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今日の言の葉

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その日、降りてきた言の葉を綴っています。あなたの良き日々に繋がれば幸いです。
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#生き方

五感をつかう

五感をつかう

AIが人間の知能を超えたばかりか
ついに「感情」を持つに至ったという。
怒ったり哀しんだり喜んだり妬んだり
切なくなることもあれば
愛しくてたまらなくなる
それは人間にのみあたえられた特権では
なくなったということ。
幼いころに読んだSFの世界が
今、目の前に具現化されつつある。
まさかとしか思えない夢の世界だったのに
現実として像を成しつつあるのだ。
そして人間たちはどうなったかといえば
怒った

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ここ一番でモノをいうのは

ここ一番でモノをいうのは

「長い人生でここ一番というときに
 モノを言うのは、ファッションではなくて
 ことばではないのかな」(『ことばのお洒落』向田邦子)

まったくそうだと思うし
また、まったくそうだとも思わない。
偉そうな、立派な、重々しい言葉を
「テキスト」として身につけて使えば
それは薄ら寒くて
何の説得力も持たないものになりかねない。
ただもしその言葉を語る人が
ハラの中に宇宙を持っていたのなら
振動を伴いなが

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今日はおやすみです

今日はおやすみです

いつも『今日の言の葉』を
楽しみにしてくださっているあなたへ。
どうもありがとうございます。
今日はおやすみいたします。
YouTubeもあわせて
日々の習慣にしています、
というメッセージを
しばしばいただくことがあり
本当に嬉しく、また励みになります。
私は、書くことで表現するように
生まれてきたとつくづく思います。
それは
伝えたくても伝えられないもどかしさから始まりました。
どう話したらい

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目的地を決める

目的地を決める

何のために生まれてきたのか
どんな人生を実現したいのか
そんな問いかけから
いつのまにか離れてしまったのは
日々起こる現実に追われるように
生きているからかも知れません。
そんな毎日を送るうち
問いかけることそのものが
つらくなってしまったのでしょう。
けれど、勇気を出して
目的地をもう一度決めて欲しいのです。
決められないのは
「どうせだめ」という念が邪魔をしているからですが
目的地を決めていな

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人生の坂道を登るあなたへ

人生の坂道を登るあなたへ

自分にダメ出しをしてきたあなたを
私は心から尊びます。
なぜならそこには
もっと良くなろう、少しでも成長しよう
一人でも多くの人のために
少しでも役立てる人間になれるようにと
そんな想いが見えているからです。
そうしてあなたはここに至るまで
幾度も挫折を経験してきました。
そのたびに自分の弱さのせいにして
生身に鞭打ってきたあなたを
私は心からいたわりたいのです。
真の強さとは
強がることで遠くな

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カミが見ている

カミが見ている

人にどう見られるか
人からどう評価されるか
気にしない人はいません。
ただ、そこに基準の中心があると
苦しくなり自分を見失うのです。
他者の視線や評価を意識する上で
最も重要なわきまえがあります。
それは、「カミ」を中心に据えること。
カミは神であり、上、つまり天であり宇宙です。
カミを中心に据えることによって
たとえ他者から評価されずとも
「いまはそういうものなのだ」と
あるがままを受け入れるこ

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氣息をととのえる

氣息をととのえる

朝の気分は一日を左右します。
人生は一日一日の積み重ねですから
朝をどのように過ごすかが
大切になってくるのです。
けれど実際は
慌ただくせわしない気分のまま
なし崩し的に一日を始めてしまう人が
多いのかも知れません。
けれどそんなに難しいことではないのです。
3分、いえ1分だけでも割くことができたなら
一日はたちどころに変わり始めます。
氣息とは呼吸のことですが
「氣」と「息」という文字からわか

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セルフイメージ

セルフイメージ

自分についてどんなイメージを
抱いていますか?
思いつくまま紙に書き出してみると
こんなことを感じるかも知れません。
「え?私、自分のことをこんなふうに思っていたの?」
それから、家族や友人に訊いてみましょう。
あなたのことを近しい人は
どんなふうに見ているのか。
やはり意外に感じることもあるにちがいありません。
「私って、そんなイメージなんだ」と。
幼い頃から今に至るまで
あなたは周囲の期待に応

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うたかたの夢

うたかたの夢

長いようでいて
過ぎてしまえば
あっという間でしかないのが人生です。
いにしえのひとは
うたかたの夢とあらわしました。
うたかたは泡沫と書き
水面(みなも)に浮かんでは消える
小さな泡のことです。
それほど儚いのが人というものだと
嘆きつつも事実を受けいれていたのです。
もっとも、どれほど悲しくとも
受け入れるほかありません。
そうして、深く受容した時こそ
精いっぱい生きようという想いが
立ち上が

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後ろ向きになっていい

後ろ向きになっていい

いつも前向きでいなければと
思いすぎていませんか。
前向きでない自分はダメだと
どこかで思っていませんか。
人はさまざまな信念を抱いていますが
それもそうしたものです。
何度も何度も
「前向きでなければダメ」と言い聞かせてきたのなら
今日、終わりにしましょう。
雨が降れば傘をさすように
危険な場所を避けて歩くように
時には逃げることも必要です。
前を向けないときもあるのが人生です。
元気がなければ

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過ぎ越してきた半年に

過ぎ越してきた半年に

夏至へと向かう日の光が
陽の気を極めようとしています。
思い返したいのは冬至の日
深い闇の中、陰が極まったあの日
何を想い、何を決意したでしょうか。
はじめるために終わらせたこと
次の扉をひらくため
涙をこぼしながら閉じた重い扉
そして今、あなたは
どこまで進み、どんな世界にいますか。
わずか半年前の、星も凍る寒い夜が
まるで遙かな昔のよう。
セーターにオーバーコートを重ね
手袋とマフラーをつけて

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その先の世界へ

その先の世界へ

道がないなんて思い込みかもしれない。
たとえなかったとしても
歩き続ければそれが道になる。
存在しないものは想像さえできないという。
ならばもう想いは
その先の世界へと続いている。
「前例がない」なんて
愚かな言い訳に過ぎないことを
知っているのに気づかないふり。
「出る杭は打たれる」なんて
誰が言い出したのか知らないけれど
だいたい人を杭にたとえるのが間違ってる。
狭苦しいところで
なんだってひ

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美しい決断

美しい決断

「美しい決断と夢中が私を支配していた」
中西悟堂の『槍ヶ岳』という詩の一節です。
美しい決断と夢中
この言葉が強く胸を貫いてくる。
しかもそれに支配されていた。
そこに幸福のひとつのかたちが
あるように感じられます。
美しい決断とは
必ずしも安らかではないかもしれない。
根底には挑戦していく静かな覚悟が
流れている。
いつの間にか私は「ほどほど」である方を
選ぶのが癖になっていたのかも知れない。

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歳を重ねた美しさとは

歳を重ねた美しさとは

「佇まい」とは単に立っている様子ではなく
その人のあり方までもが表されています。
佇まいには
その人が過ごしてきた
「時」が見えているのです。
どのような心持ちでいるかによって
表情も、言葉も、姿勢も、
立ち居振る舞いも変わってくるものです。
不安を抱え憂鬱に過ごす時間が多かったのか
不満が渦巻いて荒い言葉になりがちだったのか
あるいは
ささやかなことにも感謝して
小さな喜びを積み重ねていたのか

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