『これでもいいのだ』ジェーン・スーが送る、人生肯定エッセイ!結婚、女友達、女性のアレコレを考える
あなたは、ジェーン・スーさんをご存じだろうか。
名前とは裏腹に日本人の女性で、ラジオパーソナリティとしても活躍されているエッセイスト。ざっくばらんな口調でつづられるエッセイは、するすると心地良く読めます。
今日の一冊は、そんなジェーン・スーさんのエッセイ『これでもいいのだ』をご紹介。この記事はどちらかというと女性向けに書いてしまいましたが、男性にもぜひ読んでみてほしい一冊です。
呪いにかかったすべての女性に捧ぐ、自分の人生を肯定するマインド
女性は、年齢の呪いにかかりやすい。
20代は周りの友人と比べて何かと焦るし、30代は30代で、色々なリミットに追われて焦る。しかも、長年の親友とステージが変わってしまうと、会う機会はどっと少なくなっちゃって、孤独感は大きくなるばかり。
このまま、永遠に年齢の呪いにかかり続けるの?って不安になりがち。わたしたちは、何と戦っているんだろうね。
45歳の先輩、ジェーン・スーさんは『これでもいいのだ』の中で、自分の人生を肯定できるようになるまでの色々を、自身の経験からいろんな角度で語ってくれています。
とにかく、年を重ねることが怖くなくなって「なんだ、楽しそうじゃん!」って思わせてくれる力が、文章に宿ってます。
女友達は、唯一元本割れしない財産
最初の章では、女友達についてこんなことを言ってる。
いま、手持ちの時間はまごうことなく有限で、何とか捻出しなければならないものになった。しかし、会えばあのころと変わらぬ充足が約束されている。どちらかが墓に入るまで、私たちは一糸乱れぬオペレーションを続け、小さな幸せを量産していくことだろう。
女友達は、唯一元本割れしない財産だ。私はそう確信している。
この言葉とっても好き。結婚したり、子育てや仕事で忙しかったりしても、会えばなんだかんだ充足できる女友達という存在を、大事にしていきたいなーって思うよね。
とはいえ、20~30代って、既婚者と独身者の間には深い溝があって、「あれ?」って不安になる時期があったりする。でも、そんなのも先輩たちは経験済み。
若い女が「出産した親友と、話が合わなくなってしまった」と嘆くのをよく耳にする。私は「仲が悪くなったのではなく、共通の話題が見つけづらくなっただけ。子育てが落ち着く四十代半ばになれば、また自然に戻る」と慰める。
これ、うちの母も同じこと言ってた。きっと、そういうものなのね。
今を生きるみんなに元気をくれる一冊
『これでもいいのだ』は、自分の置かれた状況が、むかし思い描いたものと違っても、「これでもいいのだ」って思わせてくれる、そんな一冊です。
今回は女性に関する内容にフォーカスしたけれど、それ以外にも、ダイバーシティについてフラットに語った内容もたくさん。なので女性に限らず「生きづらいな~」って感じているみんなに読んでほしい。おすすめです。
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