親や教師が喜ぶことはなんでもやった。授業中、教師がクラス全体に投げる問いかけ。小学校ではすべて手を挙げた。
とにかく"自分"がなかった。大人の言う通りにすればうまくいった。逆に、大人に失望されたら、わたしには価値がない。怒られることがなによりも怖かった。テストで90点を取ったら、ミスした10点について叱られること