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【カウンセリングの疑問】悩みの原因は探らないのですか?

「心のストレッチルーム」前田泰章です。

今回は、ご相談者さんからのご質問「悩みの原因は探らないのですか?」に回答いたします。

当ルームでは、通常のカウンセリングではない問題解決型です。悩みの原因を全く探らないわけでもありませんが、目的・目標に焦点を当てたほうが解決は早くなると考えています。

心の問題はさまざまな要素からなっています。

ひとつの要素だけが原因で「今の状態」を引き起こしていることはまれであり、そのいくつもある原因の1つ1つを探っていくのは、膨大な時間と経済的な負担を伴うでしょう。

確かに、1つの原因から問題が波及しているという場合もあります。その原因を知ることで、安心感を得る場合もあります。

しかし、トラウマになるような辛い過去を探っていくことで、とても苦しいカウンセリングになるケースが多いのです。

しかも、原因が分かるまでかなりの時間を要するので、その苦しみが長く続くことさえありえます。

また、原因ではなく、目的・目標に焦点をあてる方法は、アドラー心理学の考え方が分かりやすいので、「勇気の心理学 アルフレッド・アドラーが1時間でわかる本」(学研プラス)からご紹介させていただきます。


<以下、アドラー心理学の考えです。引用ここから>

原因論とは、世の中のあらゆる出来事を原因で説明する態度です。この立場では「Aが起こった原因はBにある」のように、何らかの現象が生じた原因を人や物ごとに結びつけます。

これに対して、人がとる行動はその人が持つ目的や目標に従った結果だと考える立場があります。原因論とは考え方に大きな隔たりがあるこのような立場を、「目的論」と呼びます。

アドラー心理学では、原因論ではなく目的論の立場から、人間の行動や心理をとらえる点が大きな特徴になっています。

アドラーはこう言います。「もし、この世の中で何かを作るときに必要な、建材、権限、設備、そして人手があったとしても、目的、すなわち心に目標がないならば、それらに価値はないと思っています」

極めて自明のことながら、確かにアドラーがいうように「このようなものを作ろう」という目標がなければ、手元に素材があっても何の役にも立ちません。仮にその素材がとても素晴らしいものであったとしてもです。

アドラー心理学では、同様の考え方を人の生き方や性格にも適用し、人が生まれつきもっている素質よりも、それをいかなる目的に従って、どう使うかに注目します。

「上手にできないのは素質のせいだ」このように考える立場が原因論です。これに対して、「上手にできないのは誤った目標のせいではないか」「素質の使い方を間違っているのではないか」と考えるのが、目的論を基礎にしたアドラー心理学です。

<引用ここままで>

「勇気の心理学 アルフレッド・アドラーが1時間でわかる本」著:中野明(学研プラス)より引用


私のカウンセリングでは、基本的には「目的論」を取り入れていますが、そうはいっても原因を知りたい!というご相談者さんもいらっしゃると思います。
そのような方には、原因を探る心理療法をおこないますので、おっしゃってくださいね。

原因論にしても、目的論にしても、カウンセリングの中で発見・気づきを促し、「行動変容」につなげることが私のカウンセリングの目的のひとつでもありますので。
(前田泰章)

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