ドイツ一人旅_コンパクトカメラ_04_08【海外旅行】
1999年冬 4日目 ドルトムント
ファンタグレープを買って席に戻った。
せっかくなので写真を撮ってもらおうと思い、近くにいた家族連れの父親に声をかけた。
「写真を撮影していただけますか?」
「いいとも」
「これでお願いします」
「お~、なんて薄いんだ」
コンパクトカメラを手にとって驚いていた。今回の一人旅はバックパッカーなので、できる限り容量と容積を減らしたいと思いカメラも小型のものを購入したのだ。
撮影が終わると今度は僕がその家族を撮ることになった。手渡されたカメラはかなり大きいなものだった。
試合開始まであと1時間。スタジアムも徐々に観客で埋まってきた。とくにホーム側のゴール裏はチームカラーである通称『黄色い壁』になってきた。
また騒々しくもなってきた。甲高い音がするチアホーンを個々が持っているらしく喧しく鳴っている。
試合開始30分前にはスタジアムはほぼ満員となり、チアホーンの音も最高潮になってきたところで選手紹介が始まった。
まずはアウェーチームからだが、早口言葉を話すようにものすごい勢いで一息に紹介しきってしまった。
それからホームチームの紹介。こちらは丁寧に一人ずつ紹介する。紹介の仕方がかっこよく、まずファーストネームがアナウンスされると観客全員でファミリーネームを続けて叫ぶのである。息もぴったり!
サッカー文化がしっかりと根付いているなあと肌で感じた。
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