ソーシャルデザインの意味を考える国際会議4D Conference 2019|英語でグラレコ
こんにちは、くぼみ(@kubomi____)です。
先日、「ソーシャルイノベーションとデザイン」をテーマとする国際会議 4D Conference 2019のオープニングイベントが立命館大学で開催され、グラフィックレコーディングをsoftdeviceチームで担当しました。
テーマはソーシャルデザイン
イベントのテーマは、「Meanings of Social Design in the Next Era:これからのソーシャルデザインの意味」です。
医療、教育、建築、ビジネスなど世界の様々な分野で活躍するスピーカーの方々からみた「ソーシャルデザイン」について、講演を可視化しました。
とくに議論されたのは、以下の2点です。
・ソーシャルイノベーションの社会的な価値が問われ、総合的な社会変容の道筋のつけ方が必須のテーマになる今日のデザインの機能・役割そして意味
・デザインのエキスパートではない人たちに対して、これからソーシャルイノベーションとデザイン文化の意味をどのように広げていけるのか
英語の講演を、ビジュアル言語に翻訳
今回は各界のリーダー5名の講演ということで、講演は全て英語です。オーディエンスは、海外のゲストを除くと、過半数は日本人の方です。
今回の私たちの役割は、英語の講演内容を、海外のゲストにも日本のゲストにもわかるように、シンプルな英語のキーワードとイラストや図を使って、ビジュアル言語に翻訳することです。
英語でグラレコできるのが強みなので、今回それが形になって嬉しいです!英語のトークをグラレコすると、日本人の参加者の方々からも「グラレコのおかげで話についていけた!」という声を頂きました。ビジュアル言語は世界の共通言語だと改めて実感しました。
開会挨拶
グラレコ / 宮﨑 春菜
Prof. Kazaru YaegashiProf. Alessandoro Biamonti
The Role of Innovation and Design in Transforming Humanitarian Assistance / 変化する人道支援におけるイノベーションとデザインの役割
グラレコ / くぼみ
Dr. Unni Kaunakara
Shinhan Distinguished Visiting Professor, Yonsei University / Visiting Faculty & Leader in Residence at Schwarzman College, Tsinghua University / Assistant Clinical Professor of Public Health, Yale School of Public Health
ウンニ・カルナカラ氏, 元国境なき医師団国際部門長
要約
国境なき医師団が立ち向かう問題は、紛争や災害や疫病や政治など様々な社会的要因がからみあった複雑な問題”Wicked Problem"である。そのような複雑な問題解決こそ、デザインの得意領域である。特に重要なことは、人々を行動を自然に促す"Nudge*"をデザインすることである。
*Nudge(ナッジ)とは直訳すると「ヒジでちょんと突く」という意味で、ほんの少しだけ選択設計を変えることで提案側の意図する決定を下しやすくするような意思決定のデザイン方法を指すことばです。
Social Innovation & Design / ソーシャルイノベーションとデザイン
グラレコ / 宮﨑 春菜
Mr. Keiji Ashizawa
President of Ishinomaki Laboratory
芦沢 啓治氏, 石巻工房代表
概要
ものづくりのスキルを共有することで、非デザイナーを巻き込んだ地域復興に取り組んだ。東日本大震災後の石巻で、DIYの活動支援やアイディアを考えるための場づくり、ブランド立ち上げによる収益化を図った。単に完成品をデザインするのではなく、一人一人が創造性を身につけることで、自らの手によって暮らしや街をより良くすることを目指している。
Design as Enabling Agent - Design Culture and Non-Designers in the Changing Role of Disciplines
グラレコ / くぼみ
Prof. Rūta Valušytė
Associate Professor of Design at Kaunas University of Technology; Head of Design centre, Faculty of Mechanical Engineering and Design. Kaunas, Lithuania
ルータ・ヴァルサイティ氏, カウナス工科大学デザインセンター長
要約
カウナス公開大学のデザインライブラリーを設立したRuta氏による、ノンデザイナーにデザイン文化を体験させる重要性についての講演。'Design Thinking' skills*、'Think Wrong' personal qualities*、'Future Thinking Principles'*の3つのデザイナー特性を合わせたFuture Personal Characterisitics(FPC's)を定義。デザインライブラリーでプロジェクトを通して様々な学生にデザイン文化を体験してもらい、ノンデザイナーへの影響を定性・定量的に検証した。
・'Design Thinking' skills (Brown, 2008; Curedale 2013)
・'Think Wrong' personal qualities (John Bielenberg, Think Wrong, 2016)
・'Future Thinking Principles' (Joi Ito & Jeff Howe, Whiplash: How to Survive Our Faster Future , 2016)
Across Boarders - Social Innovation / 境界を超えて - ソーシャルイノベーション
グラレコ / 宮﨑 春菜
Prof. Elena Pacenti
Dean of the School of Design at NewSchool of Architecture & Design in San Diego, California
エレナ・パチェンティ氏, NewSchool of Architecture & Design デザイン学部長
概要
ソーシャルイノベーションは人から始まる。科学技術や組織からのトップダウンではなく、当事者である人々が参画し、アイディアを結集させることで新しい物事の意味が創出される。アメリカとメキシコの国境問題を背景に設計された、多目的広場や適正な社会生活のための居住環境、国境の壁とアーティストのコラボレーションが好例である。
The Social Responsibility of Design / デザインの社会責任
グラレコ / くぼみ
Mr. Mauro Porcini
Senior Vice President and Chief Design Officer at PepsiCo
マウロ・ポルチーニ氏, ペプシコCDO
概要
激変するこの時代にフォーカスするべきは'人'であり、これからのデザイナーは人を愛する人が適任である。良いデザインの12の原則を、PepsiCoの事例とともに紹介する。
講演後のレセプションパーティー
その後のオープニングパーティーでも、会場内にプロジェクターでグラレコのタイムラプス映像を流し、講演の振り返りに活用してもらいました。「海外からの参加者にとってもグラレコは新鮮だったようで、とても好評でした」との声を運営の方からもいただきました。
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