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茶室

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古民家再生のお客様にお茶を点てて頂いた経験からお茶を習い始め、お茶室を創るようになりました。お稽古のことやお茶室のことを綴っています。
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#新築住宅

仕事納め

仕事納め

2021年もありがたいことにいい仕事をさせて頂きました。大きなものでは古民家再生2軒、新築工事2軒をさせていただきました。無論それ以外にも皆様よりお仕事を頂き感謝しております。ありがとうございました。

晃々庵 下屋工事

砥部の家 古民家再生

スキップフロアのある古民家再生

一休庵 お茶室のある新築工事

古材のある家 新築工事

今年一年ありがとうございました。本日仕事納めとなります。来年

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三帖台目の小間新築

三帖台目の小間新築

お茶室を建てる際には作業場(土場)で木材を加工しながら仮組みをします。この小間で材料を確認してから3ヶ月ぐらいでしょうか…材料も丸太の場合末口と元口の大きさが極端に違うほど加工も難しいですし、見た目もあるので出来るだけ同じ太さのものを選びます。無論真っ直ぐで見た目も綺麗なものを選び出します。

初めに小屋組の加工から…材料が細くて垂木なども角材ではなく丸太が見えてくるので、見えない部分でどう強度を

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三和土

三和土

三和土とは「たたき」と読みます。元々は敲き土という字が当てられていたようですが、赤土に消石灰と苦汁(にがり)の3つを混ぜることから三和土になったようです。苦汁は塩化マグネシウムです。ベースは赤土、地元の土を使います。土は掘り返すと空気を含んで体積が三倍になると言われます。土を運ぶのは効率も悪いので地元のものを使います。今回は伊予市の土を使っています。土を締め固めてもそのままでは固まらないので硬化作

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腰紙

腰紙

お茶室の壁には腰紙を貼ります。お茶室は土壁なので土壁で着物が擦れて汚れないようにするためだそうです。

お客様が通る所は昔、堺の湊の近くで漉かれたのが名前の由来とされる薄墨色か濃墨色の湊紙や、古い暦などが書かれた反古紙を用います。通常9寸の二段貼りで、上座を起点にして、右手に3分重ねながら貼り、二段貼りの場合は、千鳥にします。

亭主側の点前座は、清浄な気品を表わす純白の西ノ内紙を使います。越前奉

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茶室「一休庵」のある新築工事が完成。その四 小間

茶室「一休庵」のある新築工事が完成。その四 小間

茶室「一休庵」のある新築工事が完成しました。今日は小間をご紹介…
写真は友人である建築写真家の田岡信樹氏に撮影してもらいましたので田岡氏の撮影した写真でご紹介します。

道路からはあまり大きなお家には見えませんが低く構えた数寄屋造り、数寄屋問の屋根は銅板噴きです。玄関を通り一度待合にお入りいただきます。

畳廊下を通り外へ…

踏み石の上を歩いて…

裏には露地があります。お客様は母家から外腰掛け

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茶室「一休庵」のある新築工事が完成。その三 玄関から広間

茶室「一休庵」のある新築工事が完成。その三 玄関から広間

茶室「一休庵」のある新築工事が完成しました。今日は完成した姿をご紹介…
写真は友人である建築写真家の田岡信樹氏に撮影してもらいましたので田岡氏の撮影した写真でご紹介します。

玄関はお茶室用の玄関と、プライベートの玄関二つがあります。

お茶室用の玄関を入ると、寄付きがあります。

靴のままで入れる立礼室兼応接室

寄り付きから畳の廊下を歩いて袴付けに行けます。途中に客用のお手洗いがあります。

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茶室「一休庵」のある新築工事が完成。その二

茶室「一休庵」のある新築工事が完成。その二

私の今回の立ち位置は総合プロデュース。設計を依頼したのは昔からお付き合いのあった大阪のアーキスタジオ哲の木村さん。木村さんのお兄様は表千家の宗匠で佐藤先生も以前お父様に師事されていたこともあると言う巡り合わせ。

施工はいつも新築やリフォームでお願いしている松山の四季ハウスの石崎棟梁と小間の茶室部分は大洲の菅野建設さん。二宮棟梁を中心に進めました。

左官は私の自宅の横に住まれている梶田さんのお父

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茶室「一休庵」のある新築工事が完成。

茶室「一休庵」のある新築工事が完成。

令和元年から今年の10月末までの工事、まずは、解体から上棟までの工事を振り返ります。

今回は土地の購入から始まりました。令和元年8月22日 旧家の解体工事がスタート。

令和元年9月17日 擁壁工事着工 土地の道路と反対側の約40坪が1m程低かったのでL時に擁壁を施工。擁壁は重力壁で松山市の開発の基準を参考に設計、地上げは30cm程土を入れて重機で転圧しながら土を入れました。

令和2年6月5日

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