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海神の怒りに遭ふ 倭建命其の二八 神話は今も生きている ことの葉綴り五五三

霧雨煙る静かな鎮守の杜

こんにちは。今朝も小雨降る中、氏神様へお参りしてきました。
霧雨に煙る鎮守の杜も、静けさに包まれていました。都会とはいえ、緑が近くにあるのは、ありがたいです。感謝!
最近の週末は、離れて暮らす家族やお友達と、オンラインで“会える”のを楽しみにしています。
皆さんは、どんな週末を過ごしていらっしゃいますか?
大切なひとときに、「ことの葉綴り」に、“お来し”いただき、いつも、本当にありがとうございます。感謝!

明日九月五日(日)の暦は、「大安吉日」の日曜日!結婚式が多いかもしれません。十二直も、物事が成就する「(なる)」。
二十八宿は、学問始め、お洋服の新調に吉の「(きょ)」衣替えに新調もいいですね。そして「母倉日」で、母の様に天が慈しむという吉日です。

下の写真は、今朝、神社で出会った、宝物の言葉。
こんな風で在ることができますように!と、祈りを込めて、今日も神話の物語に向かいます。宜しくお願い致します。

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<ことの葉綴り>ご案内

この「ことの葉綴り」全体の神話の物語のご紹介です。
神話は、「神さまも“失敗して成長した”」「“神話は今も生きている”」と、日本の魅力的な神様の物語編。
約、二千年前、伊勢の神宮ができるまでの「元伊勢」編。
ときおり綴る「エッセイ」編。
それぞれに「マガジン」で分けています。
下記のトップページから、スクロールしていただくと、物語別、神様べつに「マガジン」が選べるようになっております。
神さまの名前や、ご興味あるものを読んでいただけると幸いです。

最新のマガジンは、天照大御神さまが伊勢の神宮にお鎮まりになられるまでの「元伊勢」物語 神話13~17です。

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<倭建命様の物語。これまでのあらすじ>

景行天皇の皇子、倭建命(やまとたけるのみこと)さまは、熊曾建兄弟(くまそたける)討伐後、すぐさま東の国の荒ぶる神の討伐へ向かわれました。
焼津」(静岡県)で、罠に嵌められ絶体絶命の窮地に陥りますが、
倭姫命(やまとひめのみこと)さまから賜った、皇統を受け継ぐ「草薙剱(くさなぎのつるぎ)」と「御袋」の火打石を使い、一命をとりとめます。
そして、浦賀水道の走水(神奈川)の岬に、仮の御所「御座所」をおつくりになり、房総半島の上総国まで海を渡る御船を準備なさいました。

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「旗山崎」から出港!

倭建命(やまとたけるのみこと)さまと、お妃の弟橘比賣命(おとたちばなひめのみこと)さまを慕う村人たちに、自らのをお授けになり、彼らの見送りを受けながら、御船にお乗りになられます。
そして、倭建命(やまとたけるのみこと)さま一行は、走水から浦賀湾へと出港されていきました。

地図をご覧ください。走水の岬に、倭建命(やまとたけるのみこと)さま)が、仮の御所「御座所」をおつくりになり、御旗を建てられたことから、その地は、「御所ケ崎」「旗山崎」と呼ばれるようになったと前回、ご紹介しました。
Google MAPの印がこの「旗山崎」!今も名前が残っているのですね。

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ここから、御船で出港されたのです。
で、向かわれたのは、「旗山崎」から浦賀水道の向こう側に見える房総半島、上総の国。意外と近くですよね。直線で20㎞もなさそうです。
きっと、御船で渡れば、数時間あれば房総半島に渡れるでしょうね。

今から約二千年前倭建命(やまとたけるのみこと)さま一行は、走水の岬「旗山崎」から御船で、上総国へ向かわれました。

ところが、この“近く”“狭い”と思われた浦賀水道の海峡ですが、かなり潮の流れが早かったようで、そのことから「走水」と呼ばれていたといいます。

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荒ぶる海神の祟り


御船が出て走水の海を渡り始めてしばらくすると、空の様子が急に変わり始めました。
昼間だというのに真っ暗な雨雲に空が覆われ、突風が吹き荒れ始めました。

この海峡を司る海の神が、お怒りになり、強烈な嵐をおこしたのです!!

帆をたため~!!!

荒ぶる海神の力はすさまじく、波は大荒れに荒れて、を巻き、大嵐の強風に、御船は、前に進むこともできず、渦に巻き込まれて、ぐるぐると今にも大波にのみこまれて、渦の中に巻き込まれて沈没してしまいそうです。


建命(たけるのみこと)さま~この、この嵐は、海神の祟りです!!!

御鉏友耳建日子(みすきともみみたけひこ)が、そう叫びます。

海峡の海の神がお怒りが祟りとなり、倭建命さまたちの行く手を阻みます。

みな、なんとか、手にできるところに、やっとのことでしがみついていますが、海に投げ出されるのは、もう時間の問題でした……。
倭建命さまの東征は、ここで終わってしまうのでしょうか……。

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―次回へ
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