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ブラウブリッツ秋田 補強診断〜チーム別補強診断#21〜

こんにちは。
Jリーグも開幕してから数ヶ月が経ち、すでに後半戦が始まり、チーム状況を見直しての目標の再設定が行われています。
そこで、「チーム別補強診断」シリーズでは、2022シーズン開幕に向けた各チームの補強に関して、現時点までの成績などを踏まえ評価を行っていきたいと思います。
その上で、各選手の補強診断を『S』から『D』の5段階で評価をし、最後はチーム全体の総括も行おうと考えています。
これまでのシリーズ同様、上位カテゴリーから、北から行います。
第21回となる今回は、ブラウブリッツ秋田編です。
なお、すべての情報は8月13日時点となるので、ご了承ください。
また、試合出場などのスタッツは、transfermarktを引用します。

補強動向

改めて、今オフのブラウブリッツ秋田の補強動向を振り返っていきましょう。

なお、この表は以前の記事『2022Jリーグチーム別考察#22 ~ブラウブリッツ秋田編~』に記載されている表になります。
また、この表に記載されていない移籍情報は以下の通りです。

【OUT】
 輪笠祐士 →ファジアーノ岡山(完全移籍)

試合結果

選手個人個人の試合での出場データなどをみる前に、まずはチームとしてのここまでの成績を見ていきましょう。

J2リーグ

天皇杯

個人スタッツ

それでは、ここからはオフの移籍市場で加入した選手をポジション順に(GKから)見てきましょう。

①松井謙弥(←セレッソ大阪)

試合スタッツ

・Jリーグ

 メンバー入りなし

・天皇杯

 メンバー入りなし

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 昨季は、セレッソ大阪でプレーをしていた経験豊富なGKで、これまでにJ1で28試合、J2で122試合に出場した経験がある選手です。
 秋田には、田中選手と新井選手という実力者が二人いますので、不測の事態が起きた時にいつでも出場できるような立場の選手としての獲得と言えるでしょう。

考察

 ここまでに、メンバー入りした公式戦は全くなく、田中選手と新井選手の二人でポジションを争っており、その争いには入ることができていません
 元々、多くの試合に出場することが期待されての獲得ではありませんので、決して大きく期待を裏切っているというわけではないでしょう。

評価

評価は『B』としました。
 元々、多くの試合に出場することが期待されての獲得ではありませんので、これまでの結果は奮いませんが期待を裏切っているわけではないと考えました。

②小柳達司(←ヴァンフォーレ甲府)

試合スタッツ

・Jリーグ

・天皇杯

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 昨年まで、同じくJ2のヴァンフォーレ甲府でプレーしていました。昨年は、半分程度の試合に出場しており、完全な主力ではありませんでしたが、これまでにJ2で283試合に出場しておりJ2での実績は十分な選手で、昨季も出場した試合のパフォーマンスは素晴らしかったので、今年は主力候補として獲得したイメージでしょう。

考察

 開幕からスタメン出場すると、11試合連続でスタメン出場するなどポジションを掴んだかに思えました
 しかし、その後は13試合連続でベンチ外となると、復帰後はスタメン出場の機会が減ったり、ボランチで起用されたりしており、離脱前と比べると序列が落ちているようなイメージです。

評価

評価は『C』としました。
 主力候補としての獲得の中で、開幕時のスタートダッシュは非常に成功しましたが、ここのところは厳しい状態となっています。

③池田樹雷人(←愛媛FC)

試合スタッツ

・Jリーグ

・天皇杯

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 元々、C大阪の下部組織出身の選手で、昨季までは愛媛FCに所属し、愛媛FCでは合計39試合に出場していましたが、チームのJ3降格に伴い、ブラウブリッツ秋田へ移籍することで個人残留をしました。
 昨季も、半分程度の試合に出場、実績が小柳選手ほど十分な選手ではないので、準主力程度の立ち位置での獲得と言えるでしょう。

考察

 開幕当初は主力ではなく、センターバックの控えでしたが、第6節で移籍後初スタメンを果たすと、その後はほとんどの試合でスタメンフル出場を果たしており、現在は完全に主力になっており、準主力を想定されての獲得としては期待値以上と言えるでしょう。

評価

評価は『A』としました。
 準主力を想定された獲得の上で、完全に主力になっている状態は期待値以上と言えそうです。

④吉村弦(←AC長野パルセイロ)

試合スタッツ

・Jリーグ

 メンバー入りなし

・天皇杯

 メンバー入りなし

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 昨季までは、J3のAC長野パルセイロでプレーしており、攻撃的な右サイドバックやウイングバックとしてJ3屈指の選手に成長しました。
 秋田としては、右サイドバックやセンターバックを務めていた鈴木選手が昨年の夏にFC東京へと移籍しており、正確なクロスが持ち味など特徴の被る吉村選手はポスト鈴木選手としての獲得でしょう。

考察

 負傷のリリースも出ておらず、なんとも言えませんが、移籍後公式戦へのメンバー入りは一度もありません。

評価

評価は問答無用で最低評価の『D』が妥当であると思います。

⑤加藤慎太郎(←専修大学)

試合スタッツ

・Jリーグ

・天皇杯

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 三菱養和から専修大学に進んだ加藤選手は、U19の日本代表への選出経験もある191cmの長身センターバックです。
 191cmということからもわかるように、空中戦には絶対的な力を持っており、攻撃を弾き返すようなプレースタイルといえます。一方で、足元の技術が決して高いわけではないので、そこの成長が待たれる選手です。

考察

 大卒ルーキーという中で、控え組で臨んだ天皇杯や、J2のリーグ戦3試合で途中出場と試合数は多くないものの、プロのレベルの試合には徐々に出場しています。
 J2リーグでの出場は守備固めというよりはパワープレー要員のようなイメージでの起用であり、守備力にはまだまだ改善の余地はありそうです。

評価

評価は『C』としました。
 長身という自信の武器を生かした起用をされているのはポジティブですが、ディフェンダーである以上、守備面で勝負に割って入って行きたいでしょう。

⑥藤田雄士(←神奈川大学)

試合スタッツ

・Jリーグ

・天皇杯

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 藤田選手は、170cmと小柄ながら、豊富な運動量を持ち味としている選手で、粘り強い守備などに定評のある左サイドバックです。
 大学時代の実績が素晴らしいというわけでもない選手ですので、まずは少しづつ試合に出場して行きたいと言えるでしょう。

考察

 起用法としては、前述した加藤選手と同じような起用頻度、起用方針となっており少し苦戦している印象です。

評価

評価は『C』としました。
 一番、この評価になった理由はメンバー入りの少なさです。DFという特性上、メンバー入りをしても起用されないことは多いですが、まずは安定してメンバー入りすることが目標でしょう。

⑦小暮大器(←愛媛FC)

試合スタッツ

・Jリーグ

・天皇杯

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 C大阪の下部組織出身の選手で、愛媛FCでは129試合に出場しました。ドリブルやパスなどに特徴のある選手で、攻撃的なサイドハーフの選手です。
 高いテクニックもある選手で、J2での実績も十分な選手ですので、主力候補として獲得されていると考えるのが自然でしょう。久富選手や國分選手が退団してしまっているので、その穴を埋めるという意味合いもありそうです。

考察

 開幕戦は途中出場、その後は5試合連続ベンチ外と全く試合に絡めていませんでしたが、第13節で移籍後初スタメンを果たすと、その後はほとんどの試合で出場しています。
 得点数は2とまだまだ少ないですが、それでも直近の7試合では6試合でスタメン出場をしており、徐々に欠かせない選手にはなっています

評価

評価は『B』としました。
 開幕当初は苦戦している様子でしたが、最近は完全なスタメンになっているので、期待通りと言えそうです。

⑧青木翔太(←ザスパクサツ群馬)

試合スタッツ

・Jリーグ

・天皇杯

獲得理由

そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。

 アスルクラロ沼津やザスパクサツ群馬でJ3やJ2で活躍してきた選手で、J3では113試合で30得点13アシストという素晴らしい結果を残しており、J3では屈指の選手で、昨季もJ2のザスパクサツ群馬でプレーしていました
 J3やJ2での実績が豊富な選手で、絶対的な点取屋や器用なFWが少ない秋田にとって貴重な選手で、主力としての活躍が期待されると考えられます。

考察

 開幕当初は、スタメンとして試合に出場し2得点を記録していましたが、第14節にベンチ外となるとその後は11試合連続でベンチ外となりました。その後、試合出場を再開しましたが、序列的には絶対的な選手とは言えない状況です。

評価

評価は『C』としました。
 主力としての活躍はなかなかできておらず、期待値を少し下回っているイメージです。

全体評価

それでは、全選手の評価を振り返っていきましょう。

松井謙弥 B
小柳達司 C
池田樹雷人 A
吉村弦 D
加藤慎太郎 C
藤田雄士 C
小暮大器 B
青木翔太 C

以上のことを踏まえた総合評価は以下のとおりです。

全体評価は「C」としました。
 獲得した選手のうち2人が全く試合に絡めていない現状を見ると、このオフの補強戦略は若干失敗というのが妥当ではないでしょうか。

最後に

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