傾聴することの大切さ|聞くと聴くの違い、そして承認欲求について
つい先ほど、TL上でほんゆみさんのnoteを拝見しました。
そのnoteからインスパイアされて、傾聴について書いてみたいと思います。
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ほんゆみさんのnoteでも扱われている”傾聴”について。あなたは傾聴という言葉を聞いたことはありますか?
■傾聴とは
”傾聴”とはもともとはカウンセリングの技法の一つと言われていますので、あまり一般的な言葉ではないのかもしれませんねー。
ですが、それこそ心理カウンセラーを20年近くやってきている私としては、技法というよりは、相手のお話を聴かせてもらう際に取るべき基本的なスタンスといいますか、心構えといいますか…。
なんだか”技法”というと「よし、相手の心を開かせて思っていることを吐き出してもらうために、ここで傾聴というテクニックを使うぞ!」といったようにテクニック先行な感じがしてしまうんですよね。
でも、人と関わる、そして相手をサポートするお仕事(対人援助職)にとっては”技法”ではなく、もっともっと根本的なものと私は考えています。
そしてなおかつ、”傾聴”は単なるコミュニケーションにおける技法といった枠を超えたもっともっとパワフルなものであるとも考えています。
■聞くと聴くの違い
さて、そんな”傾聴”ですが、その中に”聴く”という字が含まれています。
あなたももしかするとどこかで耳にしたことがあるかもしれませんが、日本語で「きく」ことを表す言葉としては一般的には”聞く”という漢字を使いますよね。
この”聞く”と”聴く”との違いについておさらいすると…
”聞く”→音や声などが自然と耳に入ってくる
”聴く”→聞こえてきているものを理解しようと意識的に耳を傾ける
と言われています。
具体的には「部屋で休んでいたら、外から誰かが大声で叫ぶ声が聞こえた。何事かと思い、耳を傾けて聴いた。」なんて場面があるかもしれませんね。
そしてそんな”聴く”ということを大切に、相手の話にしっかりと耳を傾けて丁寧に向き合うのが”傾聴”といえます。
■傾聴の使い方〜承認欲求から考える
よく、様々なところで引用されるもので”マズローの欲求段階説”というものがあります。
人が自己実現に向けて進むにあたって欲求を5段階に分類し、下位の欲求が満たされることで次の欲求を満たそうとする…という考え方ですね(詳細は後日、記事にしたいと思います)。
そうした”マズローの欲求段階説”で言われる欲求の一つに「人から認められたい」という”承認欲求”という段階があります。
これを言い換えると、人は誰しも「他の人から認められたい」という欲求を当たり前に持っているものだと言えます。
そしてそうやって「人から認められたい」という”承認欲求”を満たす上で、実はこの”傾聴”というものがとても効果的に働くのです。
どういうことかといいますと、例えばあなたが今日、何かとても理不尽でムカつくことがあったとします。そのモヤモヤした気持ち、早く誰かに聞いてもらいたくて仕方がなくて、友達に電話をしました。
「ねぇねぇ、ちょっと聞いてよ!今日、こんなことがあって…!!!」
それに対して友達が…
「ふーん、そうなんだ。ところでさ…」
というリアクションをされたらどう思いますか?がっかりしますよね?つまり
自分の話をちゃんと聞いてくれない
→自分のモヤモヤした気持ちを理解してくれない
→自分のことを大切にしてくれてない
→自分のことを認めてくれていない
(承認欲求が満たされない)
ということになってしまいます。
一方で、友達が
「ふんふん、それで?…えー、そうなの!?それはムカつくねー!」
なんて、あなたのモヤモヤにしっかりと寄り添ってくれたらどうでしょう。
おそらくあなたは、「自分のことをわかってもらえた」「自分の気持ちを認めてもらえた」という安心感を感じますよね。つまりこれは
自分の話をちゃんと聞いてくれる
→自分の気持ちを理解してくれている
→自分のことを大切にしてくれている
→自分のことを認めてくれている
(承認欲求が満たされる)
ということになるのです。
ここでまた”マズローの欲求段階説”に戻りますと、下の階層の欲求が満たされた、上の階層の欲求を満たそうとすると考えられます。
そしてこの”承認欲求”の次の段階は何の欲求かというと、実はまさに”自己実現欲求”なのです。
”自己実現欲求”とは、もっと「自分らしくありたい」とか「自分を成長させたい」といった欲求です。
つまり、”傾聴する”というスタンスで相手の心にしっかり寄り添い、相手の”承認欲求”を満たしてあげることで、相手は「もっと自分らしくありたい、自分を大切にしたい、自分を成長させたい」という”自己実現欲求”を満たしたい気持ちにまでなるのです!
…とまぁ、ここまで書くととても大仰な感じもしますが、とにかく傾聴というのは単なるコミュニケーションにおける一つの技法という域を超えた、とてもパワフルなものだということはなんとなくお分かりいただけたのではないかな、と思います。
直線的に自己実現欲求に進まなかったとしても、少なくとも承認欲求が満たされるということは人の心にとってとても大切なことですし、一人の人として自分の存在を認めてもらえることは、生きていく上でとても大切なことですからね。
■傾聴力を高める方法
こんなパワフルな傾聴ですが、いつでもどんなときにでもやるべき!というものでもありません。
相手が困っていたり悩んでいたりしている…そんな、相手の心が不安定なときにこそ傾聴は役立ちますし、効果を発揮します。
何度も繰り返したように、誰しも承認欲求があります。
みんな自分のことをわかってもらいたいのです。だからついつい、相手の話に耳を傾けるよりも、自分の話をしてしまいがちなんですよね。。。
ですので、傾聴力を高めるためにはまず第一歩として「自分の話をしすぎない」ということを心がけてみてください。そしてその上で、相手のお話に関心を持って、耳を傾けてみてくださいね。
傾聴は、まわりの人とのコミュニケーションにおいてとても大切です。
先にお伝えしたように「ここぞ!」というときを見極めて、”傾聴”を意識してしっかり丁寧にお話を聴きながら、何かを言いたくなってもグッとこらえて、相手のお話についていってあげてくださいね。
それこそが傾聴力を高める方法の第一歩です。
そうすることで相手との関係性をより深く、より濃くすることもできますし、相手が自分自身の力で歩んでいけるようになる力を高めてあげることもできますからね。
■傾聴することの大切さ 今回のまとめ
✅傾聴とは
✅聞くと聴くの違い
✅傾聴の使い方
✅傾聴力を高める方法
傾聴はカウンセリング技法の一つであり、コミュニケーションのスキルであると考えられています。
ですが実際はとてもパワフルなものであり、効果的に使用することで相手の承認欲求を満たし、自己実現に向けて相手の心を成長させることもできるようになります。
人は誰しも、「自分の話を聞いてもらいたい!」という思いが先に立ってしまいがちですが、だからこそ意識して”傾聴”を使いながら相手のお話にしっかりと耳を傾けてみてください。
そうして”傾聴する”ことを通して相手との関係性を改善したり、相手をサポートしてあげるために役立ててくださいね。
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ちなみに…カウンセラーとしてのキャリアが長く、傾聴が自然なスタンスとして出てくるとはいうものの、家に帰ってきて家族と話すときは当然、脇に置いておきます。
家でまで”カウンセラー”ではいられませんからねー。
お読みいただきありがとうございました。
あめみやでした🍬
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