見出し画像

茶室「一休庵」のある新築工事が完成。その四 小間

茶室「一休庵」のある新築工事が完成しました。今日は小間をご紹介…
写真は友人である建築写真家の田岡信樹氏に撮影してもらいましたので田岡氏の撮影した写真でご紹介します。

平入りの数寄屋住宅です

道路からはあまり大きなお家には見えませんが低く構えた数寄屋造り、数寄屋問の屋根は銅板噴きです。玄関を通り一度待合にお入りいただきます。

3帖の待合

畳廊下を通り外へ…

畳廊下から露地草履に履き替えて露地におります

踏み石の上を歩いて…

ドローンで撮影した露地

裏には露地があります。お客様は母家から外腰掛けに行っていただき、小間の躙口から入っていただきます。亭主は母家から直接小間に入れます。

外腰掛けを見る
外腰掛け
外腰掛けから小間を見る。お茶事で多分一番心躍る瞬間だと思います。
母家から小間へ…
小間の水屋、広間とは別に設けています。
お客様はこの躙口から小間へ入ります…
小間は杉のへぎ板の駆け込み天井、網代天井、こも天井を使い分けています。
小間に照明は床の間しかありません。炉も本炉檀です。床柱は赤松、もう一本はこぶしになります。


うっとりするでしょう!

小間の大工工事を担当した菅野建設の大工さん達もここまで本格的な茶室は宇和島の南楽園にある茶室以来とのこと。南楽園より小さな三畳台目の小間は初めての経験であり小さい方が難しいと言ってました…

私が知っている限り松山、愛媛でこれに並ぶものはほぼないのではないかと自負しています。茶室は壁厚が薄く、小舞も丸竹では納まらず割竹で組んで伊予市の土を使いました。

三和土もセメントを使わずに敲いたので完成まで梶田さんも相当苦労していました。

露地の作庭の仙波さんも踏石や庭木、杉苔、建仁寺垣など苦労の連続で何度かやりかえもして頂きましたが、終わって皆さんここまでやったのは初めて、いい学びになったと言って頂きました。無論私自身大きな自信になった現場となりましたし、ここでこれからお稽古出来ると考えるとこれ以上の幸せはありません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?