ドイツ一人旅_チャンピオンズリーグ_08_02【海外旅行】
1999年冬 8日目 ミュンヘン
地下鉄に乗りユースホステルへ向かった。
ミュンヘンにはユースホステルが2つあり、比較的新しい方を選択した。気に入れば2泊すればいいし、気に入らなければ翌日はもうひとつの方に泊まればいいのだ。
チェックインを済ませ、部屋に入るとまたもや日本人がいた。無愛想で取っ付きにくい感じの人だった。とりあえず今日の予定を聞いてみた。
「これからチャンピオンズリーグを観戦するんだ」
チャンピオンズリーグとはヨーロッパ各国のサッカーリーグで上位に入ったクラブのみが参加できるリーグで、優勝したクラブはヨーロッパ代表として、12月に日本で行われるトヨタカップ(現在のクラブワールドカップ)に出場できる。
チャンピオンズリーグに出場することはサッカー選手であれば誰でも憧れるものであり、それだけに観戦チケットを入手することはとても困難だ。
僕もチャンピオンズリーグを観戦したいと思ってミュンヘンにやってきたが、若干あきらめていて、今夜はベルリンで行けなかったクラッシックコンサートでも行こうかと考えていた。ガイドブックによると一番後ろの席であればノーネクタイでも構わないようだった。
「チャンピオンズリーグ観戦するんだ。いいな~」
「チケットは売り切れだけど、ダフ屋がいるんじゃないかな」
「もしかしたら、今から行けば買えるかな?」
「さあ、たぶんね」
僕はお礼を言うとすぐさま部屋を飛び出た。「もしかしたら」に賭けてみようと思ったからだ。
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