③ フォローすべき経営情報
私は、部長時代には20社、部門長時代には50社の海外関係会社の経営を見ていましたが、関係会社の経営を分析する場合に貸借対照表と損益計算書をセットで見ていました。貸借対照表は、会社設立から現在までの経営の全ての結果を金額で集約して表したものです。貸借対照表の貸方(右側)の勘定科目は、会社がどのような手段で事業活動のための資金を調達したかを表し、借方(左側)の勘定科目は調達した資金をどのように使ったかを表しますので、これで会社の事業活動の大枠をつかむこ
② 在庫は悪である
過剰な製品在庫や仕掛品は最悪、過剰な原材料在庫は悪です。
まず製品在庫ですが、一旦作ったものは元の原材料に戻すことができません。長期在庫になれば品質は劣化し、在庫管理の手間が増え、倉庫の保管料はかさみ、会社の資金繰りを圧迫し、たたき売りすれば利益が減少します。期末には評価下げのリスクもあるし、盗難リスクもあります。損害保険料も増加します。一つも良いことがありません。工程中の仕掛品を過剰に持つことも過剰製品在庫同様のデメリットがあります。更に工程中に仕掛品が
海外現地法人の利益管理や原価管理の方法は会社の状況よって様々ですが、一般的な考え方を述べておきましょう。
利益管理についての留意点は、以下の通りです。現地法人は日本の本社に比べ規模が小さいので、景気変動や事故の影響を受けやすい傾向にあります。しっかりした財務体質を維持しましょう。現地法人の社長は営業や生産出身の人が多いと思いますので、管理部門の責任者は社長の十分な理解を得られるように説明することが重要です。
① 固定費を極力抑える
固定費は売上に関係なく発生する費用ですので