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石川真理子
2024年10月2日 08:30
AIが人間の知能を超えたばかりかついに「感情」を持つに至ったという。怒ったり哀しんだり喜んだり妬んだり切なくなることもあれば愛しくてたまらなくなるそれは人間にのみあたえられた特権ではなくなったということ。幼いころに読んだSFの世界が今、目の前に具現化されつつある。まさかとしか思えない夢の世界だったのに現実として像を成しつつあるのだ。そして人間たちはどうなったかといえば怒った
2024年9月9日 08:30
「長い人生でここ一番というときに モノを言うのは、ファッションではなくて ことばではないのかな」(『ことばのお洒落』向田邦子)まったくそうだと思うしまた、まったくそうだとも思わない。偉そうな、立派な、重々しい言葉を「テキスト」として身につけて使えばそれは薄ら寒くて何の説得力も持たないものになりかねない。ただもしその言葉を語る人がハラの中に宇宙を持っていたのなら振動を伴いなが
2024年9月8日 08:30
いつも『今日の言の葉』を楽しみにしてくださっているあなたへ。どうもありがとうございます。今日はおやすみいたします。YouTubeもあわせて日々の習慣にしています、というメッセージをしばしばいただくことがあり本当に嬉しく、また励みになります。私は、書くことで表現するように生まれてきたとつくづく思います。それは伝えたくても伝えられないもどかしさから始まりました。どう話したらい
2024年9月6日 08:30
何のために生まれてきたのかどんな人生を実現したいのかそんな問いかけからいつのまにか離れてしまったのは日々起こる現実に追われるように生きているからかも知れません。そんな毎日を送るうち問いかけることそのものがつらくなってしまったのでしょう。けれど、勇気を出して目的地をもう一度決めて欲しいのです。決められないのは「どうせだめ」という念が邪魔をしているからですが目的地を決めていな
2024年9月5日 08:30
自分にダメ出しをしてきたあなたを私は心から尊びます。なぜならそこにはもっと良くなろう、少しでも成長しよう一人でも多くの人のために少しでも役立てる人間になれるようにとそんな想いが見えているからです。そうしてあなたはここに至るまで幾度も挫折を経験してきました。そのたびに自分の弱さのせいにして生身に鞭打ってきたあなたを私は心からいたわりたいのです。真の強さとは強がることで遠くな
2024年7月23日 08:43
人にどう見られるか人からどう評価されるか気にしない人はいません。ただ、そこに基準の中心があると苦しくなり自分を見失うのです。他者の視線や評価を意識する上で最も重要なわきまえがあります。それは、「カミ」を中心に据えること。カミは神であり、上、つまり天であり宇宙です。カミを中心に据えることによってたとえ他者から評価されずとも「いまはそういうものなのだ」とあるがままを受け入れるこ
2024年7月22日 08:41
朝の気分は一日を左右します。人生は一日一日の積み重ねですから朝をどのように過ごすかが大切になってくるのです。けれど実際は慌ただくせわしない気分のままなし崩し的に一日を始めてしまう人が多いのかも知れません。けれどそんなに難しいことではないのです。3分、いえ1分だけでも割くことができたなら一日はたちどころに変わり始めます。氣息とは呼吸のことですが「氣」と「息」という文字からわか
2024年7月19日 08:48
自分についてどんなイメージを抱いていますか?思いつくまま紙に書き出してみるとこんなことを感じるかも知れません。「え?私、自分のことをこんなふうに思っていたの?」それから、家族や友人に訊いてみましょう。あなたのことを近しい人はどんなふうに見ているのか。やはり意外に感じることもあるにちがいありません。「私って、そんなイメージなんだ」と。幼い頃から今に至るまであなたは周囲の期待に応
2024年7月3日 08:21
長いようでいて過ぎてしまえばあっという間でしかないのが人生です。いにしえのひとはうたかたの夢とあらわしました。うたかたは泡沫と書き水面(みなも)に浮かんでは消える小さな泡のことです。それほど儚いのが人というものだと嘆きつつも事実を受けいれていたのです。もっとも、どれほど悲しくとも受け入れるほかありません。そうして、深く受容した時こそ精いっぱい生きようという想いが立ち上が
2024年6月10日 08:30
いつも前向きでいなければと思いすぎていませんか。前向きでない自分はダメだとどこかで思っていませんか。人はさまざまな信念を抱いていますがそれもそうしたものです。何度も何度も「前向きでなければダメ」と言い聞かせてきたのなら今日、終わりにしましょう。雨が降れば傘をさすように危険な場所を避けて歩くように時には逃げることも必要です。前を向けないときもあるのが人生です。元気がなければ
2024年6月8日 08:46
夏至へと向かう日の光が陽の気を極めようとしています。思い返したいのは冬至の日深い闇の中、陰が極まったあの日何を想い、何を決意したでしょうか。はじめるために終わらせたこと次の扉をひらくため涙をこぼしながら閉じた重い扉そして今、あなたはどこまで進み、どんな世界にいますか。わずか半年前の、星も凍る寒い夜がまるで遙かな昔のよう。セーターにオーバーコートを重ね手袋とマフラーをつけて
2024年6月7日 08:30
道がないなんて思い込みかもしれない。たとえなかったとしても歩き続ければそれが道になる。存在しないものは想像さえできないという。ならばもう想いはその先の世界へと続いている。「前例がない」なんて愚かな言い訳に過ぎないことを知っているのに気づかないふり。「出る杭は打たれる」なんて誰が言い出したのか知らないけれどだいたい人を杭にたとえるのが間違ってる。狭苦しいところでなんだってひ
2024年5月24日 08:30
「美しい決断と夢中が私を支配していた」中西悟堂の『槍ヶ岳』という詩の一節です。美しい決断と夢中この言葉が強く胸を貫いてくる。しかもそれに支配されていた。そこに幸福のひとつのかたちがあるように感じられます。美しい決断とは必ずしも安らかではないかもしれない。根底には挑戦していく静かな覚悟が流れている。いつの間にか私は「ほどほど」である方を選ぶのが癖になっていたのかも知れない。
2024年5月23日 08:30
「佇まい」とは単に立っている様子ではなくその人のあり方までもが表されています。佇まいにはその人が過ごしてきた「時」が見えているのです。どのような心持ちでいるかによって表情も、言葉も、姿勢も、立ち居振る舞いも変わってくるものです。不安を抱え憂鬱に過ごす時間が多かったのか不満が渦巻いて荒い言葉になりがちだったのかあるいはささやかなことにも感謝して小さな喜びを積み重ねていたのか