いつか終わりが来る日を。
いつか終わりが来る日を分かっている。
それは幼い頃、父がお椀に取り分けてくれた夜食の即席ラーメン。
泣いて帰ってきた私にプレゼントして履かせてくれた、緑色のランニングシューズだとか。
いつかみんな居なくなってしまう。結局。
この世界から。
そんな事はいつだって分かっているようで分からない。だけれど、ふとした瞬間、私は気づいてしまう。
今は自分で夜食の即席ラーメンを作って食べれる事や、自分自身で悲しい事をやっとの思いでどうにかする事ができるようになった事を。
そして思い出してしまう。
いつか終わりが来る日を心のシャッターで刻んでいる事を。そしてそれがいつか再生できる事を。
優しい思い出は、いつか私の胸をどんな風に疼かせてゆくのだろう。
または、締め付けるのだろうか。
そんな事を思いながら即席ラーメンを作って食べる夜。
いつか全てとさよならをしてしまう、あなたと、そして私のお話。
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