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【不定期更新!】文芸コンテストニュース20240614版


 毎月第2・第4金曜日に更新している「文芸公募ニュース」6.14分更新です。
 そろそろ梅雨入りの季節ですが、おうち時間といえば公募ですね。
 文芸公募ニュースに触発されて、週末は朝から書きまくってください!

第44回横溝正史ミステリ&ホラー大賞

 応募総数338編。綾辻行人、有栖川有栖、黒川博行、辻村深月、米澤穂信の5氏の選考により、下記のように結果が発表になった。
 選評は「小説 野性時代」7月号(6/25発売)に掲載予定。

当選作
大賞 該当作なし
優秀賞 「責」 浅野皓生(東京都)
読者賞 「死に髪の棲む家」 織部泰助(福岡県)
カクヨム賞 「神鳴り」 岩口遼(岐阜県)

https://awards.kadobun.jp/yokomizo/

 今年で44回を数える同賞。当初は横溝正史賞でしたが、第21回から「横溝正史ミステリ大賞」とし、これとは別に「日本ホラー小説大賞」を創設。第39回からはこれらを統合し、「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」と改称。過去44回のうち、該当作なしが14回あり、今年は3年に1回ある該当作なしの年だったという印象です。応募数も例年よりは少し少なかったようです。

第31回松本清張賞

 応募数685編の中から44編が1次予選を通過し、さらに9編が2次を通過。最終候補4編の中から、阿部智里、辻村深月、森絵都、森見登美彦、米澤穂信の5氏の選考により、受賞作が決まった。
 結果発表は、「オール讀物」6月号(5/22発売)にも掲載。

入選作
受賞作 「イッツ・ダ・ボム」 井上先斗
(「オン・ザ・ストリートとイッツ・ダ・ボム」を改題)

 文学賞の結果発表を見ていると、かなりの割合で改題があります。応募者の皆さんも考え抜いてタイトルをつけていると思いますが、出版に際してはより売れるようにという観点でタイトルが再考されるようです。「オン・ザ・ストリートとイッツ・ダ・ボム」は少し長いのが難だったのかなあ。
タイトルは「編集者に任せる」という作家もいますが、応募者はそうもいきませんので、なんとか自力でやるしかないですね。あ、こういうときこそ、ChatGPTを使えばいいのか!

第16回日本新薬こども文学賞

 応募数は、物語部門1,031点、絵画228点。絵本作家の山本省三氏、かさいまり氏、小児科医の松永正訓氏など7名からなる審査員により、下記のとおり入選者が決定した。ここでは物語部門のみ紹介する。

物語部門
最優秀賞 「みけねこマンション」小林想葉
優秀賞(大人の部) 「ドクターテディ」えな
優秀賞(こどもの部) 「神さまとの約束」宮野文太

 日本新薬こども文学賞には物語部門と絵画部門があり、物語部門の最優秀賞作品には絵画部門の最優秀賞受賞者が作画のうえ絵本が制作されます。
 物語部門は大人の部とこどもの部があり、今回の最優秀賞はこどもの部から選ばれました。小林想葉さんは9歳だそうで、すごい! 名前からして物語を作りそうです。

第1回美郷文芸エッセイ賞

 下記の通り、入選者が決定し、入選作20編を収録した作品集も完成している。ここでは最優秀賞と優秀賞、佳作を紹介する。

受賞作
最優秀賞「いつもの夏よ、永遠に」佐々木晋 (北海道 62歳)
優秀賞 「熱々のカレーうどん」 相野正 (大阪府 73歳)
    「すいかスイッチ」 志賀ゆうか (神奈川県 49歳)
佳作 「仕送り」 大西賢 (東京都 51歳)
   「十一月二日」 岡久文子 (兵庫県 42歳)
   「防潮堤の向こうに」 感王寺美智子 (福岡県 63歳)
   「オレ日記、始めました」 清水章弘 (大阪府 53歳)

 佐々木晋さん、公募ガイドの読者ですね。前に特集に出てもらいました。相野正さん、大西賢さんも誌上でよく名前を見ます。感王寺美智子さん、エッセイ特集に出てもらいました。感王寺さんも入選の常連ですね。

第28回約束(プロミス)エッセー大賞

 応募総数6552編。 泉麻人、冲方丁、中川翔子、吉田尚記など7名の選考により、下記のように入選者が決まった。

受賞作
大賞 「紙のお弁当を持って」小座間めぐみ
優秀賞 「屈辱の誓約と光明の約束」佐藤梨紗
    「私の机に置かれたものは」今井寧音
佳作 「結び目マキシマリスト」窪谷まひろ
   「厳格な祖父」山本辿
   「約束を背負って走り続ける」日野恭英
   「席替え」森とき子
   「おばあちゃんの一番弟子」梶原光莉
   「お父さん」松尾暖悠
   「忘れんとってや」藍畑紀子
   「ゲンちゃんの背中」松田正弘
   「未来への約束」平田菊子
   「今、そしてこれからの僕へ」三好大雅

 協賛がSMBCコンシューマーファイナンスということで、「約束」をテーマとするエッセイを募集。賞品が100万円相当の商品券ということもありますが、すごい応募数です。

第23回グリム童話賞

 応募総数334編。こやま峰子、戸田和代、橋本孝、伊澤勝彦、瀧田順子の5氏の選考により、以下のように入選者が決定した。
ここでは、一般の部の大賞、優秀賞、佳作を紹介する。

受賞作
大賞 「シルクハットの中から空へ」 小林栗奈(東京都)
優秀賞 「一週間」 プジョーみかさ(奈良県)
    「なかなおり」 こんどうみえこ(東京都)
佳作 「青いリボンのハト」 佐和木美奈子(茨城県)
   「鳩になるハウトゥー」桐山さとみ(神奈川県)
   「ヒメリンゴと白いハト」園都庭子(千葉県)

 入選者発表は今年の1月に済んでいたが、第24回の募集に合わせて紹介しました。有償になるけど、応募前に入選作品を読んでおくのもいいかも。

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