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ことばたち(詩に舞う)

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私の詩たちが、言葉を寄せあっている場所
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#ポエム

【詩】21  (    ・  )

誰となるか

いつなるか

わからないんだ けれど、

ある日、

不意なあいさつの瞬間に

なったりする

水面を揺らす

木琴の共鳴

超越は

瞬間だった

全身で 裸体な

空間の 鼓動は

呼吸に

わたしとあなたを

鮮明に

させる

【詩】先生 (劣情の嘔吐)

【詩】先生 (劣情の嘔吐)

先生、あなたは男で
あぁ、あなた初老に壮年だ。

あなたにはじめて会って
あなたの言葉はすぐに、
私に宇宙だって
知らしめた。

香水をつける男なんて嫌いだけども
あなたの香水は死ぬほど好きだと

描かれた漫画は、衝撃のあの頃で

先生、わたし、いま
先生にならキスできる気がする

先生、あなたそんなこと言う
子どもに顔をしかめるから

先生、あなたに飛び込もうにも
あなたは私に興味がない

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【詩】18

心臓が 二日酔いしたときの
頭みたいに 重く鳴る

だけど
それを私に伝えているのは
いつだって
低い 低い 天井だった
つっかえて

左の洞窟に
ヒリヒリと
線香花火
放ち続ける

その 矢の名前は
なに?

【詩】17 (かんげん)

私はよく
私が間に合わないことが
多くて

でも今まで
なにが間に合わないかって考えた
ことなかったかも

空間とか瞬間とか
見えないものは きりがなくて

でも最近思うのは
女とか
スペックとか
わかんないけど
わかんないけど

そういうもっと
単純に
わかりやすく
逃れられない
ものかもしれない

そういうもっと
私が手放せないまま
私がどうすることも
できない 私

あなたの知ってる

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12 (祈り)

そして はたして

祈りとは

まだ太陽の空になじまぬ頃の

目覚めの匂いのようだった