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ドイツ一人旅_ダフ屋_08_03【海外旅行】
1999年冬 8日目 ミュンヘン
地下鉄を乗り継ぎ、ミュンヘンオリンピックスタジアムへと向かった。
その名の通りミュンヘンオリンピックが行われた会場だ。今日の試合はそこを本拠地とするバイエルンミュンヘンと同じブンデスリーグのカイザースラウテルンとのドイツ対決であった。
駅を降りるとキックオフの2時間以上も前だというのに既に人、人、人でいっぱいだった。僕は早足にスタジアムへと向かうとチケット売り場らしき建屋を見つけた。確かに窓口は閉まっておりチケットが完売であることは明白だった。
そしてチケット売り場の前には怪しいおっさんが数人いて何枚ものチケットを手にしており、その怪しいおっさんを取り囲むように何人もの人が交渉していた。
「よし!行くぞ!」
僕は気合を入れて怪しいおっさんに近づいた。
「チケット プリーズ! チケット プリーズ!」
何度も叫ぶが全く相手にしてくれない。日本人が英語を話したところでドイツ人には敵わない。どうしてもドイツ人優先となってしまう。
「カルテ ビッテ! カルテ ビッテ!」
今度はドイツ語で叫ぶ。やはり相手にしてくれない。まずい。このままでは交渉すらできない。
さて、どうしたものか…
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