豆まきをして春を迎える

「鬼はー、そとー。」
「福はー、うちー。」
節分の日の今日、こざる達は元気に豆まきをします。

「りこちゃんも、豆まきするよー。」
りこちゃんは、外に出ると寒いので、部屋の中で豆まきです。
「鬼はー、そとー。」
「福はー、うちー。」
りこちゃんも、ニコニコです。

　豆まきが終わると、年の数の豆を食べます。
「でもね」こざるちゃんは言います。
「80歳を過ぎている りこちゃんは、そんなに食べられないよ。」
「うん、体によくないしね。」

　そんなわけで、ここ数年は、
こざる達が りこちゃんの分を食べています。
最初は、ちゃんと数えて食べているのですが、
そのうちに いくつ食べたかわからなくなくなります。

「結局、全部食べることになるんだから、同じだよ。」
こんな具合に、豆まきは ゆるーく終了します。

　以前は関東では皆無だった恵方巻き。
こちらも、りこちゃんには無理なので、
こざる達は、長い恵方巻きを小さく切って、皆で食べます。
そうなると ほぼ恵方巻きではないのですが、
「気分が大事だからね。」

そんなわけで、これは 単なる太巻き?なのですが、
皆で、一応、恵方を向いて食べます。
小さいので、すぐに食べ終わります。
りこちゃんも こざる達も ニコニコ、美味しそうに食べています。

「あ! 美味しいから、願い事をする前に 食べ終わっちゃった!」
こざるちゃんは、もう一つ食べます。
今度は、ちゃんと願い事ができたでしょうか?

　明日は立春、暦の上では春です。
ラジオからは、懐かしい歌が流れてきます。
「春色の汽車に乗って 海に連れて行ってよ」

「聖子ちゃんだね!」
松田聖子の『赤いスイトピー』です。
こざる達も一緒に歌います。

節分の日の今日も、こざるカフェでは ゆっくりゆっくり、
穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
この先、寒暖差が ますます大きくなっていくようですので、
皆さま、ご自愛ください。
よい毎日でありますように (^_^)