マガジンのカバー画像

岸田ひろ実

8
運営しているクリエイター

記事一覧

娘・奈美と一緒に、Voicyでお悩み相談ラジオを始めました

娘・奈美と一緒に、Voicyでお悩み相談ラジオを始めました

※カバー写真は、カメラマンの土田凌さんに撮影してもらいました!

音声配信メディア「Voicy」さんから、パーソナリティとして選んでいただきました。

私・岸田ひろ実と、娘・奈美が、皆さんのお悩みに答えさせてもらったり、日常のちょっとしたことをゆるく、楽しく、お話する番組です。

ぜひ聞いてもらえると嬉しいです。フォローしてもらえると、もっと嬉しいです!

こちらは「ダウン症の長男を出産して、不安

もっとみる
家族への「愛してる」は声にして、ギュッとして、やっと伝わる気持ちだった

家族への「愛してる」は声にして、ギュッとして、やっと伝わる気持ちだった

今でも忘れられないショックな出来事がある。それは、娘が幼稚園の年長さんの頃。

ふざけて道で転んで、泣いてぐずってなかなか立ち上がろうとしない娘に私は「早く立ちなさい」と叱ってしまった。

私は当時、ダウン症で知的障害があり、多動傾向のあった息子の子育てに正直、精一杯で全く余裕がなかった。じっとしていない息子を抱きかかえながら娘を抱き上げることはできず、思わず口から出た言葉が「早く立ちなさい」

もっとみる
ニューヨークへの勇気のつばさ

ニューヨークへの勇気のつばさ

Webマガジン「OnTrip JAL」で、私と娘のニューヨーク旅の様子を掲載いただきました!

旅先での気づき、感動、トラブル、人々との出会い、すべての体験が、人生の選択肢を増やしてくれました。
 
私の人生の自由を広げる、ニューヨークへの勇気の翼。
 
車いすに乗る私の視点での気づきや学びを是非、多くの皆様に読んでいただきたいです。
On Trip JALで掲載された、私と娘のニューヨーク旅の

もっとみる
ダウン症のある息子が教えてくれた、障害者の教育と就労

ダウン症のある息子が教えてくれた、障害者の教育と就労

今回は、ダウン症のある息子を持つ母の視点から、障害者の教育と就労について書きたいと思います。

障害者の法廷雇用率が2.3%に引き上げ、どういうこと?障害者の法廷雇用率とは、厚生労働省が義務付けている障害者の雇用割合のことを指します。

事業主はこの法定雇用率を守ることが法律で義務付けられていて、その割合は民間企業、国、地方公共団体によってそれぞれ異なります。

平成30年4月からは身体障害者と知

もっとみる
死にたい気持ちの中に、生きたいがある

死にたい気持ちの中に、生きたいがある

《命と向き合っている子どもたちが多くいる》
企業をはじめ、多くの場で講演をする機会があります。中でも特別なのは小学校、中学校、高等学校。学校での機会です。
 
伝えているのは、私の人生で気づいた3つのこと。
 
人と違うことをおそれなくてもいい。
時間は有限である。
死にたいは生きたい気持ちの中にある。
 
講演の後には必ず感想文を書いてもらいます。
色んな思いをそこに綴ってくれます。
 
人と違

もっとみる
水遊びが好きで、誰かに水をかけてしまう人のこと

水遊びが好きで、誰かに水をかけてしまう人のこと

障害者の支援施設で働いている方から、こんな質問をいただきました。

「知的障害のある成人男性の利用者さんが、水遊びが好きで、人に水をかけてしまうことがある。どうしたら止めてもらえるのか、わからない」

わからない、と悩まれていることがまず、素晴らしいと思いました。

仕方ないと諦めるのではなく、しっかり向き合っているからこそ、悩まれるのでしょう。

私の息子も水遊びが大好きで、水を触ってストレスを

もっとみる
ダウン症の息子と郵便屋さん

ダウン症の息子と郵便屋さん

息子の良太にはダウン症と知的障害があります。

発語が難しく、初めて会った方は何を話しているのかわかりづらい状態です。

そんな良太には、1人でできることがあります。

バスに乗って作業所に通うこと。

近くのコンビニまでおつかいに行くこと。

そして、玄関先で郵便物を受け取ること。

先日も郵便屋さんが荷物を届けにきてくれました。

良太に、印鑑を押して荷物を受け取るようにとお願いをしました。

もっとみる
頼りの娘から「死んでもいいよ」と言われた日

頼りの娘から「死んでもいいよ」と言われた日

岸田ひろ実と申します。

車いすに乗って暮らしています。

もしかしたら「あ、かわいそうだな」「大変そうだな」「何かしてあげないといけないかな」と、そんなふうに思われた人もいるかもしれません。

11年前まで、私は普通に歩いていました。

歩いていたときの私も、きっとそういうふうに思っていたと思います。
「かわいそうだな」とか、「不幸せそうだな」とか、マイナスのイメージがありました。

でも私は、

もっとみる