青薔薇

Noteを始めました。 航空機に関連する米国の法令に関する記事を投稿していきます。どの…

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Noteを始めました。 航空機に関連する米国の法令に関する記事を投稿していきます。どのような記事が、Needsがあるのかまだよく分からないので、幅広に書いていこうと思います。 時間のある時に少しづつの投稿になりますが、よろしくお願いします。

マガジン

  • 型式証明と米国規則

    米国の型式証明制度を中心に制度の紹介をします。EMC分野に関しては、具体的な証明に有益な情報を共有します。 

記事一覧

RTCA DO-160 – Section 20.0 – Radio Frequency Susceptibility (Radiated and Conducted). 後編

1.背景 型式証明における航空機レベルのHIRFの証明において、Certification level-BやCに区分される電気電子機器に要求されるHIRF耐性の要求値は、DO160 sec.20で規定され…

青薔薇
2か月前

RTCA DO-160 – Section 20.0 – Radio Frequency Susceptibility (Radiated and Conducted) 前編

1.背景 今回の記事は、機器レベルの認証基準の一つであるsection 20についての概要紹介です。これまでの記事で、航空機レベルと機器レベルの話はしてきましたので、今回の…

青薔薇
2か月前
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DO160 section-22 pin injection testの概要(前編)

1.背景 今回の投稿では、航空機レベルの証明要求の一つであるIEL(Infirect Effect of Lightning)から見た機器レベルの証明であるDO160 section 22の要求内容について概説…

青薔薇
4か月前
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HIRF ENVIROMENTと航空機の機内配線に誘導される誘導ノイズ(電流)の関係

1.背景L/HIRFのような表現で、Lightningの規則要求とHIRFの規則要求をひとまとめに扱えるほどに両者の規則要求には類似性があります。実際の証明を横において規則要求同士…

青薔薇
1年前
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機内でのPortable Electronic Deviceの使用に関する米国規則

1.背景航空機の機内において乗客が使用する携帯電子端末(PED, Personal Electric Device)は、その端末から発せられる意図的な、或いは非意図的(スプリアス放射)な電波(電磁…

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1年前
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型式証明とcertification Basis

1.背景これまでEMCに纏わる一般的な規則要求について紹介させて頂きました。今回は少し視点をかえて、Certification Basisの視点からEMCについて考えて見たいと思います。 …

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1年前
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小型飛行機に関するL/HIRFのFAA POLICY STATEMENT,PS ACE 23-10

1.背景本投稿では、2017年に発行されたFAA PS ACE 23-10について紹介します。Policy Statement、PS ACE 23-10, HIRF/Lightning Test Levels and Compliance Methods for 14…

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1年前
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高強度放射電磁界(HIRF)の証明に関する証明フロー

1.背景過去記事で、HIRFの証明に関する概要的な投稿をいくつかしてきましたが、今後の投稿においては既存の航空機に適用されてきたHIRFの要件だけでなく小型飛行機のHIRF/L…

青薔薇
1年前
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航空機レベルの認証においてRTCA DO 160 section 21の活用の方法

1.背景DO 160 section 21、EMISSION OF RADIO FREQUENCY ENERGYは、その名称が示すとおり電子機器の電磁放射の制限値について規定された基準となっています。電子機器には…

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1年前
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機器認証試験の要求が航空機認証試験の要求を満たせない理由

1.背景これまで投稿してきたいくつかの記事の中で、機器の認証を終えていても必ずしも機体へのインストールは認められないことを紹介させて頂きました。過去記事では、機体…

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2年前
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型式証明と製造認定、その他

1.背景航空機の設計製造は、欧米がリードし、新規に参入するには非常に高いハードルである型式絵証明を取得しなければなりません。この型式証明の要件は、世界的にほぼ共通…

青薔薇
2年前
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DO-160 section 20、試験カテゴリの選定

1.背景今回は、DO160 section20, RADIO FREQUENCY SUSCEPTIBILITY (RADIATED AND CONDUCTED)についての概略を紹介したいと思います。 この試験は、航空機搭載機器の環境要…

青薔薇
2年前
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雷撃ゾーンの定義

1.背景過去記事で、型式証明に関する米国の証明要求に関する記事を幾つか投稿しましたが、今回の記事では航空機が被雷するゾーンについて記事にしたいと思います。 機体の…

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2年前
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HIRF(高強度放射電磁界)とAC20-158Bのopen comment

1.背景過去記事の「型式証明とHIRF(高強度放射電磁界)」を記載したところで、これからもう少し具体的な適合性証明の内容について記載しようと思っていたところですが、2022…

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2年前
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雷撃保護設計と安全性解析

1.背景本記事は、前回に投稿した「型式証明における雷撃保護設計の証明プロセス」からの続きになります。前回の記事では、雷撃保護設計の大まかな流れを紹介しましたが、今…

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2年前
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型式証明における雷撃保護設計の証明プロセス

1.背景雷撃保護設計は直接雷と間接誘導雷による影響にわけて考えることができますが、本記事では間接誘導による悪影響を証明していくためのプロセスに主眼をおいて説明し…

青薔薇
2年前
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RTCA DO-160 – Section 20.0 – Radio Frequency Susceptibility (Radiated and Conducted). 後編

1.背景

型式証明における航空機レベルのHIRFの証明において、Certification level-BやCに区分される電気電子機器に要求されるHIRF耐性の要求値は、DO160 sec.20で規定される証明カテゴリであるCat.RRとCat.TTに一致することは過去記事で説明済してきたところです。このことは、航空機レベルの証明=機器レベルの証明であることを示しています。もちろん艤装要求の違い

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RTCA DO-160 – Section 20.0 – Radio Frequency Susceptibility (Radiated and Conducted) 前編

1.背景

今回の記事は、機器レベルの認証基準の一つであるsection 20についての概要紹介です。これまでの記事で、航空機レベルと機器レベルの話はしてきましたので、今回の記事の中心は少しだけ、機器レベルにフォーカスします。

2.航空機レベルと機器レベルの明確化

過去記事において、これまで、機器レベル、航空機レベルという言葉を使ってきましたが、明確化のために、要求規則を示します。

<航空機

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DO160 section-22 pin injection testの概要(前編)

1.背景

今回の投稿では、航空機レベルの証明要求の一つであるIEL(Infirect Effect of Lightning)から見た機器レベルの証明であるDO160 section 22の要求内容について概説します。DO160 section-22には、本記事で紹介するPin injection testだけでなくCable bundle testに関する証明手順も含まれますが、今回はPin

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HIRF ENVIROMENTと航空機の機内配線に誘導される誘導ノイズ(電流)の関係

1.背景L/HIRFのような表現で、Lightningの規則要求とHIRFの規則要求をひとまとめに扱えるほどに両者の規則要求には類似性があります。実際の証明を横において規則要求同士を単純に比べるとHIRFの方が敷居が高いものとなっていますが、その理由として、HIRFの規則2X.1317系には、Appendixの参照があるからだと考えています。過去記事でも言及してきたように、証明の入り口に立つために

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機内でのPortable Electronic Deviceの使用に関する米国規則

1.背景航空機の機内において乗客が使用する携帯電子端末(PED, Personal Electric Device)は、その端末から発せられる意図的な、或いは非意図的(スプリアス放射)な電波(電磁波)は、航空機の航法、通信システムに代表される電子機器への干渉要因となることが知られています。

現代の航空機のモダンな設計では、機内でのPEDの使用を前提とした設計がなされ、必要な証明も行われているので

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型式証明とcertification Basis

1.背景これまでEMCに纏わる一般的な規則要求について紹介させて頂きました。今回は少し視点をかえて、Certification Basisの視点からEMCについて考えて見たいと思います。

2.Certification Basisとは何か?Certification Basisとは、その航空機の型式証明において適用された証明要求の全てを表します。具体的なcertification Basisの適

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小型飛行機に関するL/HIRFのFAA POLICY STATEMENT,PS ACE 23-10

小型飛行機に関するL/HIRFのFAA POLICY STATEMENT,PS ACE 23-10

1.背景本投稿では、2017年に発行されたFAA PS ACE 23-10について紹介します。Policy Statement、PS ACE 23-10, HIRF/Lightning Test Levels and Compliance Methods for 14 CFR Part 23 Class I, II, and III Airplanesは、subjectのとおり小型機飛行機のTyp

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高強度放射電磁界(HIRF)の証明に関する証明フロー

1.背景過去記事で、HIRFの証明に関する概要的な投稿をいくつかしてきましたが、今後の投稿においては既存の航空機に適用されてきたHIRFの要件だけでなく小型飛行機のHIRF/Lightningに対して特別に適用されるPS(Policy Statement),
PS ACE 23-10や欧州が設定したeVTOLのspecial conditionに関するHIRF/Lightningについても取り上げ

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航空機レベルの認証においてRTCA DO 160 section 21の活用の方法

航空機レベルの認証においてRTCA DO 160 section 21の活用の方法

1.背景DO 160 section 21、EMISSION OF RADIO FREQUENCY ENERGYは、その名称が示すとおり電子機器の電磁放射の制限値について規定された基準となっています。電子機器には意図的に電波を発するものもあればそうでないものも存在しますが、いずれのタイプであれ、ある程度の電磁波を機器の外部に放射することになります。

この外部への電磁波の放射を管理するためにDO1

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機器認証試験の要求が航空機認証試験の要求を満たせない理由

機器認証試験の要求が航空機認証試験の要求を満たせない理由

1.背景これまで投稿してきたいくつかの記事の中で、機器の認証を終えていても必ずしも機体へのインストールは認められないことを紹介させて頂きました。過去記事では、機体へのインストールには追加の証明が必要となる明確な理由を十分に記載していませんでした。今回は 、このことについてフォーカスしたいと思います。

機器レベルの認証が機体レベルの認証を必ずしも満足しないことの最も簡単な理由は、米国のアドバイザリ

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型式証明と製造認定、その他

1.背景航空機の設計製造は、欧米がリードし、新規に参入するには非常に高いハードルである型式絵証明を取得しなければなりません。この型式証明の要件は、世界的にほぼ共通でですが、米国、欧州、カナダ、ブラジルが実質的には定め、それらの国のIEMによる寡占状態となっています。

WEBなどはでは、この欧米の型式証明の要件が曖昧で、証明には独自のknowhowが必要と説明されていることもありますが、多くの要求

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DO-160 section 20、試験カテゴリの選定

DO-160 section 20、試験カテゴリの選定

1.背景今回は、DO160 section20, RADIO FREQUENCY SUSCEPTIBILITY (RADIATED AND CONDUCTED)についての概略を紹介したいと思います。

この試験は、航空機搭載機器の環境要求の一つであるHIRF耐性証明に強く関係するもので、航空機の証明である型式証明の2X.1317/23.2520/23.1308にも関係があります。この試験は、HIR

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雷撃ゾーンの定義

雷撃ゾーンの定義

1.背景過去記事で、型式証明に関する米国の証明要求に関する記事を幾つか投稿しましたが、今回の記事では航空機が被雷するゾーンについて記事にしたいと思います。

機体のどこに雷撃がヒットするかを特定することで、必要な保護設計の程度や試験要求などが決まってきますので、型式証明のプロセスの一つのステップとして、このことが必要になってきます。このステップのことをAircraft Lightning Zoni

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HIRF(高強度放射電磁界)とAC20-158Bのopen comment

HIRF(高強度放射電磁界)とAC20-158Bのopen comment

1.背景過去記事の「型式証明とHIRF(高強度放射電磁界)」を記載したところで、これからもう少し具体的な適合性証明の内容について記載しようと思っていたところですが、2022年6月9日を期限としてFAAは、HIRFに関する解釈アドバイザリー、AC20-158をRevision-AからRevision-Bに改訂するためのオープンコメントを募集していることに気づきました。

今回の記事では、確定している

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雷撃保護設計と安全性解析

雷撃保護設計と安全性解析

1.背景本記事は、前回に投稿した「型式証明における雷撃保護設計の証明プロセス」からの続きになります。前回の記事では、雷撃保護設計の大まかな流れを紹介しましたが、今回の記事のトピックは、評価対象システムの特定の手法です。つまり、安全性解析です。米国規則2X.1316の証明を行なう上で、型式証明プログラムの初期の段階で、雷撃保護設計の証明要求が必要とされるシステムを特定する必要があることなどを前回記事

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型式証明における雷撃保護設計の証明プロセス

型式証明における雷撃保護設計の証明プロセス

1.背景雷撃保護設計は直接雷と間接誘導雷による影響にわけて考えることができますが、本記事では間接誘導による悪影響を証明していくためのプロセスに主眼をおいて説明します。ここでいう間接誘導とは、航空機が雷撃を受けた後、その瞬間的な大電流が航空機搭載の電子機器の機能に悪影響を与える誘導トランジェントを指しています。電子機器に悪影響を与えるメカニズムにはいくつかのモデルが考えられていますが、いずれのモデル

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