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天照大御神さまに奉る稲束「懸税(かけちから)」の起源 元伊勢一三九 神話は今も生きている ことの葉綴り四七一

梅雨入り、気象病って千万人も!

こんにちは。梅雨入りした関東地方。ここ十年で最も遅いそうです。
梅雨時は、気圧の変化や、天候不順から、だるおも、頭痛、めまい、疲労感、関節痛、気持ちの落ち込み、など、自律神経のバランスが崩れてさまざまな不調「気象病」が出やすいですよね。
なんと、「気象病」って1000万人にものぼるそうです。
みなさん、いかがですか? 体調崩していませんか?
気象病には、体内に余分な水分が溜まりやすくなるので、排出を意識して、“水の巡り”をよくするのがいいそうです。
さて、今日は夕方から、「ことの葉綴り」のひと時です。
宜しくお願い致します。
倭姫命さまの物語は、まだ続いております。
と、嬉しいお知らせも! 皆さん、本当にいつもありがとうございます
梅雨の期間も、みんなで、健康に気をつけて元気に過ごしましょうね!

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<ことの葉綴り>ご案内

これまでの、「ことの葉綴り」の神話の物語のご紹介です。
神さまも“失敗して成長した”と、“神話は今も生きている”を感じる魅力的な神様の物語と、二千年前、伊勢の神宮ができるまでの物語「神話の物語」(『古事記』『元伊勢』の物語)。そして「エッセイ」と、マガジンを分けてあります。
下記のトップページから、スクロールしていただくと、物語別、神様べつに「マガジン」が選べるようになっております。
神さまの名前や、ご興味あるものを読んでいただけると幸いです。

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佐々牟江の真名鶴

垂仁天皇の御代二十六年の冬、倭姫命(やまとひめのみこと)さまは、天照大御神さまを、伊勢の五十鈴の宮にお祀り申し上げました。
伊勢の神宮の内宮こと皇大神宮(こうたいじんぐう)の起源です。
翌二十七年の秋、昼夜鳴き続ける真名鶴と出会われて、志摩国に「伊雑宮(いざわのみや)」をお造りになられます。
そしてまた翌二十八年、今度が北の方角から、真名鶴が飛来し、昼夜鳴き続けます。
倭姫命さまは、足速男命(あしはやをのみこと)に、この真名鶴を追わせたところ、三重県多気郡明和町の「佐々牟江宮」近くの田へと還っていきました。その田には、一基で、八百の穂が茂る稲が豊かに茂っていました。

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天照大御神さまのために、八百の穂が実る稲

時に、返事(かえりこと)白(まを)しき。尓(そ)の時に、倭姫命歓び詔りたまはく、「恐ろし。皇太神(すめおほみかみ)入坐せば、鳥禽(とりけだもの)相悦び、草木共に相随(あひなび)き奉る。
稲一本(ひともと)、千穂八百穂(ちほやほほ)に茂れり。」と詔りたまひて、竹の連(むらじ)吉比古(よしひこ)等(たち)に仰せ給ひて、先穂を抜き穂に半分(なから)抜か令(し)めて、大税(おほちから)に苅らしめ、皇太神(すめおほみかみ)の御前に懸け奉りき。

足速男命(あしはやをのみこと)は、すぐさま倭姫命さまに、真名鶴のこと、八百の穂が実稲のことを報告しました。

それを聞いた倭姫命さまは、とてもお歓びになられます。
なんと畏れ多いことでしょう。天照大御神さまが五十鈴の宮にお鎮まりになるので、鳥や獣たちも共に喜んで、草木までしなやかに曲がり従い申し上げている。
また稲一本が、千の穂や八百の穂に豊かに茂っているとは……」

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吉祥の稲を刈り取らせた吉比古

そしてすぐさま倭姫命さまは、竹の連(たけのむらじ)の吉比古(よしひこ)たちに、お言いつけになって、この初穂を「抜き穂」として、半分を抜かせて、稲の茎の根元から刈り取らせて、「大税(おほちから)」として、天照大御神さまのご神前に、お懸け申し上げたのでした。

このとき、倭姫命さまが、不思議な吉祥の稲を刈るのをお命じになった竹の連の吉比古(よしひこ)ですが、実はすでに登場しているのです。
倭姫命さま垂仁天皇十八年、伊勢国「藤方片樋宮」で、荒ぶる神をお鎮めになられた時のことです。
現在の三重県松阪市の、阿佐加の海で、出会っていたのが、竹(多気)の連(むらじ)の、吉志比売(よしひめ)と吉彦(よしひこ)でした。二人は、天照大御神さまに献上しようと赤貝を採っていた兄妹(姉弟?)です。


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懸税(かけちから)の起源

吉比古(よしひこ)・吉志比売(よしひめ)出会いから八年、倭姫命さまは、ご巡幸のときに出会いを、大切にされていたのですね。

そして、吉比古(よしひこ)にお命じになった、「大税(おほちから)」は、稲の初穂を茎のまま、稲の束にして天照大御神さまに奉納する「懸税(かけちから)」の由来となっていくのです!!!
もちろん、今も、伊勢の神宮や神社できっと皆さん、ご覧になっていますよ~。神話って本当に生きています(^^)
それではまた次回!

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#一度は行きたいあの場所
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