五月病を考える〜春に体調を崩す方へ#2

彼岸も過ぎて暖かくなる頃というのに雨が続き、サクラのつぼみも膨らむのを止めてしまったようです。
例年なら開花の便りが聞こえてくるころですが、待ち遠しいものですね。
田中弥三郎です。鍼灸マッサージ師をしています。
春の体調管理、続編です。
五月病って何なのか、出来ることはないのか、というお話です。
新年度を迎えるにあたって、お力になれたらと思います。

五月病って、いったい何なのか

五月病は正式な医学用語じゃないみたい

皆さまは、五月病という言葉をどのように認識していますか?

「五月ってのんびりしたくなるよね、そりゃそうだ。アナタが悪いんじゃないさ、気持ちいい季節が悪いんだ。気持ちいいとのんびりしたくなるのは仕方ないことだから、まぁいいじゃないか。ぼちぼち行けばいいじゃないか。」
私は、そんなふうに考えていました。

五月病についてググると、大阪府医師会のホームページに載っていました。

●五月病ってどんな病気?
入学や就職にともない学校や職場で新たな生活がスタートします。新生活は、慣れないことも多く知らず知らずのうちにストレスがたまるものです。気づかないうちに無理をしてしまうことも少なくありません。また、仕事の内容や環境が自分に合っていないために、「適応障害」を起こしていることもあります。こうして1カ月が過ぎ5月になる頃に、身体のだるさ、疲れやすさ、意欲がわかない、物事を悲観的に考えてしまう、よく眠れない、食欲がないなどの心身の症状が現れることがあります。これを「五月病」といいます。五月病は、正式な医学用語ではありませんが、一般に、この季節に学生や新入社員に起こりやすいため、こう呼ばれています。

大阪府医師会ホームページより

五月病とは、五月になんだかぼんやりしちゃうこと、くらいの認識でしたが、もっと事態は深刻なようです。
適応障害なんて、退職の理由にもなり得ることです。能天気なことを言ってる場合ではありません。

とはいえ、これといった対策は、、、

侮ってはいけない五月病。
どうやって防ぐかですが、対策はあるのでしょうか。

●五月病を防ぐにはどうすればいいの?
「ストレスは必ずあるもの」と認識して、ストレスと上手につきあう方法を考えましょう。十分な睡眠、休息を取るように心がけ、自分に合ったストレス解消法を見つけることが重要です。特に几帳面でまじめ、嫌と言えずに物事を引き受けてしまうといったタイプの人に五月病やうつ病が多いと言われていますので、注意が必要です。深刻に物事をとらえ過ぎず、新しい仕事や環境では失敗はつきものと考え、「できる範囲でいいや」と気を楽に持つことも大切です。ひとりで悩みを抱え込まずに、日頃から上司、同僚、家族などの身近な人に相談するようにしましょう。

大阪府医師会ホームページより

うーーーん、、、

日頃から上司、同僚、家族などの道かな人に相談するようにできてたら、適応障害とかにはならないんじゃないのかな?

ストレスは必ずあるものだから、まぁ頑張れってこと?

ちょっと無責任すぎやしませんかね?
せめて、病院に行くなら何科に相談しましょう、くらい欲しいもんです。
適応障害は、精神科、心療内科、メンタルクリニックを受診するのが一般的なようです。
ほかになにかできることはないか、考えてみましょう。

五月病を克服するために

本当にストレスだけが原因なのか

大阪府医師会の公式見解は、大前提として認識しておくとして、なにか出来ることはないでしょうか。

私自身、身体が弱ると精神面も弱ると実感しています。

皆さんは、どうでしょうか?

病気で寝込んでいるとき、どうしようもなく不安になったりしませんか?
お腹が空いてたまらないと、不機嫌になったりしませんか?

単純なことですが、そういうものだと思います。

子供さんなんか、本当に分かりやすいですよね。
機嫌が悪いなと思ったら熱が出たり、お腹がふくれた途端にご機嫌になったり。

精神面の調子は、身体の調子に直接影響される。
私はそう実感しています。

体調管理しましょう。まずは検査です。

私は鍼灸マッサージ師ですので、身体を触って治療するのが専門です。
なので、患者さんに接するときは身体を触って、お話を聞いて対処を考えるわけですが。

体調がすぐれないときは、ちゃんと病院にかかりましょう。

定期的に検査は受けていますか?
大丈夫と思っていても、自己診断は危険です。
明確にどこが痛いなんて症状がなくても、調子がすぐれないなら検査を受けるべきです。
「ストレスのせい」で断定するのは、他の疾患を除外してからです。
そのためにはまず、病院で適切に検査・診断を受けましょう。

「更年期障害とそれに伴ううつ症状」と診断されていたのに、人間ドックで血液検査を受けたら別の病気(甲状腺)が見つかるなんてこと、ありますので。

私自身、ヘルペスで病院に行って血液検査を受けたら、
「栄養失調気味みたいな数値やけど、ダイエットしてるの?」
なんて言われました。
確かに食事制限して体重もスルスル落ちてたけど、ちょっとやりすぎたと反省した次第です。
検査は大事です。重症になるまえに。

先日の投稿で、春の体調不良を取り上げました。

若い人はとくに、少々体調が悪くても乗り切れてしまうと思います。
体力があるからこそ無理をして、余裕がなくなっているところにストレスがかかってきたら、パンクしてしまうのも当たり前です。

パンクしてしまったきっかけはストレスだったかもしれませんが、それまでに積み重なっていた不調が、五月病の土台になっていたのかもしれません。

ちゃんと食べて運動して、しっかり眠る。

それだけで身体は回復しますし、ストレスだって少しは解消されるでしょう。

体力が戻ったら、全力で楽しいことをして発散して、その後で思いっきり仕事に打ち込めばいいのです。

体調管理こそ、充実した生活の土台

春は、「環境が変わって、頑張りどころだ」という方が多いでしょう。
お子さんの進学なんて、本人だけじゃなくてお父さんお母さんも頑張りどころ。

生活が一変してバタバタしてたら、体調管理も後回しになりがちです。
一生懸命に頑張ってたら、それこそ気づかぬうちに無理をしてしまうものです。

身体の調子も精神面の調子も、環境変化でストレスを受けるのは間違いないのです。
意識的に休息を取って発散してください。

パンクしてからガス抜きをしたって、仕方ないのです。ガス抜きをするなら、パンクする前です。

頑張りどころかもしれないけど、長丁場に頑張りすぎは禁物。
頑張るところは頑張って、抜くところは抜いて、新生活でも本領発揮してもらえたらと思います。

皆さまの新年度が、ステキな日々に溢れますように。

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