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映画レビューまとめ。

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2023年3月の記事一覧

映画#120『シャザム!〜神々の怒り〜』

映画#120『シャザム!〜神々の怒り〜』

見た目は大人、中身は子供!!その名も「シャザム」!!2019年公開『シャザム!』が全世界で大人気を博し、2023年現在において新たなる続編が制作されることとなった。

前作にて「七つの大罪」の力を宿した悪の魔術師を倒したビリー・バットソン/シャザムの前に立ち塞がるは、何と「神々の娘たち」。今までのとはスケールが段違いな彼らに、シャザム、そして彼の家族たちは如何にして立ち向かうのか!?

前作ラスト

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映画#119『シャザム!』

映画#119『シャザム!』

何年か前、丁度MCUにどハマりしていた時、私は『マン・オブ・スティール』の超ド派手な戦闘シーンに強く引き込まれ、そのままDCEUへの沼へと突入した。

以降、そういった「建物がぶっ壊れまくるドラ◯ンボールのような戦い」に魅せられた私は「ヒーロー映画はド派手じゃなくちゃ意味がねぇ」という謎の先入観を抱いてしまったのである。愚かにも、私は知らず知らずのうちに今作の「シャザム」というキャラクターに、暗い

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映画#118『ビッグ・リボウスキ』

映画#118『ビッグ・リボウスキ』

今作を観てから約3日ほど経過したが「もしかして私はとんでもない映画を観てしまったんじゃないか」と後々になって思うようになってきた。

それ程に今作はただひたすらに散らかっていて、カオスに満ちていて、クスリと笑けてくるほどにおバカで……しかしその独特な雰囲気に魅せられ続けてずっと目が離せなかった、そんな映画。公開当時では興行的にあまり振るわなかったものの、今も尚カルト的人気を博しているというのも納得

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映画#117『アメリカン・ハッスル』

映画#117『アメリカン・ハッスル』

カメレオン俳優ことクリスチャン・ベール主演のクライムス&コメディ映画。「ダークナイト・トリロジー」にて勇ましきバットマンを演じた彼の面影はどこへやら……カツラを付け無理やり九一分けにした痛々しい髪と、はみ出ただらしな〜いお腹が特徴の、胡散臭さMAXの詐欺師を見事に熱演してみせた。主演である彼の豹変っぷりだけで言えば『マシニスト』と対極に位置する映画だと言えるかもしれない……。

凄腕詐欺師とFBI

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映画#116『ウォッチメン』

映画#116『ウォッチメン』

「アメコミと社会派ドラマの融合」という、あまりにもユニークすぎる路線を征く異色のアメコミ映画。アメリカを長らく「監視」し続け、しかし現在は新たなる法律により解散まで追い込まれることとなったヒーローチーム「ウォッチメン」、その元メンバーの内1人が暗殺されたことから物語が始まる。

ヒーローとしての立場を失ったメンバーたちが、身内の死をきっかけに動き出していく様を描いた群像劇。今や綺麗さっぱりとヒーロ

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映画#115『ユージュアル・サスペクツ』

映画#115『ユージュアル・サスペクツ』

前々から「ラストのどんでん返しがヤベェぞ」と友人に言われ、以来ずっと観てみたかった映画。率直な感想としては「いやはやまさしくその通り」と言った感じ。

圧倒的な恐怖をもってして裏社会を支配する、カイザー・ソゼとは何者なのか?事態の仔細が明らかになった後に刑事によって正体が明かされる訳だが、それすらも「嘘」。

全ては登場人物たちを、そして我々観客を騙すためのブラフだった、そう気づいた時のインパクト

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映画#114『シン・仮面ライダー』

映画#114『シン・仮面ライダー』

トラックに追われ山道を疾走するバイクと共に始まる今作。途轍もない疾走感のスタートを切った直後、崖の上からショッカーたちを見下ろす仮面ライダーが登場。そこからは敵を殴って蹴って殴って殴って殴って……

血飛沫が画面中に舞う中、私は確信した……「あ、これ美味しい部分しかない映画だ」と。最初からサビ状態。前菜なんてものはなく初っ端からサーロインステーキが出てくる感じ。

故にこのレビューの記事も「前置き

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映画#113『MEG ザ・モンスター』

映画#113『MEG ザ・モンスター』

スティーヴン・スピルバーグ監督作『ジョーズ』が公開されて以来、所謂「サメ映画」という一つのジャンル(?)は全世界に浸透した。その後『ディープ・ブルー』など新たなるヒット作が生み出される一方で、竜巻となって人々を襲い始めたり頭が二つ三つ果てには六つに増えるなど多彩な進化を遂げ、通称「B級映画」の定番の題材としても名を馳せることとなった。

言わずもがな、『ジョーズ』は「巨大な人喰いサメに襲われる!!

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映画#112『ラ・ラ・ランド』

映画#112『ラ・ラ・ランド』

2010年代を代表するミュージカル映画として、真っ先に思いつく作品の一つはやはりこれ。

「ミュージカル映画」という一つのジャンル。ではそもそもミュージカル映画とは何か?何を以てその映画をそう定義づけるのか?その疑問に全て答えるかの如く、ミュージカル映画の「全て」を詰め込こんだ。そんな作品だと私は思っている。

手掛けたのは『セッション』で一躍注目を集め、最近では『バビロン』を公開したデイミアン・

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映画#111『ワールド・ウォーZ』

映画#111『ワールド・ウォーZ』

ポスターの画像と「主演:ブラッド・ピット」という文字を見て「ブラピってこういう映画出てたんや……」と思い鑑賞。雰囲気からしてディザスター映画かな?と思いきやゴリゴリのゾンビ・パニック映画。

というわけで昨年1月に観た『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』ぶりに(厳密に言うと、直近で観たこの手のジャンルの映画は、学校で観た『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』)ゾンビ映画なるものを観

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映画#110『アンタッチャブル』

映画#110『アンタッチャブル』

『ゴッドファーザー』をはじめ、映画……とりわけ一昔前の洋画では比較的十八番とされるジャンルである「ギャング/マフィア」モノ。

正義VS悪という単純明快な「勧善懲悪」的ストーリー、暴力・拷問・流血をはじめとする残酷な描写、轟音と火薬の匂いがスクリーン越しに伝わってくるかのような銃撃戦、そして何よりも作品全体に漂う「渋めな」雰囲気。

そんなマフィアをテーマとしたクライム映画には欠かせない要素を、す

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映画#109『ガメラ 大怪獣空中決戦』

映画#109『ガメラ 大怪獣空中決戦』

「特撮を代表する怪獣とは何か」と聞かれ、真っ先に思いつくのはやはりゴジラだろう。だがゴジラが地上を制する者であるのと同様に、空を制する者もまた存在するということを忘れてはならない。古代より君臨せし空の王「ガメラ」……かの者もまた、日本の特撮を代表する怪獣の一匹なのだ。

昭和シリーズとしてスタートしたこの『ガメラ』という作品、その生誕30周年を記念して制作されたのがこの『ガメラ 大怪獣空中決戦』…

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映画#108『エリジウム』

映画#108『エリジウム』

環境問題、階級差別……現代社会におけるシビアな部分を抽出したダークSF。

「地球の環境がダメになっちゃった!よぉし地球脱出だ!!」という世界観、及びタイトルにもある上流階級の国民のみが移住できるスペースコロニー「エリジウム」の形から『インターステラー』を想起させられた人は多いはず。

んじゃあ地球の人々はどんな暮らしをしているのかというとそりゃーもう酷い。高級街なんてものは存在せずスラム街オンリ

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映画#107『Mr.ノーバディ』

映画#107『Mr.ノーバディ』

何の取り柄もない、平々凡々な父親、しかしその本性は……。血みどろ&傷だらけになりながらも、敵を薙ぎ倒していく……その様はキアヌ・リーブス主演『ジョン・ウィック』の如し(脚本家が同じなので似るのも必然といっちゃ必然なのかもしれない)。

2時間にも満たない短い上映時間の中で繰り広げられるバイオレンス・アクション。何の変哲もないただの男が、何故こんなに強いのか?そんな疑問を払拭するが如く、男「ノーバデ

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