見出し画像

アルコールが嘘をつくとき


この記事を読んでいただくにあたり、アルコールを飲まれる方がいるのであれ

ば、気分を覆させてしまうかもしれない内容が含まれているので、はじめにお伝

えしておこうと思いました。それでも読まれる方は、この記事を健康情報の一つ

として客観的に読んでいただければと思います。


世界中で多くの人に愛され飲まれている大人の飲み物『アルコール』ですが、実

は、最新の脳科学の研究では、微量のアルコールでさえ、脳にダメージを与える

といわれています。それはなぜかというと、脳に白質(White Matter)と呼ばれる

ところがあるのですが、その白質をアルコールは混乱させてしまうからです。こ

の場合の混乱というのは、灰白質と呼ばれる神経系細胞体を白質神経細胞体が追

跡することにより起こることをいいます。つまり、白質は情報と衝動を伝達する

脳の高速道路のようなものであり、そこにほんの微量のアルコールが入ったとし

ても脳の白質を混乱させてしまうのです。

白質とは、脳と脊髄からなる中枢神経組織の中で、神経細胞の細胞体に乏しく主に神経線維が集積し走行している領域をいい、灰白質とは、中枢神経系組織の中で、神経細胞の細胞体が集まる領域をいいます。

参考: 脳科学辞典


現代の社会では、アルコールと本当に悪い関係を持っている人は、アルコール依

存症の方を除いて、そんなにいないともいえます。どちらかといえばアルコール

は生活の友のような存在を思わせる関係性があるようにもいえます。それは、カ

ジュアル的な形で晩酌を楽しむ人もいれば、仕事上がりで同僚と飲みにいくこと

や週末に友達とアルコールを片手に楽しい時間を過ごすということが当たり前の

社会に構築されているからです。そうした影響もあり、日常的にアルコールを避

けることも難しい世の中になっているといえます。そこで今回、大事なこととし

てお伝えしたいことは、世間では逆に、少しのアルコールは体に良いと昔からい

われてきたことは、実は間違っていて、微量のアルコールでさえ脳にダメージを

負わせてしまうということです。

近年、米国癌協会がアルコールについて発表したものがありました。それは、

らゆるアルコールは、7種類の異なる癌のリスクを高めるということでした。どん

なアルコールでもあっても、アルコールを飲む人は飲まない人よりも活動性が低

くなる傾向があるのも理由の一つだといいます。習慣のようにアルコールを飲む

ことが当たり前になっている方で、一度、自分はなぜアルコールを飲むのか、ま

たは飲みたいのかと尋ねることも大事なことだといいます。そして、我々は一体

何を望んで生きているのかという疑問に対して、人間関係、仕事、お金、肉体的

精神的な健康という風に見たとき、どこにアルコールが本当に必要になってくる

のでしょうか? それには、リラックスするためだという人もいますが、極論から

いえば、15秒の呼吸法だけでも体にとって十分なリラックス効果があるのです。

呼吸法には、心拍数の変動を安定させる作用もあり、尚且つ副作用はありませ

ん。しかしアルコールは、副作用として心拍数の変動を不安定にさせ脳の機能も

低下させてしまいます。脳の機能が低下すると、心拍数の変動も低下し、判断力

が衰えてしまうのです。アルコールをよく嗜むことは、継続的に判断力を低下さ

せる習慣を自ら植え付けてしまうようなものなので、自分にとって大事なことで

あってもつい後回しにしてしまいやすくなったり、まともな判断が鈍りやすくな

り自分にとっての楽を求めるようになってしまう傾向があるといえます。そうい

った傾向が、今度は自分と関わる人との間でも生じてくるようになると関係性が

ギクシャクしやすくなってしまうのです。ひどい場合、アルコールを飲むことで

現実逃避が心の支えのようなものへとなり、気づかないうちに依存へと足を踏み

入れてしまうのです。

先日、ポッドキャストでこんな話を聞きました。

とある高級レストランに行って、メニューを見ながらいるとウェイターがテーブ

ル席に来るや否や、“こちらがワインリストです”といいリストを渡します。その

際、“いえ我々はアルコールはいりません”というのですが、ウェイターは、一本

のワインボトルを持ってきてサイドに置き、“これはアルコールではありません、

アートです。このアートの魅力にほんろうされた時のために隣に置いておきます” 

といったのです。この瞬間、あらゆる社会的交流がアルコールの力によって賄わ

れているということが明らかにされ、もしそのときあなたが、それでもノーと言

えば、あなたは何か変人のように思われたり、誰かがあなたの意思を変えようと

してきたり、接待の場であれば、人生の楽しみをあなたは一つ損をしているとい

われ上手くいっていたはずの話も上手くいかなくなってしまったりすることが、

現実的に起きているのです。これらのことは、間違った認識をあたかも正しいこ

ととして受け入れさせようとする悪い社会性文化に過ぎず、アルコールを推進す

る人の戦略でもあり、人間の弱みにつけこんだ悲しい現実そのものといえます。


アルコールを飲む人が悪いわけではないのです。アルコールに飲まれてしまう

前にどうするかが大切なんだと思います。そしてアルコールを習慣的に飲まれる

方の中で、何かうまくいかないことが身体的に起きているのであれば、もしかす

るとアルコールの影響かもしれないということです。今回の情報を元に少しでも

アルコールについて考えてみようかなと思っていただけたら嬉しいです。

ありがとうございました。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?