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天使の戦線シリーズ

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⓹天使たちの天外戦線⇨⓶天使たちの天界戦線⇨⓵天使たちとの共同戦線⇨ ⓸天使たちとの能力戦線⇨ ⓷天使たちの日常戦線⇨⓺天使たちとの最終戦線⇨⓻天使たちの終末戦線 ◎は執筆順。…
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#連載

天使たちの天外戦線(一章、仮初の天使長)

天使たちの天外戦線(一章、仮初の天使長)

これは天地開闢よりも前の物話・・・。

天使長「〝・・・もう終わりが近い。まったくこの天使長という存在は何なんだ。感情は枯れ果て心は朽ちていく。才有る存在をこうも使い捨てにするシステムなどいっそない方が・・・そうだ。俺が無くしてしまえばいいんだ。どうせこのまま待っていても俺は消滅する。その前に少しでも未来に希望を・・・。〟」

~~~~~

ネニア「ねぇ私たちだけ天使長に呼ばれるなんて何だろうね?

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天使たちの天外戦線(二章、孤独な天使たち)

天使たちの天外戦線(二章、孤独な天使たち)

オッソ「ねぇ次の天使長ってビランチになったの?」

イプノ「そうらしいよ。」

グラント「でもそうしたらチクエは・・・。」

イプノ「まだ存在している。でもあと二日くらいで消えるらしいよ。」

グラント「そしたら最後に——。」

イプノ「待ったグラント。彼は最後の時を一人で過ごしたいそうだ。」

グラント「・・・そうなの?」

イプノ「・・・ああ。」

ニエンテ「最後くらいは使命の為ではなく自分の

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天使たちの天外戦線(四章、世界の創造とその弊害)

天使たちの天外戦線(四章、世界の創造とその弊害)

リスパリオ「ネニア。」

ネニア「あれあんたは・・・。」

リスパリオ「俺を知っているのか?」

ネニア「ああ。リスパリオでしょ?」

リスパリオ「そうだ。だが良く知っていたな。」

ネニア「だって天界で有名だもん。あんたの風変りっぷりは。」

リスパリオ「俺が変わってるんじゃない。他の奴らが普通過ぎるんだ。」

ネニア「その発言。変わってる奴の典型だね。」

リスパリオ「そうか?」

ネニア「そ

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天使たちの天界戦線(一章、天地開闢)

天使たちの天界戦線(一章、天地開闢)

ビランチ「それじゃ、今から地球の核を作るからみんなでタイミングを合わせて力を集中させてね?」

イプノ「なんでこの僕が・・・。」

オッソ「まぁいいじゃない。あたしたちの模倣物を創るんだから。」

グラント「そうそう。どうなるかは私たちにも分からないけど楽しみよね。」

オルゴ「まぁ気が進まないのはわかるが・・・今は集中しろ。」

イプノ「・・・お前に言われなくても分かっているよ。」

フォルテ「

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天使たちの天界戦線(二章、熾天使の大罪)

天使たちの天界戦線(二章、熾天使の大罪)

ヌーラ「戻りました。」

オッソ「お帰り。下界は出来た?」

ヌーラ「出来ましたよ。あとは時の流れを待つのみです。」

カリタル「ビランチはどうしたんだ?」

ノーヴェ「ビランチなら暫く休んでるぜ。」

ヌーラ「そうですか。」

イアス「取り込み中のところ済まない‼ヌーラはもう戻ってきてるか?」

ヌーラ「ええ。今戻りましたがどうしました?」

ヴェッキ「(モルタとチュルがいる・・・まさか・・・)

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天使たちの天界戦線(三章、創造への疑念)

天使たちの天界戦線(三章、創造への疑念)

フェア「ん~~・・・暇ですね。」

オルゴ「まぁ暫くはやることがないからな。」

プロイビー「やれることと言えば下界の人間観察くらいしかないし~~。」

フォール「オルゴ。そろそろ交代だ。代われ。」

オルゴ「いや俺はまだ・・・。」

フォール「いいから代われ。熾天使は開闢からずっと働きづめだ。だから休め。」

オルゴ「・・・なら休ませてもらうがその前に一つ伝言だ。」

フォール「・・・なんだ?」

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天使たちの天界戦線(四章、静かなる対立)

天使たちの天界戦線(四章、静かなる対立)

プロイビー「そういえばグラントには伝えてなかったことを伝えるわ。」

グラント「何?改まって。」

ブッピラ「イプノの件で早めに戻ってきてくれたんだろ?それに関係することだ。」

プロイビー「グラント。イプノだけじゃなくセイも気を付けて。私の主観だけど伝えておく。」

グラント「・・・了解。そのことはビランチとフォルテは感じているから多分大丈夫。」

プロイビー「ならいいんだけど・・・。」

ビラ

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天使たちの天界戦線(五章、熾天使たちの大逆)

天使たちの天界戦線(五章、熾天使たちの大逆)

ラスポ「(・・・しばらく見ない間に地上の人間たちもだいぶ増えたな・・・にしてもこのだだっ広い地上を片っ端から探すのは効率が悪過ぎるな・・・ここはひとつミスティオに探知をお願いしてみるか・・・ミスティオ・・・‼聞こえるか・・・‼)」

ミスティオ「(・・・何だ?ラスポか?)」

ラスポ「(ああ。今どこにいる?)」

ミスティオ「(地上にいるけど?)」

ラスポ「(助かった‼一つ頼みがあるんだがいいか

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天使たちの天界戦線(六章、悪魔と天使の贈り物)

天使たちの天界戦線(六章、悪魔と天使の贈り物)

ビランチ「ふぅ久々に全力を出したわねぇ。」

グラント「・・・でも最後は逃がしたんでしょ?」

ビランチ「え?」

グラント「あたしビランチの戦い見てて思ったの。あの実力なら確実にイプノは消すことが出来るだろうって。でもあいつは消されなかった。それってあなたが見逃したからなんでしょ?」

ビランチ「・・・まぁそうなるかねぇ。」

グラント「・・・何で見逃したの?」

ビランチ「・・・変な話だけどこ

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天使たちの天界戦線(終章、智天使と地上王の出会い)

天使たちの天界戦線(終章、智天使と地上王の出会い)

ドラーク「・・・どう?シントスちゃん。」

シントス「・・・見つけました。この先に天界に繋がっていない酷く歪んだ空間があります。」

ドラーク「・・・一つ聞きたいんだけどいい?」

シントス「はい何でしょうか?」

ドラーク「異界って結局何なの?」

シントス「・・・一言で説明するのは難しいですね。ですが例えていうなら隙間みたいなものかと。」

ドラーク「隙間?」

シントス「ええ。今この世界には

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あとがき(天使たちの天界戦線)

あとがき(天使たちの天界戦線)

まず初めにこの天界戦線をお読み頂き誠に感謝申し上げます。

この天界戦線。

天使の戦線シリーズの二作目となります。

一作目と違いこの作品は私の“想像の”友人たちが主人公として活躍します。

最初は皆同じ志のもとに動き信じていた。

しかしふとしたきっかけで袂を分かち止まらなくなっていく。

そんな誰も悪いとも良いとも言えない曖昧な世界を私の抱いた疑問とともに描いています。

何故人の描く神の姿

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天使たちとの共同戦線(一章、罪と罰への誘い)

天使たちとの共同戦線(一章、罪と罰への誘い)

?「ダメよ。貴方達を天界に存在させることはできないわ。貴方達は神の力を得たことで傲りが過ぎたわ。今後、私の許しがあるまでは天界に入らぬように。」

?「クフフフッ、言われずとも入りませんよ。私は地上で好きにさせてもらいます。」

?「好きにはできないわよ?地上にも天使が見廻るから。」

?「そうかい。まあでも、僕たちには関係無いけどね・・・。」

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ミィディア「はぁ・・・毎日毎日、なん

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天使たちとの共同戦線(二章、天使の道示し)

天使たちとの共同戦線(二章、天使の道示し)

?「セイが人間界に降りた形跡があるとフォルテから伝えがありました。モルテ。人間界に降りて事の詳細を調べてきてもらえませんか?」

モルテ「セイですか・・・。分かりました。もしかしたら、人間に憑依したのかもしれませんね。」

?「・・・何か心当たりでも?」

モルテ「以前人間界に降りた際に私の声が聞こえる少年を見つけました。」

?「あら、それは珍しいですね。ソロモン以来ですか?」

モルテ「会話が

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天使たちとの共同戦線(三章、天使の階級)

天使たちとの共同戦線(三章、天使の階級)

シェンス「戻ったよービランチ‼」

フェア「あ、戻りましたね。シェンス!」

シェンス「あれ?ビランチは?」

フェア「今は休んでいます。モルテもです。」

?「やっと帰ってきやがったか。」

?「お、帰ってきたか。」

?「お待ちしていました。シェンス。」

シェンス「あれ?アンタは・・・。」

スパツ「ブッピラとフォールの遣いで来ました。スパツです。ことの経緯を聞いてくるように言われて来ました

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